苦境の中で光る新星の決意
2025年8月30日、ダラス・ウィングスはアトランタ・ドリーム戦で78-100の大敗を喫し、7連敗という厳しい現実に直面しています。チーム成績9勝31敗でリーグ最下位に沈む中、新人王最有力候補のペイジ・ベッカーズが見せた姿勢が大きな話題を呼んでいます。
試合後のインタビューで、ベッカーズはNBAゴールデンステート・ウォリアーズのスーパースター、ステフィン・カリーの有名な言葉を引用し、チームへの揺るぎない信念を表明しました。この発言は、苦境に立つウィングスファンに希望の光を灯すものとなっています。
カリーの成功ストーリーとの共通点
ベッカーズが引用したのは、2009年11月12日にカリーが投稿した歴史的なツイートです。「全てのウォリアーズファンに約束します…私たちは必ず道を見つけます」という言葉は、当時低迷していたウォリアーズが後に王朝を築く伏線となりました。
カリーは2009年ドラフト全体7位で指名され、最初の3シーズンは負け越しを経験しています。しかし4年目に初の勝ち越しを達成し、6年目の2015年には初優勝を果たしました。その後2022年までに4度のNBAチャンピオンに輝き、ウォリアーズを歴史に残る強豪チームへと変貌させました。
ベッカーズはこの成功物語を念頭に置きながら、「とにかく諦めないこと。ウィングスのジャージを着る全員と共に戦い続ける」と力強く語っています。彼女の言葉からは、長期的な視点でチーム作りに取り組む覚悟が感じられます。
個人成績は新人王級の輝き
チームが苦戦する中、ベッカーズ個人の活躍は目覚ましいものがあります。WNBA史上最速で通算500得点・100アシストを達成し、ルーキーシーズン最速の50リバウンドも記録しています。特筆すべきは8月21日のスパークス戦での44得点で、これは1997年のシンシア・クーパー・ダイク以来の新人シングルゲーム最多得点タイ記録となりました。
UConnでNCAAチャンピオンシップを経験し、1992-93シーズン以降8敗以上したことがないという勝利の文化で育ったベッカーズにとって、現在の状況は大きな試練です。しかし彼女は「勝敗よりも成長に焦点を当てる」という姿勢を貫いており、その成熟した考え方がチームの将来を明るくしています。
ウィングス復活への青写真
ウィングスはかつてデトロイト・ショック時代に3度の優勝を誇る強豪チームでした。ダラス移転後は2023年の22勝18敗(WNBAセミファイナル進出)が唯一の勝ち越しシーズンですが、ベッカーズという新たな核を得たことで、再び頂点を目指す土台が整いつつあります。
「私はこのチームの未来を信じて疑いません」というベッカーズの言葉は、単なる精神論ではありません。カリーがウォリアーズで証明したように、核となる選手の存在と揺るぎない信念が、チームを大きく変える可能性を秘めています。
レギュラーシーズン残り4試合、プレーオフ進出は既に絶たれましたが、ベッカーズとウィングスの真の戦いはこれから始まります。次戦は首位ミネソタ・リンクス戦。強豪相手にどんな戦いを見せるのか、そして来シーズンに向けてどんな成長を遂げるのか、ファンの期待は高まるばかりです。
引用: cbssports

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