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2025年 WNBAプレーオフ開幕直前!データ分析と勝敗予想

2025年のWNBAプレーオフがいよいよ開幕します。レギュラーシーズン全44試合を戦い抜いた8チームが優勝を懸けて激突するこの舞台は、WNBAファンにとって一年で最も熱い時期です。昨季チャンピオンのニューヨーク・リバティを含む強豪から、新規参入1年目で歴史を作ったゴールデンステート・バルキリーズまで、多彩な顔ぶれが出揃いました。今季からファーストラウンドは各チームがホーム戦を1試合は開催できる「1-1-1」形式に変更され、WNBAファイナルも初めての7戦4勝方式が採用されます。つまり、ファンはホームでの観戦機会が増え、より長く熱戦を楽しめるということです。今年のプレーオフは、MVPレースの行方や新フォーマット導入などストーリー性も十分。各チームのデータを紐解きながら、各対戦カードの戦術的見どころと勝敗予想、さらに準決勝・決勝の展望まで徹底分析します。

第1回戦プレビュー:全4カードの見どころと予想

8チームによるファーストラウンド(3戦2勝制)は、9月14日(現地)から開幕します。上位シードのチームが第1戦と必要なら第3戦をホームで戦う形式のため、レギュラーシーズン上位の恩恵は小さくありません。ここでは各カードごとに、今季戦績やスタッツ、注目選手、戦術的なポイント、そして勝敗の行方を探っていきます。

第1シード:ミネソタ・リンクス vs 第8シード:ゴールデンステート・バルキリーズ

2025年8月、WNBA新規参入チームのゴールデンステート・バルキリーズ(黒のユニフォーム)対インディアナ・フィーバー戦の一場面。堅守が持ち味のバルキリーズはインサイドでも身体を張ったディフェンスを見せ、相手の得点を抑えています。

今季戦績・スタッツ: リンクスは34勝10敗(勝率.773)で堂々のリーグ1位に輝き、レギュラーシーズン首位の称号(y)を獲得しました。平均得点86.4点はリーグトップであり、オフェンス・ディフェンス両面のレーティングでもリーグ最高と隙のない強さを示しています。5月開幕から9連勝スタートを飾り、その後も大崩れなく首位を走り続けました。一方、バルキリーズは23勝21敗(勝率.523)で8位と健闘し、WNBA史上初めて創設初年度でのプレーオフ進出を達成したチームです。堅実なディフェンスが光り、失点は1試合平均76.4点とリーグ最少。守備効率でもリーグ4位(99.9)に入るなど守り合いに持ち込む戦術がはまりました。ただしオフェンスは平均78.3点と下位でフィールドゴール成功率もリーグ最低の41.0%。得点源の不足は最後まで課題で、チームトップスコアラーであるヴェロニカ・バートンでさえ平均12.0得点(WNBA全体38位)という状況です。

直接対決と戦術的ポイント: 両チームは今季レギュラーシーズンで4度対戦し、結果はリンクスの4戦全勝。内容も3試合はリンクスの二桁点差勝利と圧倒的でした(唯一接戦となった9月6日の試合も78-72でリンクス勝利)。リンクス優位の要因の一つは3ポイントシュートで、リンクスは4戦合計で114本中43本成功(37.7%)と高精度だったのに対し、バルキリーズは128本中32本成功(25.0%)と苦しみました。WNBA全体でもリンクスとバルキリーズは今季3P成功数で1位と2位を争うチームでしたが、直接対決ではその効率が勝敗を大きく左右したのです。またリンクスのエース、ナフィーサ・コリエはこのカードで平均21.3点という安定した得点力を発揮し、フィールドゴール54.5%・3P成功率58.8%・フリースロー93.8%という驚異的なシュート効率でバルキリーズ守備網を打ち破りました。対するバルキリーズはリーグ屈指のリムプロテクター集団で、今季被ペイント内得点は平均29.0点とリーグ最少。実際リンクスとの対戦でも4試合中3試合でインサイド得点を上回り、接戦だった試合ではペイント内で34-14と20点差をつけるほどゴール下を制しました。バルキリーズがアップセットを起こすには、この堅守とインサイド支配をより徹底し、加えて武器であるフリースロー(成功率81.5%はリーグ3位)で確実に加点することが肝要です。ロースコアの消耗戦に持ち込み、終盤まで接戦にできれば下克上の芽も出てくるでしょう。しかしその展開に持ち込むまでに、アウトサイドで大きく点差を離されないことが絶対条件となります。

