インディアナ・フィーバーは日曜日、ラスベガス・エイシーズに81-89で敗れ、対エイシーズ16連敗を喫しました。前半は2桁リードを奪いながらも、ケイトリン・クラークの3ポイントシュートが1本10投と不調で、チームの勢いを維持できませんでした。
直近2試合でクラークは3ポイントシュートが17投1成功と極度の不調に陥っており、今シーズンの成功率は31.9%まで下がっています。アイオワ大学時代を含めても、彼女がシーズン通して33.2%を下回ったことはありません。しかし、詳細なデータ分析を行うと、この不調が一時的なものである可能性が見えてきます。
ホームとアウェーの極端な差
最も注目すべきは、ホームとアウェーでの成績の極端な差です。ホームでは50本中22本成功(44.0%)という素晴らしい数字を残している一方、アウェーでは22本中わずか1本(4.5%)という信じられない低さです。
この差は統計的にほぼ意味をなさないレベルで、ルーキーシーズンはむしろアウェーの方が良い成績(36.7%)だったことを考えると、シーズンが進むにつれて正常化されると予想されます。
ドリブルからのシュートへの依存
クラークは攻撃時間の大部分をボールを持って過ごすため、ショットの多くがドリブルから打つものになっています。今シーズンは3ポイントの75%以上がドリブルからのシュートで、昨シーズンの66%から大幅に増加しています。
ドリブルからのシュートは35.3%のキャッチ&シュートと比べて30.9%と低い成功率です。しかし、クラークがボールを手放すと他の選手にプレイメイクを任せることになり、相手ディフェンスもより激しくマークできるため、戦術的なバランスが課題となっています。
左方向への偏った動き
大学時代から続く傾向として、クラークは左にドリブルしながらのプルアップを好みます。データでも左方向への動きからは41.2%と高い成功率を記録していますが、右方向では10%と極端に低くなっています。
相手チームのスカウティングレポートでもこの傾向は把握されており、左への動きを封じられた際のステップバック(29.2%)や右方向へのシュート(10%)の精度向上が今後の課題です。
クラークの超ロングシュートは彼女のブランドそのものですが、22-25フィートという最も近い距離での成功率が18.1%と低いのは意外な結果です。一方、25-29フィートの中距離では35.6%と安定しており、30フィート超からも31.3%を記録しています。
最も近い距離での低い成功率は統計的な異常値と考えられ、今後の改善が期待されます。また、クラークは1試合あたり25-29フィートから5.6本(リーグ最多)、30フィート超から平均2本のシュートを打っており、そのレンジでの自信と能力を示しています。
コーチのステファニー・ホワイトは「クラークにより良いシュートチャンス、より質の高いルックを与えることが我々スタッフの最大の課題です」と語っています。実際、スターティングラインナップの変更により、最もプレー時間の多いグループは108.9のオフェンシブレーティングと+17.3のネットレーティングを記録しています。
クラークは今シーズン、一部で不必要と思われるシュートを選択しており、特に直近2試合では無理な場面での3ポイントトライが目立ちました。彼女の大胆さは特別な選手たる所以ですが、ショットセレクションの改善余地はあります。
「44試合のシーズンで完璧にプレーし続けることはできません」とクラーク自身も語るように、この不調は一時的なものと考えられます。データが示すように、彼女の基本的なシューティング能力に問題はなく、「ケイトリンのシュートは必ず復調する」とホワイトHCも断言しています。
引用:CBSSPORTS

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