トレード当時から予感していたスーパースターの才能
2018年、LAクリッパーズはドラフト全体11位指名のシャイ・ギルジャス=アレクサンダーの指名権を獲得し、これがドラフトでの大きな掘り出し物の一つとなりました。
ギルジャス=アレクサンダーは2018-19シーズンの新人キャンペーンで大きな可能性を示しましたが、クリッパーズは翌オフシーズンに本格的な勝負に出る準備ができており、それは若きガードを犠牲にすることを意味していました。
2019年、クリッパーズはギルジャス=アレクサンダー、ダニーロ・ガリナーリ、1巡指名権5本、1巡指名権交換権2本をオクラホマシティ・サンダーにトレードし、オールスターフォワードのポール・ジョージを獲得しました。
現在、6年が経過し、ポール・ジョージはクリッパーズでの期待外れのキャンペーンの後にフィラデルフィア・76ersに移籍し、ギルジャス=アレクサンダーはサンダーでチャンピオンシップまであと3勝に迫っています。
当時のヘッドコーチが認める見通しの確かさ
しかし、2019年にトレードが行われた時でさえ、多くの人々はクリッパーズが最終的にこの決断を後悔することになると知っていました。
当時LAのヘッドコーチだったドク・リバースが、最近のKG Certifiedエピソードで、この衝撃的なトレードが起きた時の自分の反応について正直に語りました。
「シャイについて、聞いてくれ、私もそのトレードに関わっていた」
とリバースは語りました。
「サム(キャッセル)に聞いてみればいい。トレードを実行した時、私はサムに『我々はこのトレードをしなければならないのは分かっているが、シャイはスーパースターになるよ』と言ったんだ。早い段階からそれは見えていた。彼は素晴らしい新人年を過ごした。そして彼が持っているもう一つのものは人格だ。彼は高い人格を持つ若者だ。努力家で、コーチされることを望んでいる。」
この証言は、クリッパーズの首脳陣がギルジャス=アレクサンダーの将来性を正確に理解していたことを示しています。リバースの言葉は、単に技術的な能力だけでなく、人格面での優秀さも早い段階から認識していたことを明らかにしています。
振り返って見る取引の重大さ
「今振り返ってみると、なんてことだ、1巡指名権6本だって?信じられない」とリバースはそのトレードについて語りました。
もちろん、ギルジャス=アレクサンダーがいかに信じられないほど成長したかを考えると、後知恵ではサンダーがこのトレードに勝利しました。
現在のNBA MVP受賞者はチャンピオンになることに近づいており、多くのクリッパーズファンは、あの衝撃的なトレードが起きなかったらどうなっていたかを今でも想像しています。
この状況は、NBAにおける短期的な成功への欲求と長期的な才能育成のバランスの難しさを浮き彫りにしています。
クリッパーズは当時、カワイ・レナードとポール・ジョージというスーパースターデュオで即座にチャンピオンシップを狙える体制を築こうとしていました。
しかし、ギルジャス=アレクサンダーの現在の活躍を見ると、彼を中心とした長期的なチーム構築の方が、より持続可能で成功する可能性が高かったことは明らかです。
リバースの当時の予感は正しく、このトレードはNBA史上最も後悔されるトレードの一つとして記憶されることになるでしょう。
現在ファイナルでチャンピオンシップに挑むギルジャス=アレクサンダーの姿は、クリッパーズにとって「もしも」の物語の象徴となっています。
引用:YARDBARKER

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