注目選手とXファクター: リンクスは何と言ってもフォワードのナフィーサ・コリエ(ナフィーサ・コリエ)が最大の注目です。今季リーグ2位の平均23.0得点・7.4リバウンドをマークし、フィールドゴール成功率53%・3P成功率40%・フリースロー成功率91%と圧巻の成績で史上2人目の50-40-90クラブ入りを果たしました。昨季の悔しいファイナル敗退(リンクスは2024年ファイナルでリバティに敗戦)を経て闘志も十分。自身初のMVP受賞も射程圏内と目されるコリエがプレーオフでもエンジン全開となるかが、リンクスの優勝ロードに直結します。さらにリンクスは選手層の厚さも強みで、ガードのコートニー・ウィリアムズ(平均13.9点・6.2アシスト)やベテランシューターのケイラ・マクブライド(14.9点、3P成功率40.9%)など脇を固める存在も充実しています。実際、コリエが8月に足首負傷で約3週間離脱した際も5勝2敗と勝ち越し、主力不在でも崩れないチーム力を示しました。

一方、バルキリーズはガードのヴェロニカ・バートンに注目です。元々守備的なポイントガードとして期待されましたが、中盤以降はエーススコアラーとして台頭し、主力のケイラ・ソーントン(加入当初チームトップの平均14.0得点を記録していた)が膝負傷で離脱した後はチームを牽引しました。最終的にバートンは11.9得点・5.9アシストでチームトップの成績を残し、飛躍ぶりから「最も成長した選手(MIP)」の最有力候補とも評されています。Xファクターになり得るのは経験豊富なベテラン陣です。バルキリーズにはWNBA実績十分のティファニー・ヘイズやモニク・ビリングスらが控えから勝負所で起用できる強みがあり、初の大舞台でもベテランの粘り強さで食らいつくことが期待されます。また、日本人女性初のWNBAヘッドコーチとして話題を呼んだナタリー・ナカセHCの采配にも注目です。就任1年目ながらプレーオフ進出という偉業を成し遂げ、コーチ・オブ・ザ・イヤー賞の有力候補とも目されています。下馬評では圧倒的不利なバルキリーズですが、「守備と士気」でどこまで王者候補に迫れるかをナカセHCが巧みに演出するかもしれません。

勝敗予想: 地力で勝るリンクスが有利なのは揺るぎません。リーグNo.1のオフェンス力に加え、サイズ不足を戦術と集中力で補う粘り強いディフェンスも兼ね備えており、総合力ではバルキリーズを一枚も二枚も上回ります。バルキリーズとしてはロースコアに持ち込み接戦に持ち込む以外に突破口は少ないでしょう。リンクスが2勝0敗のストレートで難なく初戦を突破すると予想します。

第2シード:ラスベガス・エーシズ vs 第7シード:シアトル・ストーム

今季戦績・スタッツ: エーシズは30勝14敗(勝率.682)でリーグ2位につけました。連覇を達成した2022年・2023年シーズン以来のタイトル奪回を狙う強豪ですが、今季は序盤に苦戦し一時14勝14敗の五分まで沈んだ時期もあります。しかし8月2日にリンクス相手に喫した53点差の歴史的大敗(WNBA史上最大の点差敗戦)を契機にチームが一変。その試合後から怒涛の16連勝を飾り、最終的には2位まで浮上してプレーオフに乗り込んできました。平均得点は83.8点(リーグ3位)、失点は81.0点(同6位)と数字上は平凡ですが、後半戦のチーム成長により直近のパフォーマンスは数字以上に強力です。対するストームは23勝21敗(勝率.523)の7位で滑り込みました。昨季オフに大型補強を行い「即戦力の集合体」を築いたものの、シーズン後半に失速してしまった印象です。前半戦は一時16勝14敗と健闘しましたが、終盤に黒星が先行し、最後はなんとか8位ロサンゼルス・スパークスとの激しいプレーオフ圏争いを制しての7位確保でした。注目すべきはホーム10勝12敗に対しロード13勝9敗とアウェイで勝ち越している点です。敵地での勝負強さを持つチームだけに、シード上位とのシリーズでも番狂わせの可能性を秘めています。

