ロサンゼルス・スパークスが6月12日(現地11日)のWNBAコミッショナーズカップ試合で、昨季王者ラスベガス・エーシズ相手に97-89の金星を挙げました。
試合はネバダ州ラスベガスのミケロブ・ウルトラ・アリーナで行われ、序盤からスパークスが主導権を握る展開となりました。
ホームのエーシズが9-2と先行したものの、直後にスパークスのリケア・ジャクソンが3本連続の3ポイントシュートを沈めて逆転し、それ以降ラスベガスにリードを許しませんでした。第1クォーター終了時にはスパークスが29-17とリードを二桁に広げます。
第2クォーター、エーシズはジャッキー・ヤングが個人で9連続得点をあげる活躍を見せ、一時20点あったビハインドを9点差まで縮めました。しかしロサンゼルスはディアリカ・ハンビーやアズラー・スティーブンスらの奮闘もあり再び引き離し、前半を終えて50-41とリードします。
第3クォーター途中にはエーシズが7-0のランで57-51まで追い上げ、スパークスにタイムアウトを取らせる場面もありました。
さらに第3Q残り1:17、エーシズのエースであるエイジャ・ウィルソンが味方のハンビーのドライブ中に肘が顔面に当たるアクシデントで負傷退場し、ラスベガスは苦しい展開となります。それでもヤングとチェルシー・グレイを中心に粘り、第3Q終了時点で65-71と6点差まで食い下がりました。
第4クォーターもヤングが最後まで諦めず奮闘し、チームの残り得点すべてに絡む活躍(12得点・その他の得点もアシスト)を見せます。しかしロサンゼルスは終盤もリードを守り抜き、敵地での大きな勝利を収めました。
注目選手とスタッツ
ロサンゼルスではリケア・ジャクソンがキャリアハイとなる30得点の大活躍を見せました。ジャクソンはフィールドゴール11/17、3ポイントも8本中4本成功と高いシュート成功率を記録し、昨シーズンの自己最高得点(25得点)を大きく更新しました。
インサイドではアズラー・スティーブンスが19得点・10リバウンドのダブルダブルをマークし、ディアリカ・ハンビーも19得点・8リバウンド・7アシストとオールラウンドな貢献をしています。
さらにガードのケルシー・プラムも古巣エーシズエーシズ相手に13得点・9アシストを挙げ、勝利に花を添えました。
一方、ラスベガスではジャッキー・ヤングが自己最高タイとなる34得点の大爆発を見せ、チェルシー・グレイも28得点と奮闘しました。
ウィルソンはシュートに苦しみフィールドゴール2/12に留まりましたが、それでも負傷離脱までに13得点、8リバウンド、5アシスト、4ブロックと存在感を示しています。
しかしウィルソン不在の終盤は得点源のヤングとグレイに頼らざるを得ない展開となり、ベンチ得点が3点に留まるなどチーム全体ではあと一歩及びませんでした。
試合後のコメント
エーシズは試合終了直前に公式声明を発表し、
「エイジャ・ウィルソンは第3クォーター残り1分17秒に頭部を負傷して退場し、第4クォーターはプレーしなかった」
と明かしました。
ウィルソンの状態については「精密検査の後に追加情報を提供する」としており、ハモン・ヘッドコーチも負傷は偶然の接触によるもので顔面から出血も伴ったと説明しつつ、詳しい容態は翌日の診断を待つ段階だとしています。
また、この敗戦でエーシズは2連敗となり通算4勝4敗と黒星が先行しました。
昨季までリーグを席巻した強豪にとっては物足りない滑り出しであり、ハモンHCは以前から「全チームが全力で向かって来る中で、やられっぱなしではいけない」とハートの重要性を説いてチームに奮起を促しています。
王者チームとしてプライドを持った戦いを取り戻すべく、指揮官は守備の立て直しやハードワークの徹底を課題に挙げていました。
今回の敗戦後も指揮官は悔しさをにじませつつ、チームが再び勝者のメンタリティを取り戻す必要性を強調しています。
スパークスにとっては価値あるアップセット勝利となりましたが、エーシズにとっては課題の残る結果となりました。今後の両チームの巻き返しに注目です。

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