単純な得点やリバウンド数だけでは測れない「真の影響力」を数値化した指標、PIE(Player Impact Estimate)。この革新的な統計が、2025年WNBAシーズンで最もチームに貢献している選手たちを明確に示しています。PIEは選手がチーム全体の成功にどれだけ貢献しているかを測定する指標で、リバウンド、アシスト、得点、ブロックなどの割合を総合的に評価します。
良好なPIEとは10%程度とされていますが、今シーズンの上位5名は全員がこの基準を大きく上回る驚異的な数値を記録しています。彼女たちこそが、現在のWNBAで最も価値の高い選手たちなのです。
ナフィーサ・コリアーの圧倒的支配力
現在得点王の座にいるナフィーサ・コリアー(24.4得点)は、単なるスコアラーではありません。2024年の最優秀守備選手に輝き、今シーズンも1試合平均9.7リバウンド、3.4アシスト、1.9スティール、1.4ブロックという驚異的なオールラウンド成績を残しています。
ミネソタ・リンクスが好調な理由の大部分は、コリアーの存在にあります。彼女は攻守両面でチームを支える完璧なツーウェイプレーヤーとして、3レベルすべてで効率的にスコアを重ね、チームメイトをサポートし、あらゆるポジションを守ることができます。
エイジャ・ウィルソンの孤軍奮闘
ラスベガス・エイシズのエイジャウィルソンは、チームが苦戦する中でも驚異的なPIE数値を記録しています。リーグトップの2.6ブロック、リバウンド2位の9.8本、使用率30.1%でチーム2位と、まさにエイシズのエンジンとして機能しています。
興味深いのは、ウィルソンの2025年シーズンです。3ポイントシュートに苦戦し、キャリア最低の43.4%のフィールドゴール成功率にもかかわらず、守備面での圧倒的な存在感がPIE指数を押し上げています。これこそが真の影響力の証明と言えるでしょう。
新星から確立されたスターまで
インディアナ・フィーバーのアリーヤ・ボストンは、3年目にして既にチーム最大の影響力を持つ選手となっています。ケイトリン・クラークを上回る安定した貢献度を示し、攻守両面でのドミナンスにより、ボストンを起用したラインナップは常に高い効率性を記録しています。
フェニックス・マーキュリーに移籍したアリッサ・トーマスは、理想的なポイントフォワードとして即座にチームの中心となりました。また、ニューヨーク・リバティのブリアナ・スチュワートは、3ポイントシュートの調子が上がらず、ショット数も減少しているにもかかわらず、12.9本の試行を52.4%で決める驚異的な効率性により、63%のトゥルーシューティング率を記録しています。
PIE指数が示すのは、バスケットボールが個人競技ではなく、チームスポーツであるという根本的な真実です。スタッツシートに表れない貢献も含めて、真にチームを勝利へ導く選手たちが、このランキングの上位を占めているのです。
引用:WNBA

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