試合展開
2025年6月14日、アトランタ・ドリームは本拠地ゲートウェイ・センターでシカゴ・スカイと対戦しました。両チームともに若く、勢いのある選手が揃い、シーズン中盤で重要な一戦となりました。
立ち上がりは互いにディフェンスを重視した展開で始まります。シカゴはカミラ・カルドーソがゴール下での強さを見せ、リバウンドと得点で流れを作りました。
エンジェル・リースもリバウンドやセカンドチャンスで奮闘し、チームを支えます。
一方のアトランタはジョーディン・カナダが冷静なゲームメイクでチームをコントロールし、ブリアナ・ジョーンズがインサイドで粘り強いプレーを見せて応戦。第1クォーターは互いに譲らず、15-12とアトランタがわずかにリードして終えます。
第2クォーターも一進一退の攻防が続きました。アトランタはライネ・ハワードが徐々にペースを上げ、3ポイントを沈めるなど得点を伸ばしますが、シカゴもアリエル・アトキンスの中距離シュートや速攻からの得点で食らいつきます。
前半終了時点では45-44と、アトランタが1点リードで折り返し、会場は大いに盛り上がりました。
試合の流れが大きく動いたのは第3クォーターです。
ここでライネ・ハワードが一気にギアを上げます。ハワードはコーナーやトップから立て続けに3ポイントを決め、相手ディフェンスを混乱させました。
その結果、アトランタは第3Qだけで20点以上を積み上げ、スカイを引き離します。特に第3Q後半、アトランタは速攻やアウトサイドシュートでテンポよく得点を重ね、スカイの反撃の芽を摘みました。58-54と4点リードで最終クォーターに突入します。
第4クォーターに入ると、アトランタの勢いはさらに増します。
序盤に18-3のランを決めて一気にリードを2桁差まで広げ、その後もハワードの3ポイントやカナダのドライブ、ジョーンズのインサイドプレーが効果的に決まりました。シカゴはカルドーソのリバウンドやリースの個人技で対抗を試みますが、アトランタのディフェンスの前にリズムを崩し、最後まで主導権を握ることができませんでした。
残り時間が少なくなると両チームともベンチメンバーを起用し、最終スコアは88-70でアトランタが快勝となりました。
注目選手とスタッツ
この試合最大の主役は、アトランタ・ドリームのライネ・ハワードでした。ハワードは自身キャリアハイとなる36得点を記録し、特に3ポイントシュートでは9本を沈める離れ業を達成しました。
スムーズなシュートフォームと強気のメンタルで、次々とロングレンジから得点を重ね、相手ディフェンスを切り裂く姿はまさにエースの風格。彼女がリズムを掴んだ第3Q以降は、会場全体が盛り上がり、チームの雰囲気も非常に良くなりました。
ブリアナ・ジョーンズは13得点・11リバウンドのダブルダブルを達成。
インサイドでのフィジカルな戦いはもちろん、守備面でも相手ビッグのカルドーソやリースに積極的に身体をぶつけて制限し、リバウンドでの強さが光りました。ジョーディン・カナダは12得点・8アシストで攻守のバランサー役を担い、速攻時のパスやドライブでたびたび見せ場を作りました。
シカゴ・スカイではカミラ・カルドーソが15得点・9リバウンドと堂々の成績。ルーキーながらも存在感を見せ、ゴール下での安定感が頼もしい印象でした。アンジェル・リースとアリエル・アトキンスも12得点ずつを記録し、勝負所で得点を重ねる粘りを見せましたが、アトランタの勢いを止めるには至りませんでした。
試合後のコメント
アトランタ・ドリームはこの勝利でチームの連携と自信をさらに強める形となりました。特にハワードは今後もエースとしてチームを牽引することが期待され、シュート力だけでなく精神的なリーダーシップも見せ始めています。
チーム全体としても、ディフェンスやリバウンドなど地道な部分の強化が実り、攻守の切り替えも非常にスムーズでした。
一方、敗れたシカゴ・スカイにとっては、試合を通して接戦を演じながらも後半で一気に突き放される結果となりました。
カルドーソやリース、アトキンスなど若手の成長は明るい材料ですが、終盤での集中力と守備の徹底、そして相手のリズムに乗せない工夫が今後の課題となります。特に第3クォーターから第4クォーターにかけての失点をどう抑えるかがチームとしての大きなポイントになるでしょう。
アトランタはこの勢いを持続し、上位進出を目指すことができるか。シカゴは敗戦から何を学び、次戦にどう繋げるのか。両チームの次なる戦いにも注目です。

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