WNBAの最新パワーランキングが、リーグの「格差社会」を残酷なまでに浮き彫りにしています。
5連勝中のロサンゼルス・スパークスが8位との差を1ゲームまで縮めてプレイオフ争いに参戦する一方、シカゴ・スカイはシーズンワースト5連敗で最下位に沈んでいます。同じリーグ、同じ時期に、これほどまでに対照的な運命を辿るチームが存在する。これがWNBAの現実です。
スパークスの「奇跡」:最下位から5連勝への転換点
リン・ロバーツ新監督の下、昨季8勝32敗で最下位だったスパークスが見せている変貌は驚異的です。
6勝14敗というどん底からの5連勝。特に土曜日のリバティ戦では、リケア・ジャクソンのブザービーターで王者を撃破。現在11勝14敗で、8位ワシントン・ミスティクスまで1ゲーム差、7位ラスベガス・エースまで1.5ゲーム差に迫っています。
ロバーツ監督の言葉が印象的です:「勝つことを学ぶということは、安定していることを学ぶことです。高くなりすぎず、低くなりすぎず、パニックにならない。私たちはそれができました」
さらに追い風となるのは:
- リーグ5位の攻撃力(オフェンシブレーティング104.7)
- キャメロン・ブリンクの復帰が間近
- 残り日程の難易度がリーグで5番目に易しい
2020年以来のプレイオフ進出が、現実味を帯びてきました。
スカイの「悪夢」:怪我人続出で戦力崩壊
対照的に、スカイの状況は悲惨を極めています。
オールスター明けから5連敗、しかもすべて13点差以上での大敗。フィーバー戦では、エンジェル・リース(背中の問題)とアリエル・アトキンス(脚の問題)を含む怪我人続出で、わずか8人しか出場可能選手がいない状況でした。
最新のパワーランキングでは13位(最下位)。「この2人(リースとアトキンス)がいなければ、スカイに競争力を保つ希望はほとんどない」という厳しい評価が下されています。
上位チームの「盤石」と中位チームの「混沌」
トップ3の安定感:
- ミネソタ・リンクス(22勝5敗):ホーム14連勝がドリームに止められたものの依然首位
- ニューヨーク・リバティ(18勝8敗):スチュワートの怪我は軽傷、メーセマン加入で戦力アップ
- アトランタ・ドリーム(16勝10敗):マーキュリー&リンクス撃破で実力証明
中位グループの大混戦:
- 4位フィーバー:クラーク不在も2連勝で6位浮上
- 5位マーキュリー:アリッサ・トーマスが歴史的シーズン継続中
- 6位ストーム:勝ち負けを交互に繰り返す不安定さ
ジャクソンの覚醒とロイドの不振が象徴するもの
興味深いのは、個人パフォーマンスの明暗です。
スパークスのリケア・ジャクソン(2024年ドラフト4位)は5連勝中に平均18.2得点、FG成功率50%と覚醒。一方、エースのジュエル・ロイド(元得点王)は今季平均10.8得点、FG成功率37.1%と大不振で、ついにベンチスタートに降格されました。
若手の台頭とベテランの衰退。これもまた、WNBAが直面する世代交代の現実を示しています。
プレイオフまで残り約1か月半。天国への階段を上るスパークスと、地獄への坂道を転がり落ちるスカイ。両極端な2チームの運命は、WNBAの残酷なまでの競争の激しさを物語っています。
引用:CBSSP0RTS

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