UConn繋がりが生む特別な絆
ペイジ・ビューカーズとダイアナ・タラシを結ぶ共通の糸があります。それは、歴史の異なる時期に、両者ともにコネチカット大学でジェノ・オーリエンマの下でスター選手として活躍し、ハスキーズを全米制覇に導いたガードだったことです。
2004年にフェニックス・マーキュリーから全体1位指名を受けたタラシは、3度のWNBAチャンピオンシップを獲得し、今年初めの引退前にはリーグ史上最多得点記録保持者となりました。
2ヶ月前にダラス・ウィングスから全体1位指名を受けたビューッカーズは、彼女の足跡を辿ることを望んでいます。
水曜日、ビューッカーズは4試合の欠場から復帰し、1勝9敗のウィングスとして6勝4敗のマーキュリーとのアウェイ戦に臨みました。
この特別な機会を記念して、ビューカーズはユニークなトリビュートを考案しました。バスケットボールショーツを下げて長く見せることで、2000年代の全盛期に多くのWNBA選手と共にこのルックを採用していたタラシへの敬意を表したのです。
ファッションを通じた世代を超えた敬意
「今日はDTへの敬意を込めて、ショーツをこんな風にした。ロングショーツの波だ」とビューカーズは火曜日に記者団に語りました。その横でチームメイトのディジョナイ・キャリントンが呆れた様子を見せていました。
この何気ないファッションの選択は、実は深い意味を持っています。2000年代のWNBAでは、多くの選手がより長いショーツを着用しており、それは当時のバスケットボール文化の一部でした。
ビューカーズがこのスタイルを意識的に採用することで、タラシの時代への敬意と、その伝統を受け継ぐ意志を表現したのです。
チームメイトのキャリントンの反応は、現代の若い選手たちにとってこのスタイルがいかに時代を感じさせるものかを物語っています。
しかし、ビューカーズの選択は単なるノスタルジアではなく、バスケットボールの歴史と先輩への敬意を大切にする姿勢の表れです。
ビューカーズが前回フェニックスを訪れたのは、2024年のWNBAオールスターゲームの際でした。その時、タラシはパリ夏季オリンピックに向けた「調整試合」でチームUSAを代表していました。
今回、ビューカーズは生まれ変わったマーキュリーチームを相手に砂漠に戻ってきました。マーキュリーはホームで5勝2敗の好成績を残しており、ビューカーズにとってはWNBA選手としての初の「シグネチャーパフォーマンス」を披露するチャンスとなります。
伝説の舞台での挑戦
「あそこはDTが築いた家だ」とビューカーズはPHXアリーナでのプレーについて語りました。
「彼女はゲームのGOATの一人で、私は若い頃から彼女を見上げてきた。あの環境でプレーするのはクレイジーなことになるだろう」
この言葉には、ビューカーズの謙虚さと同時に、大きな舞台への期待が込められています。タラシが20年間輝き続けたアリーナで、彼女の後継者とも言える存在がどのようなパフォーマンスを見せるかは、WNBA界全体が注目するところです。
ウィングスの厳しいシーズンスタート(1勝9敗)を考えると、ビューッカーズにとってこの試合は特別な意味を持ちます。脳震盪からの復帰戦であり、同時に自身の憧れの選手が長年活躍した聖地での挑戦でもあります。
ショーツを下げるという小さなジェスチャーは、表面的には些細なことに見えるかもしれません。
しかし、それは世代を超えたリスペクト、バスケットボールの歴史への敬意、そして先輩から受け継いだ遺産を大切にする気持ちの表れです。ビューッカーズのこの行動は、現代のスポーツ界において、個人の成功だけでなく、その道を切り開いた先駆者たちへの感謝を忘れない姿勢の重要性を示しています。
タラシが築いた家で、ビューッカーズがどのような新たな章を書き始めるのか。それは、WNBAの過去と未来を繋ぐ象徴的な瞬間となることでしょう。
引用:YARDBARKER

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