NBAフリーエージェント市場で、意外な選手に注目が集まっています。メンフィス・グリズリーズのサンティ・アルダマを巡って、デトロイト・ピストンズをはじめとする複数のチームが激しい争奪戦を繰り広げているのです。この26歳のスペイン人フォワードが、なぜここまで注目されているのでしょうか。
デトロイト・ピストンズが本気モード!全額MLE行使での獲得を検討
NBA情報に精通するザック・ロウ氏によると、アルダマにはフル・ミッドレベル・エクセプション(MLE)での契約オファーが複数のチームから届いているとのことです。特にデトロイト・ピストンズは、彼の獲得に向けて本格的な動きを見せています。
「アルダマには全額MLEでの契約が待っていると思います。少なくとも私が聞いた噂では、彼はデトロイトのようなチームから十分に求められており、そのチームは全額MLEを持っています」とロウ氏は語っています。
全額MLEは年間約1200万ドル程度の価値があり、これは中堅選手にとっては魅力的な金額です。ピストンズのような再建中のチームにとって、アルダマのようなユーティリティプレーヤーは理想的な補強対象と言えるでしょう。若いコアを支え、複数のポジションでプレーできる彼の存在は、チーム作りにおいて非常に価値があります。
「興味深いスキルの組み合わせ」その多才性が引く手あまた状態
ロウ氏がアルダマについて「興味深いスキルの組み合わせ」と表現したのは、彼の多才性を的確に言い表しています。身長6フィート11インチ(約211cm)のアルダマは、現代NBAで重要視される「ストレッチ・ビッグマン」の典型例です。
センターとしてのサイズを持ちながら、外からのシュート能力も備えており、さらにパス能力も高いという希少な存在です。今シーズンのグリズリーズでは、平均12.9得点、7.4リバウンド、3.1アシストという安定した成績を残し、3ポイントシュートも35.3%という高確率で決めています。
このような「5番ポジションの選手でありながら、1番から4番までの要素も併せ持つ」という特徴は、現代のポジションレス・バスケットボールにおいて極めて価値が高いのです。複数のチームが彼を欲しがる理由も、この多才性にあります。
グリズリーズの苦悩!保有権行使には高額契約が不可欠
一方、現在の所属チームであるメンフィス・グリズリーズは、アルダマの残留に向けて難しい判断を迫られています。ロウ氏の分析によると、「他チームが全額MLEでオファーを出せば、グリズリーズは彼を保持するために、バード権を使ってそれ以上の金額を支払わなければならない」状況です。
グリズリーズは今オフ、ジャ・モラント選やジャレン・ジャクソンJr.といった主力選手への大型契約を検討している中で、アルダマにも年間1200万ドル以上を支払う余裕があるかどうかが焦点となります。
さらに複雑なのは、アルダマを失った場合の代替策です。彼のような多才な選手は市場にそう多くはなく、同等の能力を持つ選手を獲得するのは容易ではありません。グリズリーズとしては、チームの化学反応や戦術的フィットを考慮すると、高額でも彼を残留させたいところでしょう。
しかし、サラリーキャップの制約がある中で、複数の選手に大型契約を提示するのは現実的ではありません。アルダマの去就は、グリズリーズの今後の戦力構想に大きな影響を与えることになりそうです。フリーエージェント市場の隠れた注目株として、彼の決断が各チームの運命を左右する可能性があります。
引用:HOOPHYPE

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