移籍可能性は完全にゼロ
著名なNBA記者マーク・スタインが、カイリー・アービングの今後について明確な見解を示しました。
「カイリー・アービングがもうマーベリックスの選手でなくなるシナリオを予想している人の話を聞いたことがない。彼が他のチームに行き着くシナリオを一つも聞いたことがない」
とスタインは断言しています。
この発言は、今夏のフリーエージェント市場における最も重要な情報の一つとなります。アービングがダラスに留まることがほぼ確実視される中、問題は契約条件がどのように決まるかという点に集約されています。
スタインによると、マーベリックスは当初、年俸4000万ドル台の3年契約、つまり総額約1億2000万ドルの契約を希望していたとの情報がありました。しかし、状況は「二つの大きな要因」によって劇的に変化したとのことです。
一方で、アービングは現在このロスターで唯一のエリートレベルで実績のあるガードです。そして、ルカ・ドンチッチがもはやチームにいない状況で、マーベリックスにとっての彼の価値は理論的に急上昇しています。
ACL負傷という不確定要素
しかし、状況を複雑にしているのは、アービングが3月初旬に負ったACL断裂です。この怪我の回復状況とタイミングが、契約交渉に大きな影響を与える可能性があります。
「1月なのか2月なのか。これがどのように展開するかを予測するのは、私がそれほど賢ければの話だ」とスタインは率直に述べており、専門家でさえ予測困難な状況であることを認めています。
この負傷は、アービングの市場価値と契約条件の両方に影響を与える重要な要因となっています。
ACLの回復には通常8〜12ヶ月を要するため、来シーズンの開幕への影響も懸念されます。マーベリックスとしては、アービングの長期的な健康状態を慎重に評価した上で契約条件を決定する必要があります。
アービングは来シーズンについて4400万ドルのプレイヤーオプションを保有しており、6月24日までにそれを行使するか辞退するかを決定しなければなりません。
シーズン中ずっと、マーベリックスはそのオプションを延長の出発点として使用するか、または全く新しい契約に基づいて、年俸4000万ドル台で今後3シーズンにわたってアービングと再契約することを望んでいるとの噂がありました。
ハーデンとの興味深い関連性
興味深いことに、アービングの契約はジェームズ・ハーデンの状況と密接に関連しています。
この二人の30代のスターは、今夏のポイントガード・フリーエージェント市場のトップに位置し、両者とも来シーズンのプレイヤーオプションを保有し、同時にそれぞれのチームとの長期契約を求めています。
複数の業界関係者が指摘しているように、アービングのマーベリックスとの新契約は、ハーデンがクリッパーズから最終的に得る契約の目安を確立するのに役立つ可能性があります。
これは、両選手の市場価値が相互に影響し合う興味深い状況を生み出しています。
最近、アービングはカール・アンソニー・タウンズ(KAT)を擁護する発言で注目を集めました。
「ちなみに、忘れる前に言っておくが、お前らは俺の兄弟KATをからかうのをやめろ。もううんざりだ」
とアービングは熱く語り、ニュージャージー出身の同郷として彼を守る姿勢を示しました。
このような発言は、アービングの人間性とチームメイトへの忠誠心を示すものであり、マーベリックスにとって彼がロッカールームリーダーとしても価値ある存在であることを物語っています。
スタインの分析が示すように、アービングの移籍可能性は現実的に存在しません。問題は、ACL負傷という不確定要素がある中で、どのような条件でマーベリックスとの契約延長が成立するかという点です。
ダラスにとって、ドンチッチを失った今、アービングの確保は最優先事項となっており、彼の要求する条件を可能な限り満たそうとするでしょう。
引用:HOOPSHYPE

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