直接対決と戦術的ポイント: レギュラーシーズンの対戦成績は正式には公開されていませんが、8月中旬時点でストームがエーシズに対し2勝1敗と勝ち越していたことが報じられており、その後エーシズが1勝を返して最終的には2勝2敗の五分に持ち込んだと見られます。つまり今季の直接対決は互角であり、シード順ほど実力差はないカードと言えます。戦術的には、エーシズは後半戦の連勝期間に見せた堅守とハードワークが鍵となります。前半戦、指揮官のベッキー・ハモンHCが「努力とディフェンスが足りない」と叱咤する場面もありましたが、修正後は守備の強度が劇的に向上しました。エースのエイジャ・ウィルソン(後述)が守備でも圧巻の存在感を発揮し、リーグ屈指のリムプロテクター兼ヘルプディフェンダーとしてチームを支えています。ストームとしては、この堅牢なエーシズ守備を崩すため速い展開に持ち込みたいところです。実際ストームはリーグトップのスティール率を誇り、トランジション(速攻)得点では1ポゼッションあたり1.29点とリーグ2位を記録しました。鋭い守備から速攻に繋げ、一気に加点する形が持ち味です。しかしハーフコート(セットオフェンス)になると一転して得点効率が伸び悩み、移籍したジュエル・ロイドの穴もあり非トランジション時の得点効率は1.01点でプレーオフ進出チーム中最下位でした。また試合終盤のクラッチタイム(残り5分以内5点差以内)におけるオフェンスレーティングも97.2とリーグ9位と低く、僅差終盤での決定力に不安があります。ストームが勝機を掴むには、序盤から積極的に飛ばして貯金を作り、相手に追いかけさせる展開が理想でしょう。逆に接戦で終盤にもつれ込むと、ストームは今季5点差以内の敗戦が9試合(リーグ最多タイ)という嫌なデータもあるだけに、エーシズの経験値に飲み込まれる危険があります。

注目選手とXファクター: エーシズの中心は何と言ってもエイジャ・ウィルソンです。今季は平均23.4得点(リーグ1位)・10.2リバウンドで得点王とリバウンド王の2冠に輝き、シーズン終盤にはWNBA史上初となる30得点20リバウンド試合まで達成する圧倒的なパフォーマンスを見せました。ここ2年連続でリーグMVPに輝いたウィルソンですが、3年連続・通算4度目となる受賞も現実味があり(AP通信の投票では2年連続最優秀選手に選出)、まさに脂が乗り切っています。プレーオフでも攻守にわたり無類の存在感を発揮するでしょう。また、シアトルから移籍加入したジュエル・ロイドの動向も見逃せません。ロイドはシアトル一筋10年を過ごした後に今季エーシズへ移籍。序盤は先発でしたが7月末以降はシックスマン的役割に回り、平均11.2得点とルーキー以来最低の数字ながら献身的なプレーで連勝を支えました。古巣ストームとの対戦となるこのシリーズで、ロイドが再び先発起用される場面や、”恩返し”とも言える活躍が出てくれば、エーシズにとっては非常に大きなアドバンテージとなるでしょう。対するストームはスター軍団です。昨オフにネカ・オグウミケ(今季平均18.3点・7.0リバウンド)とスカイラー・ディギンズ(15.5点・6.0アシスト)というオールスタークラスをFA加入させ、さらにシーズン途中にはブリトニー・サイクス(14.1点)も獲得しました。結果、オグウミケ、ディギンズ、サイクス、そして守備職人のギャビー・ウィリアムズの4人がオールスターに選出されるという豪華布陣です。キープレーヤーを一人に絞るのが難しいほどですが、チームの大黒柱はリーダーシップも兼ね備えたオグウミケでしょう。元MVP選手である彼女がどっしりとインサイドで構え、エーシズのウィルソンに真っ向勝負を挑めるかが、このシリーズの行方に大きく影響します。Xファクターとしては、終盤のゲームメイクが挙げられます。ストームの司令塔ディギンズは経験豊富ですが、クラッチで確実に得点を生み出す存在としては課題が残りました。エーシズはビッグゲーム慣れしたチェルシー・グレイ(昨季までの2連覇に貢献)を擁しているだけに、接戦終盤での1ポゼッションの攻防を制する可能性が高く、ここに勝負の焦点が集まりそうです。

勝敗予想: 序盤こそもたついたものの、後半戦で見せたエーシズの完成度は圧巻でした。ウィルソンという絶対的エースと堅守のチーム哲学が噛み合った今、連勝街道の勢いそのままにプレーオフへ入ってくるでしょう。ストームもタレント揃いで決して侮れませんが、組織力と勝負強さの面でエーシズに一日の長があります。ストームが1勝をもぎ取る可能性はありますが、シリーズ全体ではラスベガス・エーシズが2勝1敗で突破すると予想します。ホーム開催となる第1戦をエーシズが取り、シアトルでの第2戦はストームが意地を見せる展開も考えられますが、最終第3戦は地力で勝るエーシズが制するでしょう。

