コリアー

コリアーが塗り替えたWNBAの歴史 – リンクスを第1シードに導いた史上最高効率のシーズン(22.9得点で50-40-90達成)

MVP最有力候補が成し遂げた前代未聞の記録

ミネソタ・リンクスのナフィーサ・コリアーが、WNBA史上最も印象的なシーズンを送ったかもしれません。これは決して誇張ではありません。MVP最有力候補である彼女が記録した数字は、リーグの歴史上誰も見たことのないものでした。木曜日のゴールデンステート・ヴァルキリーズ戦を72-53で制し、リンクスは30勝14敗でレギュラーシーズンを終えました。2年連続での第1シード獲得という快挙の裏には、コリアーの歴史的なパフォーマンスがあったのです。

50-40-90クラブの新たな頂点(平均22.9得点での達成)

コリアーが達成した記録の凄さを理解するには、まず「50-40-90クラブ」の希少性を知る必要があります。フィールドゴール成功率50%以上、3ポイント成功率40%以上、フリースロー成功率90%以上を同時に達成することは、バスケットボール界における究極の効率性を示す指標です。

コリアーは今季、フィールドゴール成功率53.1%、3ポイント成功率40.3%、フリースロー成功率90.6%を記録。さらに驚くべきことに、平均22.9得点を挙げながらこの数字を達成しました。WNBA史上、平均20得点以上を記録しながら50-40-90を達成した選手は、コリアーが初めてです。

これまでWNBAで50-40-90シーズンを記録したのは、2019年のエレナ・デラ・ドンだけでした。彼女はワシントン・ミスティクスで2度目のMVPを獲得した年にこの偉業を成し遂げましたが、得点平均は20点に届きませんでした。つまり、高得点と究極の効率性を両立させたコリアーのシーズンは、まさに前人未到の領域なのです。

NBA/WNBA通じてわずか6人目という歴史的快挙

この記録の偉大さは、NBAとWNBAの両リーグを通じて見ても明らかです。両リーグの歴史上、平均20得点以上で50-40-90を達成したのは、わずか6人しかいません。

NBA側の5人は、まさにレジェンドと呼ばれる選手たちです。ステフィン・カリー、ケビン・デュラント、カイリー・アービング、ダーク・ノビツキー、そしてラリー・バード。この錚々たるメンバーに、コリアーが6人目として名を連ねることになりました。

特に注目すべきは、これらの選手たちが達成した時期と状況です。カリーやデュラントは現代バスケットボールの革命児として、3ポイントシュートの重要性を高めた時代の申し子です。一方、バードやノビツキーは、それぞれの時代においてビッグマンとしては異例のシューティング能力を持っていました。コリアーは、これらの偉大な選手たちと肩を並べる存在となったのです。

怪我を乗り越えての偉業達成(11試合欠場からの復活)

コリアーの今季は、決して順風満帆ではありませんでした。足首の怪我により11試合を欠場し、シーズンの約4分の1を戦列から離れることを余儀なくされました。しかし、レギュラーシーズン最後の8試合中7試合に出場し、チームを第1シードへと導きました。

怪我からの復帰後も高いパフォーマンスを維持し続けたことは、彼女の精神的な強さと身体的な回復力を示しています。多くの選手が怪我明けにはパフォーマンスの低下を経験する中、コリアーは逆に効率性を高め、歴史的な数字を記録しました。

昨シーズンはMVP投票で2位に終わったコリアーですが、今季こそはキャリア初のMVP受賞が確実視されています。リンクスは昨季WNBAファイナルまで進出しましたが、優勝には至りませんでした。今年こそ、フランチャイズ史上5度目となるチャンピオンシップバナーを掲げることが期待されています。

プレーオフへの展望と初戦の注目ポイント

日曜日から始まるプレーオフで、リンクスは第1シードとしてヴァルキリーズと対戦します。奇しくも、レギュラーシーズン最終戦で対戦したばかりの相手です。72-53という大差での勝利は、リンクスの好調さを示していますが、プレーオフは別物です。

午後1時(東部時間)にESPNで放送される初戦は、コリアーの歴史的シーズンが真の価値を持つかどうかを試す最初の関門となります。個人成績の素晴らしさは疑いようがありませんが、チームの成功、特にチャンピオンシップの獲得こそが、彼女のシーズンを完璧なものにするでしょう。

コリアーが示した究極の効率性は、現代バスケットボールの理想形を体現しています。高い得点力を持ちながら、無駄なシュートを打たず、確実にポイントを重ねる。この姿勢こそが、リンクスを優勝候補筆頭に押し上げた要因であり、WNBAの新たな時代を切り開く可能性を秘めています。

引用: yardbarker

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