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延長戦を制したヴァルキリーズ ソーントンの決勝3Pでスパークスを撃破

ヴァルキリーズ、OTを制す!快進撃はまだまだ続く!!

ロサンゼルスのCrypto.comアリーナで開催されたWNBAロサンゼルス・スパークス対ゴールデンステート・ヴァルキリーズの一戦は、コミッショナーズカップの対象試合として行われ、終始互角の攻防となりました。

ヴァルキリーズは2025年シーズンからWNBAに新規参入したエクスパンションチームですが、スパークスとはこの時点で既に今季3度目の対戦となり(過去2戦は1勝1敗)、この試合でも14度のリードチェンジと11度の同点を数える接戦となりました。

試合中盤以降も一進一退の攻防が続き、第4クォーター終盤には両チームとも約4分間無得点となるほどディフェンスが激化しました。

残り1分を切ってからスコアが再び動きました。

まずヴァルキリーズはジェネル・サローンのフリースローで残り47.5秒に76-75とリードしますが、直後にスパークスのガード、ケルシー・プラムがステップバックの3ポイントシュートを沈め、残り37.8秒でロサンゼルスが78-76と逆転しました。

しかしヴァルキリーズも粘りを見せ、ルーキーのカーラ・レイテがオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスでドライブを決め、残り25.1秒で78-78の同点に追いつきます。最後はプラムがブザー直前に放ったレイアップをゴールデンステート守備陣が辛うじて阻止し、試合はこの新設チームにとって初の延長戦にもつれ込みました。

延長戦では勢いに乗ったヴァルキリーズが主導権を握りました。

ロサンゼルスが延長で放ったフィールドゴール9本中8本を外す間に、ゴールデンステートはカイラ・ソーントンのゴール下フックシュートや3ポイントなど次々と得点を重ね、延長スコア11-3で圧倒します。

残り37.9秒にはソーントンが勝負を決定づける3ポイントを沈め、終盤まで競り合った熱戦に終止符を打ちました。最終スコアは89-81でヴァルキリーズが勝利し、この遠征を連勝で締めくくっています。

なお、この勝利によりヴァルキリーズは球団史上最長となる2連勝に並び、コミッショナーズカップ戦績を2勝2敗としています。

注目選手とスタッツ

勝利したゴールデンステート・ヴァルキリーズは、フォワードのジェネル・サローンが自己最高の21得点を記録し、8リバウンドを奪う活躍を見せました。

ベテランのカイラ・ソーントンも18得点・11リバウンドのダブルダブルをマークし、延長戦でのチームの11得点中5得点を彼女一人で稼ぎ出す勝負強さを発揮しています。

さらにセンターのテミ・ファグベンルは14得点・13リバウンドに加え、4スティールと4ブロックを記録しインサイドで存在感を示しました。ルーキーガードのカーラ・レイテも15得点を挙げ、第4Q残り僅かで貴重な同点シュートを決めるなど堂々たるプレーぶりでした。

一方、ホームのロサンゼルス・スパークスではガードのケルシー・プラムがゲームハイの24得点を挙げ、3ポイントも4本沈めるなどオフェンスを牽引しました。

プラムはこの試合で7アシストを記録し、通算1,000アシストの節目も達成しています。

フォワードのディアリーカ・ハンビーも20得点・9リバウンド・5アシストと奮闘しましたが、チーム全体ではシュート成功率が伸び悩み、第4Q以降に要所で得点が停滞しました。リバウンドではヴァルキリーズが49-34と圧倒的に上回り(オフェンスリバウンドは17-6)、そのセカンドチャンスポイントが勝敗を分ける結果となりました。スパークスはターンオーバーを14に抑え相手のミスから21得点を奪うなど守備で健闘しましたが、終盤にリバウンドを立て続けに奪われたことで勝機を逃しています。

試合後のコメント

延長戦を制したヴァルキリーズの選手・スタッフからは、チームの成長とハードワークを称える声が上がりました。

初の延長戦を勝利で飾ったことについて、ベテランフォワードのソーントンは、

「こうした局面(※延長戦)はチームにとって初めてだったので、どうなるか様子を見ていました。でも私たちのチームは最後まで一緒に戦い抜いたんです。前の試合後にいろいろ批判もありましたが、何度かリードを失っても下を向かず踏みとどまりました」

とチームの粘りを誇りました。またナタリー・ナカセHC(ヘッドコーチ)は、ハーフタイムにリバウンドの重要性を強調して選手を奮起させたことを明かし、

「前半はリバウンドが5本しか取れず、この相手にはそれでは勝てないと感じました。厳しく檄を飛ばした初めての試みでしたが、選手たちはしっかり応えてくれました」

と後半での修正を称賛しています。

敗れたロサンゼルス・スパークスの陣営からは、リバウンドの差が勝敗を分けたとの声が聞かれました。

リン・ロバーツHCは、

「ディフェンスは本当によく機能していました。相手に長く厳しい2点シュートや困難な3点シュートを打たせることはできたんです。シュート成功率自体は両チームとも大差ありませんでしたが、17回もセカンドチャンスを与えてしまえば、勝利を手にするのは難しいでしょう」

とリバウンドで後手に回った展開を悔いました。実際この試合でスパークスは平均(1試合)32.2本を下回る34リバウンドに留まり、終盤の粘り強い守備も及ばず延長で力尽きています。

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