NBAフリーエージェント2日目に衝撃的なニュースが飛び込んできました。ミルウォーキー・バックスがデイミアン・リラードを解雇し、残り契約1億1300万ドルをストレッチ契約で処理すると発表したのです。この決断はマイルズ・ターナーとの4年1億700万ドル契約のためのサラリーキャップ調整が目的とされています。アキレス腱断裂でリハビリ中のリラードにとって、ミルウォーキーでの2年間は予期せぬ形で終わりを告げることになりました。SNS上では「史上最大の無礼」「ポートランドに帰してあげて」という声が殺到しています。
NBA史上最大規模のウェイブ&ストレッチ契約
この解雇劇は複数の意味でNBA史上稀に見る規模となっています。キャップ専門家のボビー・マークスによると、これはNBA史上最大のウェイブ&ストレッチ契約であり、数年前にシャーロット・ホーネッツがニコラス・バトゥムに行った処理の約3倍の規模となります。バックスは今後5年間、毎年2250万ドルをリラードに支払い続けることになります。
さらに痛烈なのは、この取引でバックスが失ったものの大きさです。キャップ専門家のヨッシ・ゴズランが指摘するように、バックスはリラード獲得時にジュー・ホリデー、プロテクトなしの1巡目指名権、さらに2つのピック交換権を手放しており、「最悪のシナリオが現実になった」状況です。
興味深いことに、リラードは契約上の規定により、元の契約期間が終了するまでバックスに復帰することはできません。つまり、彼が競技復帰する際は必然的に他チームでということになります。
ヤニス・アデトクンボの不満とチーム内の亀裂
この決定について、バックスのスーパースターであるヤニス・アデトクンボが不満を表明していることが複数のメディアで報じられています。クリス・ヘインズ記者によると、ヤニスはチームのこの判断に「満足していない」状況だといいます。
一方で、ヤニス自身がSNSに投稿した「Mood 💯」という絵文字付きの投稿もあり、彼の真意については議論が分かれています。しかし、リラードとの連携を期待していたヤニスにとって、この突然の決断は困惑を生んでいることは間違いないでしょう。
この状況は、バックス内部での意思決定プロセスに問題があることを示唆しています。フロントオフィスとスター選手の間の溝が深まれば、チーム運営にさらなる悪影響を与える可能性があります。
ファンとメディアからの激しい批判
SNS上では、バックスの決断に対する激しい批判が相次いでいます。「リラードは家族と離れてミルウォーキーに来て、キャリアの黄金期を犠牲にし、アキレス腱を断裂してまでチームのために戦ったのに、この仕打ちは酷すぎる」という声が多数上がっています。
特にポートランド・トレイルブレイザーズのファンからは「今すぐベテランミニマム契約でリラードを故郷に呼び戻せ」「これはカルマポイントを稼ぐ絶好の機会だ」という熱烈な復帰要請が寄せられています。リラードがポートランドで過ごした長年の愛着を考えると、この声は自然な反応と言えるでしょう。
一方で、一部の専門家は異なる見方を示しています。マーク・スピアーズ記者は「これはリラードにとってもウィンウィンの状況だ。来夏のプレイヤーオプションを行使するか悩んでいたし、家族と離れたミルウォーキー生活も大変だった。今なら全額受け取りながら、好きなチームを選べる自由を得た」と分析しています。
確かにリラード側から見れば、アキレス腱の回復に専念しながら全額を受け取り、来年自分の望む環境を選択できるという意味で悪い話ではないかもしれません。しかし、これまでの経緯を考えると、バックスの判断には多くの疑問符が付くのも事実です。
引用:HOOPSHYPE

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