深刻な成績不振とバンダースルートの離脱
タイラー・マーシュ新監督率いるシカゴ・スカイにとって、2025年WNBAシーズンは破滅的なスタートとなりました。フランチャイズは2勝7敗という悲惨な成績でレギュラーシーズン順位12位に沈んでいます。
今シーズン初めて100リバウンドに到達したエンジェル・リースが、シカゴの低迷の責任を負わされがちですが、真の問題は別の場所にあります。
レジェンド的存在のコートニー・バンダースルートが前十字靭帯断裂により今季絶望となったことで、ガードポジションからのクリエイティビティが深刻な課題となっています。
アリエル・アトキンスは平均13.4得点と印象的な得点力を見せていますが、チームの攻撃プランを実行するフロアジェネラルが不在なことが根本的な問題です。
ドラフト11位指名選手の限定的な起用
アトキンスがシューティングガードポジションで最も効果的であり、バンダースルートが長期離脱している状況で、シカゴファンは驚くかもしれませんが、2025年WNBAドラフト全体11位指名のヘイリー・バン・リスが6試合でわずか13.2分しか起用されていません。
眠れる才能の覚醒が鍵
バン・リスは足首の怪我でシーズン開幕2試合を欠場しましたが、チームの悲惨なスタートを考慮すると、ルーキーにより大きな役割を与える余地があることは明らかです。
TCU最終年には主要なボールハンドラーとして平均17.9得点、キャリアハイの5.4アシストを記録し、チームをNCAAトーナメントのエリート8まで導いた実績があります。
ミネソタ・リンクスとブラジル代表との3試合のプレシーズンで、バン・リスは18得点13アシストをわずか2ターンオーバーで記録し、ポジティブな印象を残しました。しかし、これらの努力はローテーションでの主要な役割を保証するには十分とみなされませんでした。
身長5フィート7インチという小柄な体格でリバウンドでの存在感を示せないことが、WNBA経験不足と相まって監督の信頼を得られない要因となっているかもしれません。
しかし、リースやカミラ・カルドーソのような優秀なリバウンダーがロスターにいる状況では、この難問を解決するのはヘッドコーチの責任と言えるでしょう。
ヘイリー・バン・リスが主要なボールハンドラーとして専念できるプラットフォームを提供し、リースやアトキンスからボールを離すことで、彼女の成長を加速させ、すでに手遅れでなければスカイのシーズンを再燃させることができるかもしれません。

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