ダラス・ウィングスのクリス・コクラネス監督が、日曜日のゴールデンステート・ヴァルキリーズ戦後に審判の判定に対して強い不満を表明しました。90対81で敗れた試合で、新人ガードのペイジ・ベッカーズへのファウルコールの少なさに疑問を呈し、チームのアイデンティティと困難なシーズンを通じての結束を強調しました。
コクラネスHCの怒り
ベッカーズは9得点、9アシストを記録しましたが、ペイント内へ何度もドライブしたにもかかわらず、フリースローはわずか2本しか与えられませんでした。試合は激しいフィジカルコンタクトが続き、第4クォーターではコクラネス監督がファウルコールの不在に抗議してテクニカルファウルを受ける場面もありました。
ウィングスはこの敗戦で9勝29敗となり、今シーズンの厳しい戦いが続いています。ミイシャ・ハインズ=アレンが15得点を挙げるなど、チーム全体で戦う姿勢は見せましたが、勝利には結びつきませんでした。ベッカーズの30試合連続2桁得点記録もこの試合でストップし、WNBAルーキーとして歴代3位の記録となりました。
コクラネス監督は試合後のインタビューで、ベッカーズがリムを攻め続け、ペイント内でダウンヒルでプレーしていたにもかかわらず、フリースローラインに立ったのが2回だけだったことについて「何かがおかしい」と指摘しました。試合全体でのファウル数と激しいフィジカルプレーを考慮すると、この判定には同意できないと述べています。
怪我人の多い今シーズン
ウィングスは今シーズン、フランチャイズ史上最も怪我人が多いシーズンの一つを経験しています。チーム全体で失われた試合数は100試合近くに達し、JJクイナリーがACL捻挫でシーズン終了、リー・ユエルもACL捻挫でシーズンアウト、アリケ・オグンボワレも膝の腱炎で復帰時期が未定という状況です。
ベッカーズは対戦相手のスカウティングレポートの中心的存在となっており、複数のディフェンダーが彼女に集中し、ダラスの他の選手にシュートを打たせる戦術を取られています。このような状況下で、コクラネス監督のテクニカルファウルは、単なる判定への抗議以上に、選手たちとの連帯を示すものでした。
「笛が我々の味方をしてくれず、その後ベッカーズがボックスアウトで倒されるのを見ました。彼女が何回地面に倒れれば保護されるのでしょうか」とコクラネス監督は問いかけます。選手たちに自分が彼らの味方であることを示す必要があったと説明しました。
まとめ
厳しいシーズンを送っているウィングスですが、コクラネス監督は長期的な視点の重要性を強調しています。感謝の気持ち、レジリエンス、そして説明責任をチームの基盤として掲げ、今シーズンの勝敗数だけでは定義されない価値を見出そうとしています。
ベッカーズを中心とした再建プロジェクトは、短期的な結果よりも長期的な成長に焦点を当てています。カート・ミラーGMは以前、ベッカーズが「統合者」となり、チームの核となることを明言しており、今後のロスター構築の中心に据える計画です。
ハインズ=アレンは「リーグ全体で皆の体が疲れています。私たちだけではありません」と語り、困難な状況でも前向きな姿勢を保っています。誰も同情してくれないからこそ、ジャージを着て、コートでもベンチでもエネルギーを与え続けることが重要だと強調しました。
水曜日にはコネチカット・サン戦がカレッジパークセンターで予定されており、ウィングスは2025年シリーズで2勝0敗とリードしています。チームは引き続き学び、成長を続けながら、来シーズンに向けた基盤作りを進めていくことになるでしょう。

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