WNBA2025シーズン、ミネソタ・リンクスは5月18日(現地時間)に敵地でロサンゼルス・スパークスと対戦し、89-75で勝利しました。
この結果、リンクスは開幕から2連勝(2勝0敗)と好スタートを切り、スパークスは1勝1敗となりました。
エースのナフィーサ・コリアーが23得点と活躍し、後半のディフェンス強化で試合の主導権を握ったリンクスが、最終的に相手を引き離しています。
試合展開
試合は序盤から得点の取り合いとなりました。
第1クォーター、リンクスはオフェンスが好調で30点を奪い、30-25と5点のリードを築きます。
しかしスパークスもフォワードのアズーラ・スティーブンスが第1Qだけで14得点を挙げるなど食らいつき、試合は拮抗しました。
第2クォーターはスパークスが反撃して20-16とリンクスを上回り、前半を終えてリンクスの46-45とわずか1点差まで詰め寄ります。
スパークスは前半、フィールドゴール成功率48.5%と高い攻撃成功率を記録し、リンクスの守備を苦しめました。
ハーフタイムで立て直したリンクスは、後半開始直後から流れを掴みます。
第3クォーター開始早々に一度47-46と逆転を許しましたが、直後にガードのコートニー・ウィリアムズが3ポイントシュートを沈めて49-47と再逆転。
このショットをきっかけにリンクスは9-0の連続得点を記録し、一気に主導権を奪いました。ウィリアムズはこの第3Qだけで11得点を叩き出し、リンクスは第3Qを24-17と上回って点差を70-62の8点に広げます。
第4クォーター、ホームのスパークスも意地を見せました。
残り7分45秒、ケルシー・プラムのジャンプシュートでスコアを75-70(5点差)まで詰め寄り、会場を沸かせます。
しかしリンクスは落ち着いて対応しました。カーリー・サミュエルソンとアラナ・スミスが立て続けに3ポイントを成功させ、ここから11-0のランで一気に突き放します。リンクスはスパークスを約5分半にわたり無得点に封じ、終盤に勝負を決定づけました。最終スコアは89-75となり、リンクスが後半の堅実な守備と効果的なオフェンスで快勝しています。
注目選手とスタッツ
勝利したミネソタ・リンクスでは、エースのナフィーサ・コリアーがチーム最多の23得点をマークし攻守の柱となりました。
フォワードのアラナ・スミスもフィールドゴール10本中7本成功(成功率70%)の高効率なシュートで18得点を記録し、怪我からの復帰戦で存在感を発揮しました。
またポイントガードのコートニー・ウィリアムズは13得点・10アシストのダブルダブルを達成(第3Qだけで11得点の活躍)しゲームメイクで貢献。
フォワードのジェシカ・シェパードも11得点・10リバウンドとインサイドで奮闘し、リンクスは先発4人が2桁得点を挙げています。
※コリアーは開幕戦でも34得点を記録しており、ここまでエースとして絶好調の滑り出しです。
一方、敗れたロサンゼルス・スパークスでは、アズーラ・スティーブンスがチーム最多の21得点を挙げ存在感を示しました(そのうち14得点は第1Qに集中)。
デリカ・ハンビーも20得点・10リバウンドのダブルダブルと気を吐き、チームを牽引。さらに新戦力のガード、ケルシー・プラムも18得点・5アシストをマークし、3人が高水準のパフォーマンスを見せました。
しかしその他の選手の得点が伸び悩んだこともあり、後半は得点が停滞。チーム全体では後半のフィールドゴール成功率が大きく落ち、後半スコアは30点止まりでした。
試合後のコメント
前半に守備で隙を見せた点について、リンクスのシェリル・リーブ・ヘッドコーチは
「チームが相手に勝てると信じさせてしまうような展開にはさせない」
とハーフタイムに強い口調で選手たちに伝えたといいます。
実際、後半は徹底した守備でスパークスを失速させ、指揮官のメッセージ通りの修正力を発揮しました。
リーブHCは「必要とあれば開始から全てのプレーに介入する覚悟で臨む」と語り、課題となっている立ち上がりの守備改善に強い意欲を見せています。
ダブルダブルでチームを支えたコートニー・ウィリアムズも試合後、
「後半だけでなく最初から40分間ハードに守りたい」
とコメントし、序盤からディフェンスに集中する重要性を強調しました。
エースのコリアーは連勝スタートについて
「チームの士気が高く、良い流れを維持できている」
と手応えを語りつつも、
「まだシーズンは始まったばかり。課題を修正し続けたい」
と気を引き締めています。
リンクスは守備の課題を抱えながらも、要所で修正して勝ち切る勝負強さを見せており、今季の西地区で要注目の存在となりそうです。