試合展開
ダラス・ウィングスとフェニックス・マーキュリーの一戦は、フェニックスがホームで93–80の勝利を収めました。
試合序盤、ダラスはルーキーのペイジ・ビューカーズが開始からシュート6本を連続で沈める絶好調の立ち上がりを見せ、第1クォーターだけでチーム最多の12得点を記録しました。
一方のフェニックスもサトウ・サバリーやキャスリン・ウェストベールドの得点で対抗し、第1Q終了時点ではフェニックスが21–20と僅かにリードしました。
第2クォーターはリードが目まぐるしく入れ替わる展開となり、ビューカーズの3ポイントシュートやナリッサ・スミスのゴール下でダラスが一時リードを奪います。しかし、フェニックスはキティヤ・ラクサの3ポイント成功をきっかけに14–6のランを終盤に作り、前半を終えて42–36とリードを広げました。
後半に入るとフェニックスが地力を発揮します。
第3クォーター、フェニックスはサバリーがこのクォーターだけで10得点を挙げる活躍を見せ、最大12点のリードを奪いました。
ダラスもルイーザ・ガイゼルソーダーのインサイド得点やアリケ・オグンボワレのフリースローで粘り、第3Q終了時点で67–57と10点差にとどめます。
最終第4クォーター開始直後、フェニックスが12–4のランで一気に点差を16点にまで拡げました。ダラスは第3Q終盤に休ませていたビューカーズを再投入し、彼女が第4Qだけで10得点と再びオフェンスを牽引して残り2分で点差を10点まで縮めます。
しかしフェニックスはラクサの3ポイントや堅実な守備で主導権を渡さず、最後は93–80で逃げ切りました。フェニックスはこれで今シーズン7勝4敗、ダラスは1勝10敗となっています。
注目選手とスタッツ
ダラスのビューカーズは復帰戦ながら35得点6リバウンド4アシストと大活躍を見せました。
フィールドゴール19本中13本成功、3ポイントも5本沈める高効率の得点力で、前半だけでチームの36得点中22点を一人で稼ぎ出しています。
35得点は自身のこれまでのキャリアハイを大きく更新し、ダラスの新人選手としては球団史上4人目となる30得点超えの快挙(直近では2019年のオグンボワレ)となりました。
しかしチーム全体ではシュートが低調で、ビューカーズ以外の選手のフィールドゴール成功率は合計33%に留まりました。
ダラスではディジョネイ・キャリントンが11得点8リバウンド、エースのオグンボワレは2/10のシューティングで10得点と苦しみ、他にルイーザ・ガイゼルソーダーも10得点を記録しています。
勝利したフェニックスはチームの総合力が光りました。サバリーが古巣ダラス相手に20得点・10リバウンドのダブルダブルと大暴れし、アリッサ・トーマスも11得点・10アシストのダブルダブルでゲームメイクを支えました。
さらにキティヤ・ラクサがベンチから3ポイント4本を含む14得点と活躍し、キャスリン・ウェストベールドとレクシー・ヘルドもそれぞれ11得点をマークするなど、フェニックスは先発・控え含め5人が二桁得点を挙げています。チーム全体では3ポイント成功数15本と外角から効果的に加点し、この試合の勝利に貢献しました。
試合後のコメント
試合後、ダラス側ではエースのビューカーズが35得点を奮闘しながらも勝利に結びつかなかった点について悔しさを滲ませています。
実際、マーキュリーに敗れたことでこの日のビューカーズのキャリアハイの活躍も報われないものとなり、チームとして課題が残る結果となりました。
ラトリシア・トラムル・ヘッドコーチもビューカーズの活躍をチーム全体で支えきれなかったと述べ、オフェンス面で他の選手のステップアップが必要だと語っています。
一方、勝利したフェニックスの選手たちはチーム一丸で掴んだ白星を喜びました。今季オフにダラスからトレードで加入したサバリーは古巣相手の勝利に特別な思いがある様子で、全員が自分の役割を果たした結果だとチームメイトを称えています。
また、この日はフェニックスのレジェンドであるダイアナ・トラジの誕生日でもあり、チームは勝利で花を添える形となりました。
マーキュリーの指揮官も守備の集中力が勝因だとし、ベテランから若手までよく戦ったとチームの総合力を称賛し、今後への自信を示しました。

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