WNBAを一躍メジャースポーツに押し上げた立役者、ケイトリン・クラークを巡って新たな論争が勃発しています。ESPN解説者のキャロライン・ペックが「インディアナ・フィーバーはクラークがいない時の方がより危険」と発言し、ファンから猛烈な批判を浴びています。WNBAの救世主とも呼ばれるクラークへの「ヘイト」だとして、SNSでは怒りの声が続出しています。
物議を醸したペックの発言内容
現在フィーバーは9勝8敗の成績で、土曜日のロサンゼルス・スパークス戦を控えています。注目すべきは、クラークが今シーズン欠場した計9試合で、チームが比較的好調を維持していることです。特に最近の4試合連続欠場中は3勝1敗の好成績を収め、木曜日にはラスベガス・エイシズを81-54で圧倒しました。
この状況を受けて、ESPN解説者のキャロライン・ペックが衝撃的な発言を行いました。
「私はケイトリン・クラークがプレイしない時の方が、インディアナはより危険だと思います。彼女はボール支配的なガードで、ボールが彼女の手に多く渡るため、相手は何を止めればいいかわかってしまいます。しかし今のインディアナを見ると、非常に多くの武器を持っています…ケルシー・ミッチェルやアーリ・マクドナルドのようなポイントガードがペリメーターでプレイを作り、アリヤ・ボストンのようなポストプレイヤーがいる時、私は言いたい:インディアナは脅威なのです」
ファンからの猛烈な反発
この発言は即座にSNSで大炎上し、クラークファンからの激しい批判が殺到しました。
「WNBAを注目に値するレベルまで押し上げた人物への異常なレベルのヘイトだ」
「ペックはこの論調を愛している。再びクラークの功績を否定する理由を待っていたのだ」
「いかにもキャロラインらしい発言」
「このような愚かなコメントが、彼女がもはやコーチをしていない理由だろう。彼女はヘイターだ」
ファンたちの怒りは、単なる戦術論を超えて、クラークの貢献を意図的に軽視しようとする姿勢への反発として表れています。
数字が物語るクラークの価値
実際の数字を見ると、ペックの発言の問題点が浮き彫りになります。クラークは今シーズン平均18.2得点、8.9アシスト、5.0リバウンド、1.6スティールという素晴らしい成績を残しており、この活躍により2024年WNBAオールスターゲームのキャプテンの一人に選出されています(もう一人はミネソタ・リンクスのナフィーサ・コリアー)。
確かにクラークの欠場中、フィーバーは5勝4敗(コミッショナーズカップを含む)の成績を残していますが、これはクラークが出場した試合での勝率と同じです。しかし、この数字だけでクラークの価値を判断するのは短絡的でしょう。
クラーク在籍時のフィーバーは、ディフェンディング・チャンピオンのニューヨーク・リバティに勝利するなど、印象的な勝利を挙げています。彼女がコートにいる時、チームはより動的で完成度の高いバスケットボールを展開していることは明らかです。
WNBAの顔への敬意を欠いた発言
この論争の背景には、クラークが一人でWNBAの注目度を飛躍的に高めたという事実があります。彼女の大学時代からの人気とNBAデビュー後の活躍により、WNBAの視聴率や観客動員数は過去最高レベルに達しています。
そのような状況で、リーグの最大の貢献者を「いない方がチームが強い」と公然と発言することは、多くのファンにとって受け入れがたいものでした。特に、ESPNという影響力のあるメディアの解説者による発言だけに、その重みは計り知れません。
土曜日、クラークは今シーズン10試合目、5試合連続の欠場となります。フィーバーが彼女なしでも競争力を維持していることは事実ですが、それがクラークの価値を否定する理由にはなりません。むしろ、彼女の存在がチーム全体のレベルを押し上げ、他の選手たちの成長を促進している証拠とも言えるでしょう。
ペックの発言は、WNBAの成長を支える最大の立役者への敬意を欠いたものとして、長く記憶されることになりそうです。
追伸
インディアナはLAに接戦の末、逆転負けを喫しました。
引用:YARDBARKER

WNBA FAN BLOG運営者/バスケットボールジャーナリスト
WNBA・NBAをこよなく愛し、バスケットボール歴30年以上。特にWNBAの魅力を日本に広げるため、2025年5月に WNBA FAN BLOG をスタートしました。試合結果や選手情報だけでなく、独自の視点による戦術分析や選手インタビュー、海外ニュースの速報翻訳まで幅広くカバーしています。
現在、日本国内では数少ないWNBA専門メディアとして、最新ニュースをどこよりも速く正確にお届けすることをミッションにしています。
得意分野
試合分析・戦術解説
選手のデータ分析(EFF、PER など)
海外ニュース速報翻訳(英語 → 日本語)
サイト目標
日本最大の WNBA 情報ポータルサイト構築
日本のバスケットボールファンコミュニティ作り
関連 SNS アカウント
X(Twitter):@WNBAJAPAN
フォローしてWNBA の最新情報をキャッチしてください!