波紋を呼ぶ幹部の告発
WNBAシカゴ・スカイのスター選手、エンジェル・リースをめぐる移籍騒動が新たな展開を見せています。DallasHoopsJournalの取材に応じた匿名のWNBA幹部が「彼女はあそこから地獄のように出て行くべきだ」という衝撃的な発言をしたことで、リースとスカイの関係悪化が決定的なものとなりつつあります。
この発言の背景には、リースがチームの現状に不満を表明し、その結果として前半出場停止処分を受けたという一連の出来事があります。2024年ドラフト全体7位でスカイに加入したリースは、わずか2年目にしてチームの顔となりましたが、組織との関係は急速に悪化しているのです。
チーム低迷とリースの苛立ち
現在スカイは10勝32敗という惨憺たる成績でシーズン終盤を迎えています。2021年のWNBAチャンピオンという栄光は完全に過去のものとなり、2年連続でプレーオフを逃すことが確実な状況です。
リース個人は平均14.1得点、12.9リバウンドという素晴らしい成績を残しています。リーグ最多のリバウンド数を記録し、2度のオールスター選出、リーボックとのシグネチャーシューズ契約など、個人としては大成功を収めています。しかし、チームの成功には結びついていません。
9月3日のシカゴ・トリビューン紙のインタビューで、リースは「今年と同じようなことには満足しない」と明言。フロントオフィスに対して「素晴らしい選手を獲得する必要がある」と要求し、もし改善が見られなければ「別の方向に進む必要があるかもしれない」と移籍を示唆する発言をしました。
組織の問題点と今後の展望
興味深いことに、2025年7月にThe Athleticが実施した匿名アンケートで、WNBA選手の40.7%がスカイを「リーグ最悪の運営組織」として投票していたことが明らかになっています。施設の老朽化、リソース不足、そして今回のリース処分に見られるような選手管理の問題が指摘されています。
匿名幹部は「チームを良くしようとプレッシャーをかけただけで、ベストプレーヤーを出場停止にするなんて恥ずかしい」と批判。さらに「シカゴは今オフにリースをトレードしようとするだろうが、もしそうしなければ、彼女自身がトレードを要求すべきだ」と助言しています。
リースはさらなる意思表示として、インスタグラムのプロフィールから「Chi-Town Barbie」という愛称を削除。スカイに関する記述を一切消去したことで、ファンの間では移籍が現実味を帯びてきたという見方が広がっています。
契約面では、リースは2026年シーズンまでスカイと契約があり、2027年はチームオプションとなっています。技術的にはスカイがリースを保持する権利を持っていますが、両者の関係修復は困難な状況です。今後のフリーエージェント市場での動きや、他チームからのトレードオファーが注目されます。
日本のWNBAファンとしては、才能あふれる若手スターが組織の問題で苦しむ姿を見るのは残念です。リースのような選手が真に輝ける環境を見つけることを願うばかりです。
引用: sportingnews

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