「ダラスに来た意味は…」ベンチ降格に苦悩する守備のスペシャリストの本音
WNBAトレードデッドラインが近づく中、ダラス・ウィングスのガード、ディジョナイ・キャリントンの名前がリーグ内で密かに話題になっています。ESPNのアレクサ・フィリポウ記者によると、すでにナリッサ・スミスをトレードで放出したウィングスが、さらなる動きを見せる可能性があるとのことです。
「ダラスはすでにシーズン中にナリッサ・スミスを放出するトレードを行いました。WNBAサークルでは、ディジョナイ・キャリントンもダラスから移籍する可能性がある選手として名前が挙がっています」とフィリポウ記者は報告しています。
27歳のキャリントンは、今季序盤はスターターとして活躍していましたが、ペイジ・ブエッカーズの復帰後はベンチ役に降格。月曜日のリバティ戦では17分の出場で9得点、チームハイの9リバウンド、1アシスト、1ブロックを記録しましたが、シュート効率は低調でした。
「役割拡大のために来たのに…」昨年最優秀進歩賞受賞者の苦悩と葛藤
キャリントンは今月初め、自身の役割変更について率直な心境を語りました。「確かに適応が必要です。私がダラスに来た理由は役割を拡大するためでした。ベンチスタートが役割の縮小を意味するわけではないけれど、ある意味では少しそう感じてしまいます」
「でも、キャリアの中でベンチから出場した経験はあります。コートに出れば、私が何をもたらすか皆さんは知っているはずです。これは私の代わりにスターターになった選手への個人的な感情ではありません。私自身のキャリアについての個人的な思いです」
昨年の最優秀進歩賞受賞者として期待を背負ってダラスに加入したキャリントンにとって、再びベンチ役に戻ることは精神的にも大きな挑戦となっています。
「守備の要」としての価値、GMミラーが語る獲得の真意
しかし、キャリントンの真の価値は守備にあります。コネチカット・サン時代に彼女をドラフト指名したカート・ミラーGMは、彼女の獲得について明確なビジョンを持っていました。
「ディジョナイは2024年、間違いなくリーグ最高のガードディフェンダーでした。彼女の獲得は最優先事項でした。このチームの守備的アイデンティティを作り直すために、彼女のような選手が必要だったのです」とミラーGMは入団会見で語りました。
チームメイトのマイーシャ・ハインズ・アレンも「彼女は守備において蛇の頭のような存在です。相手チームのベストプレーヤーが何をしたいか正確に把握し、それを封じる方法を知っています」と評価しています。
今季、肋骨の負傷で1ヶ月以上欠場したキャリントンは、平均10.9得点、5.3リバウンド、1.8アシストを記録。出場時間は平均25.3分ですが、復帰後は主にベンチ役を務めています。
ウィングスがキャリントンを基盤となる選手と見なすか、それともチーム再編の一環として放出を検討するかは不明ですが、彼女の市場価値は明らかです。トレードデッドラインが迫る中、昨年の最優秀進歩賞受賞者の去就に注目が集まっています。

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