ラスベガス・エーシズが6月30日にダラス・ウイングスからナリッサ・スミスを獲得してから約2か月。この24歳のフォワードは、3度のMVPに輝くエイジャ・ウィルソンと見事なケミストリーを発揮し、チームの躍進を支えています。ウィルソンがスミスについて「彼女は本当に学習能力が高い」と絶賛する姿からも、二人の関係性の良さが伺えます。
シーズン途中加入から見せた即戦力としての活躍
スミスのエーシズ加入は、チームにとって大きな転機となりました。ダラスでの今シーズン前半は平均6.7得点、4.9リバウンドと低調な成績でしたが、ラスベガスでの環境変化が彼女のポテンシャルを解き放ちました。
7月6日のコネチカット・サン戦で初先発を果たしたスミスは、11得点10リバウンドのダブルダブルを記録。シュート成功率71.4%という驚異的な数字を叩き出し、エーシズの86-68という快勝に貢献しました。この試合でスミスは、ハードワークと汚れ仕事を厭わない姿勢でチームに新たな活力を注入しています。
特筆すべきは、スミスがわずか2試合目で見せたこの適応力です。新しいシステムへの理解力と実行力の高さは、2022年のドラフト全体2位指名選手としての実力を証明するものでした。
エイジャ・ウィルソンのMVP級パフォーマンスが牽引するチーム
2025シーズンのウィルソンは、まさに圧巻の一言です。平均23.1得点、10.1リバウンド、3.1アシストという安定した成績を維持し、チームを牽引し続けています。8月10日のコネチカット・サン戦では、WNBA史上初となる30得点20リバウンドを達成。32得点20リバウンドという歴史的なパフォーマンスを披露しました。
8月23日のワシントン・ミスティクス戦では36得点を挙げ、1シーズンで10回以上30得点を記録した史上初の選手となりました。ヘッドコーチのベッキー・ハモンが「彼女が毎晩30点取っているのを無視するのは難しい」と語るように、ウィルソンの安定感は他の追随を許しません。
ウィルソンは相手チームから常に2〜3人のマークを受けながらも、高確率でシュートを決め続けています。この圧倒的な存在感が、スミスを含む他の選手により多くの機会を生み出す結果となっています。
二人のシナジーが生む新たなチーム力
スミスとウィルソンの共存は、エーシズに新たな戦術的オプションをもたらしました。スミスの機動力とリバウンド力は、ウィルソンがより自由にプレーすることを可能にし、両者がインサイドで圧倒的な存在感を示すことで、相手チームのディフェンスを混乱させています。
ウィルソンはスミスについて「彼女が毎回成長を見せている」と評価し、積極的にコミュニケーションを取りながらチームケミストリーの構築に努めています。スミスも新天地での役割を理解し、エナジープレーヤーとしてチームに貢献しています。
オールスター休暇以降、エーシズは14勝3敗という驚異的な成績を残し、11連勝を達成。この復調の背景には、スミスの加入による戦力の底上げと、ウィルソンのMVP級の活躍があることは間違いありません。
今後の展望とプレーオフへの期待
現在、エーシズは西カンファレンス2位につけ、プレーオフ進出を確実なものとしています。スミスの適応がさらに進めば、チームの戦力はより一層厚みを増すでしょう。
2027年のドラフト1巡目指名権と引き換えに獲得したスミスですが、その価値は既に証明されつつあります。若手有望株として、今後数年間のエーシズの中核を担う存在になる可能性を秘めています。
ウィルソンが牽引し、スミスが新たな風を吹き込むエーシズ。この二人の化学反応が、チームをさらなる高みへと導くことは間違いないでしょう。プレーオフでの活躍が今から期待されます。
引用: YAHOO!SPORTS

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