ニューヨーク・ニックスでの初年度を終えたカール・アンソニー・タウンズに対する一部の批判的な声について、NBA記者のトミー・ビア氏が興味深い指摘をしています。
タウンズが「スケープゴート」として扱われている現状について、統計的な事実を基に反論を展開しました。
タウンズのニックスでのデビューシーズンは、客観的に見て驚異的なものでした。平均24.4得点、12.8リバウンド、3.1アシスト、3ポイント成功数2.0本を記録し、フィールドゴール成功率52.6%、3ポイント成功率42%、フリースロー成功率82.9%という数字を残しました。これらの数字は単に優秀というレベルを超えて、歴史的な意味を持っています。
最も驚くべき事実は、NBA史上でシーズン平均24得点12リバウンドを記録し、なおかつ50/40/80(フィールドゴール50%以上、3ポイント40%以上、フリースロー80%以上)を達成した選手が、タウンズとニコラ・ヨキッチの2人しかいないということです。
これは現役MVP候補筆頭のヨキッチと肩を並べる快挙であり、タウンズの今シーズンがいかに特別だったかを物語っています。
にもかかわらず、なぜタウンズは批判の対象となっているのでしょうか。
ニックスが期待されたほどの成功を収められなかったことで、その責任の一端がタウンズに向けられているように見えます。しかし、ビア氏が指摘するように、これほど生産的で印象的なデビューシーズンを送った選手を批判するのは非論理的と言わざるを得ません。
タウンズはミネソタ・ティンバーウルブズから移籍してきた際、新しい環境での適応が懸念されていました。
しかし蓋を開けてみれば、彼は即座にニックスのシステムにフィットし、攻撃の中核として機能しました。特に3ポイントシューティングにおける42%という成功率は、センターポジションの選手としては驚異的な数値です。
また、12.8リバウンドという数字は、タウンズがペイントエリアでの存在感を示すと同時に、チームの守備にも大きく貢献していたことを証明しています。
3.1アシストという数字も、現代バスケットボールにおいてビッグマンに求められるプレーメイキング能力を十分に発揮していたことを示しています。
ヨキッチという比較対象が出ることで、タウンズの accomplishments がより際立って見えます。
現在のNBAで最も完成されたセンターの一人であるヨキッチと同等の統計的成果を残したということは、タウンズが elite レベルの選手であることを裏付けています。
チームスポーツにおいて個人の成績だけで成功を測ることはできませんが、タウンズのようなオールアラウンドな活躍を見せた選手を批判することは、統計的事実を無視した感情的な判断と言えるでしょう。
ニックスの今後の成功には、このレベルの個人パフォーマンスを維持できる選手の存在が不可欠です。
タウンズがニックスで見せたパフォーマンスは、彼がチームの長期的な成功にとって重要な存在であることを証明しました。
歴史的な数字を残した選手に対する不当な批判よりも、彼の貢献を正当に評価し、チーム全体の改善に目を向けることが建設的と言えるでしょう。

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