WNBA界に衝撃的な論争が巻き起こりました。ESPNの伝説的バスケットボール解説者ディック・バイタルが、オールスター投票でケイトリン・クラークをガード部門9位にランクした現役選手たちを「純粋な嫉妬」と激しく批判したのです。ファン投票では圧倒的1位、メディア投票でも3位だったクラークが、なぜ選手投票では9位なのか?この格差が暴露したWNBA内部の複雑な感情と、クラーク現象への複雑な反応が浮き彫りになっています。
バイタルの怒りのツイート!「いつか彼女の功績を理解するだろう」
月曜日、オールスター投票の詳細結果が発表されると、バイタルは即座にX(旧Twitter)で強烈な批判を展開しました。「WNBA選手たちがケイトリン・クラークを9番目のガードに投票したのは絶対的に純粋な嫉妬だ」
さらに彼は続けました。「いつか彼女がWNBAの全ての選手のために何をしたかを理解するだろう。チャーター機、給与の増加、満員の観客、TV視聴率の向上」この言葉には、クラークがリーグ全体にもたらした経済効果への深い理解が込められています。
バイタルは40年以上にわたってカレッジバスケットボール界の顔として活動してきた人物で、その発言は業界内で大きな影響力を持ちます。彼がここまで強い調子でWNBA選手たちを批判することは極めて珍しく、この問題の深刻さを物語っています。
興味深いのは、クラークのチームメイトであるケルシー・ミッチェルでさえ、選手投票ではクラークより上位にランクされているという事実です。これは単なる実力評価を超えた、何か別の要因が働いていることを示唆しています。
投票結果の驚くべき格差!ファン vs 選手の評価が完全に分裂
今回のオールスター投票結果は、ファン、メディア、選手の間での評価の大きな乖離を浮き彫りにしました。クラークはファン投票で圧倒的な1位を獲得し、メディア投票でも3位という高評価を受けました。しかし、現役選手による投票では9位という低い順位に留まりました。
選手とメディアの両方で最も多くの票を集めたのは、アトランタ・ドリームのアリーシャ・グレイでした。グレイは今シーズン、キャリアハイの平均19.5得点、5.4リバウンド、4.1アシストという素晴らしい成績を残しており、選手たちからの尊敬を集めています。
一方、クラークは今シーズン16試合中7試合を怪我で欠場しており、平均18.2得点、8.9アシスト、5.0リバウンドを記録しています。しかし、3ポイント成功率29.5%、ターンオーバーはリーグ最多の5.9個と、課題も見えています。フィーバーも、クラーク出場時5勝4敗、欠場時3勝4敗という微妙な成績です。
クラーク現象への複雑な感情!経済効果と競技評価のジレンマ
この投票格差の背景には、「クラーク現象」に対するWNBA選手たちの複雑な感情があると考えられます。確かにクラークの人気により、WNBA全体の注目度、観客動員、TV視聴率、そして選手の待遇は大幅に改善されました。チャーター機の導入や給与の増加など、具体的な恩恵も多数あります。
しかし、現役選手たちにとっては「実力以上に注目されている」「メディアが作り上げたスター」という感覚もあるのかもしれません。長年WNBAで活躍してきた選手たちが、2年目の選手に話題性で圧倒されることへの複雑な思いは理解できる部分もあります。
特に、クラークが怪我で多くの試合を欠場している中で、コンスタントに活躍している他の選手たちが相対的に注目されないことへのフラストレーションもあるでしょう。グレイのような選手が素晴らしい成績を残しながらも、クラークほどの注目を集めないという現実は、確かに不平等感を生むかもしれません。
この問題は、スポーツにおける「人気と実力」「マーケティング価値と競技価値」のバランスという永遠のテーマを提起しています。バイタルの指摘通り、クラークがWNBA全体にもたらした恩恵は計り知れませんが、競技の世界では純粋な実力評価も重要です。
7月19日のオールスターゲームでは、クラークがキャプテンとして選手たちとどのような関係性を築くかが注目されます。この論争が、WNBA全体の結束を強めるきっかけとなるか、それとも分裂を深めるかは、関係者全員の対応にかかっています。
引用:YARDBARKER

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