「デイムタイム」が再びポートランドに戻ってきます。ミルウォーキー・バックスから解雇されたデイミアン・リラードが、古巣トレイルブレイザーズと3年契約で合意。アキレス腱断裂からの復帰を控える34歳のスーパースターが選んだのは、優勝争いではなく「家族との時間」でした。
今月初めにバックスから解雇されたリラードは、ブレイザーズから3年総額1410万ドル(約21億円)のミッドレベル例外条項を獲得。2027-28シーズンの選手オプションと完全なトレード拒否条項も含まれる破格の条件です。バックスとの延長契約分と合わせると、今後2シーズンで1億4100万ドル(約211億円)を稼ぐことになります。
「毎日子供たちと一緒にいられる」リラードが優先したのは家族の時間
この復帰劇の最大のポイントは、リラードが「3人の子供たちと毎日一緒にいられる」ことを最優先に考えたことです。ミルウォーキーでの2年間、家族と離れて過ごすことの辛さを公言していたリラード。今回の決断は、キャリアの晩年において何を大切にするかを明確に示しています。
ESPN記者のダン・デバインは「リラードにとって素晴らしい決断」と評価。「彼は伝説となったフランチャイズに戻り、愛された街に帰り、最も重要なことに、毎日家で子供たちと過ごせるようになる。これは巨大な生活の質の向上だ」
さらに、アキレス腱の手術からのリハビリを自宅で行えることも大きなメリット。2026-27シーズンの復帰を目指す中、慣れ親しんだ環境でじっくりと回復に専念できます。
ブレイザーズにとっては「感情」と「ビジネス」の両立
一方、ブレイザーズ側の判断については意見が分かれています。ベン・ローバックは「メー(微妙)」と評価。「リラードはチケットを売るだろうが、36歳で大怪我から復帰した高使用率の選手に再びキーを渡すのか?」と疑問を投げかけます。
特に懸念されるのは、若手ガードのスクート・ヘンダーソンとシェイドン・シャープの成長への影響です。2026年秋には、リラード復帰、ジュルー・ホリデー(36歳で3480万ドル)、シャープとヘンダーソンの延長契約が重なる複雑な状況が待っています。
しかし、ダン・タイタスは別の視点を提供します。「ポール・アレンの遺産管理団体がチーム売却を発表した今、売却期間中に収益を押し上げるスター選手の獲得は理解できる」。さらに、ヤン・ハンセンのドラフトと合わせて、グローバルな観客へのアピールも狙っているとの見方です。
NBA史に残る感動的な再会劇!他に実現してほしい復帰は?
今回の復帰劇を受けて、専門家たちは他にも見たいNBAの再会を挙げています:
ケビン・デュラントのオクラホマシティ復帰 「KDが育ったフランチャイズでもう一度プレーする姿を見たい。OKCが今やリーグ最高のチームになった今、期限は過ぎているかもしれないが、複雑なキャリアの良い締めくくりになるだろう」(タイタス)
カイル・ラウリーとデマー・デローザンのトロント復帰 「彼らはラプターズを常に競争力のある真剣な組織に変えた。ラウリーは2019年に優勝を手にしたが、カワイ・レナードとのトレードで出されたデローザンは優勝を経験していない。国境の北で花束を投げられる1シーズンを過ごしてほしい」(デバイン)
レブロン・ジェームズのクリーブランド復帰 「どうにかしてレブロンをキャバリアーズに。彼らはウィングに彼を加えれば本当に優勝を争えるチャンスがある。スポーツ史上最も偉大で最も長いキャリアの完全な円環になるだろう」(ローバック)
最後に、リラードが2026-27シーズンにブレイザーズの一員として初めてミルウォーキーと対戦する時、ヤニス・アデトクンポはまだバックスにいるかという質問に対して、意見は分かれました。タイタスとデバインは「いる」、ローバックは「いない」と予想。
いずれにせよ、リラードの決断は、プロスポーツにおいて「優勝」だけが全てではないことを示しています。家族、コミュニティ、そして心の居場所。時には、それらが最高額の契約や優勝リングよりも価値があるのかもしれません。ポートランドのファンにとって、そしてリラード自身にとって、この再会は単なるビジネス以上の意味を持つ、真に特別な瞬間となるでしょう。
引用:YAHOO!SPORTS

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