第3シード:アトランタ・ドリーム vs 第6シード:インディアナ・フィーバー

今季戦績・スタッツ: ドリームは30勝14敗(勝率.682)で西地区のエーシズと並ぶリーグ2位タイの好成績を収め、最終的な順位は3位でした(直接対決成績でラスベガスに及ばず3位)。昨季(2024年)のレギュラーシーズン勝利数が15勝だったことを考えると1年で勝ち星を2倍に増やす飛躍を遂げたことになります。この30勝はチーム史上最多勝利数であり(従来最高は2018年の23勝)、球団史に残る快進撃のシーズンとなりました。特筆すべきは7月末から8月にかけての6連勝で、一時は2位に浮上する原動力となっています。スタッツ面でも攻守とも大きく向上し、平均得点84.4点(リーグ4位)・オフェンシブレーティング110.5(リーグ3位)と昨季の77.0点・99.0から飛躍的に改善しました。さらにディフェンス面では失点79.4点・ディフェンシブレーティング100.5でリーグ最優秀の守備力を誇ります。新HCに就任したカール・スメスコの手腕もあり、速いテンポのオフェンスと本来の堅守を両立させたチームへと生まれ変わりました。一方のフィーバーは24勝20敗(勝率.545)で6位となり、2017~2023年まで続いた低迷期を脱して2年連続のプレーオフ進出です。ただしシーズン途中で主力の大量離脱に見舞われ、後半戦は苦しい戦いを強いられました。7月15日に新人スターのカイトリン・クラークが足のケガで離脱して以降、アーリ・マクドナルドやシドニー・コルソン、ソフィー・カニンガムら計5人もの選手がシーズン絶望の重傷を負いました。それでも8月末以降に助っ人を補充しつつ戦い抜き、レギュラーシーズン最終盤には3連勝で勢いを取り戻しています。最終10試合は5勝5敗と五分でしたが、逆境続きだった状況を考えれば上々の結果でしょう。

直接対決と戦術的ポイント: 両者は今季4度対戦し、2勝2敗のタイでした。5月にインディアナで行われた初戦は91-90でドリームが1点差勝利、続くアトランタでの第2戦は81-76でフィーバーが取り返すといった具合に、序盤は互いの敵地で勝利を奪い合いました。その後6月と7月の後半2試合はホームチームがそれぞれ快勝(ドリーム77-58、フィーバー99-82)し、結局ホームコートで1勝1敗ずつという形です。最後の対戦から既に2か月以上が経過しており、その間に両チームの状況は大きく変わりました。特にフィーバーは前述の通りクラーク不在となり、シーズン当初のチームとは別物と言っていいほど陣容が変わっています。戦術面では、ドリームの堅守がまず注目されます。今季のドリームはリバウンド強化のためブリトニー・グライナーとブリオナ・ジョーンズという実力派ビッグを補強し、リーグトップのリバウンド力を身につけました。その成果もあり、相手に与えた2ndチャンスポイントの少なさやペイント内失点の少なさはリーグ有数です。フィーバーとしては高さと強度で見劣りする部分があるため、アウトサイドシュートとトランジションで対抗したいところでしょう。フィーバーはエースのケルシー・ミッチェルが1人で高得点を取れる力を持ち(平均20.2得点はリーグ3位)、彼女の個人技から3Pやドライブで活路を開きたいところです。ドリームは逆にガード陣のタレントが豊富で、ガード3人(アリーシャ・グレイ、ライン・ハワード、ジョーディン・カナダ)の組み合わせで多彩な攻撃が可能です。しかしそのカナダが8月10日にハムストリングを痛めて以降欠場しており、新人のテヒナ・パオパオが先発PGを務める状況です。ドリームとしてはカナダの復帰が待たれますが、シリーズ序盤に間に合わない場合、フィーバーはこのポイントガード不在の隙を突きたいところです。過去の傾向では、ドリームはプレーオフチーム相手には堅調で、今季8強の中で唯一シリーズ負け越しがない(ラスベガスとは0勝3敗でしたが、他は全て互角以上)点も見逃せません。一方フィーバーは不安定さもあり、直近5週間で連勝できたのは一度だけ(5勝5敗ペース)と波に乗り切れませんでした。流れを掴ませない戦いに持ち込めればフィーバーにもチャンスが出てくるでしょう。

注目選手とXファクター: ドリームは攻守にスターぞろいですが、やはり注目はオールスターガードコンビのアリーシャ・グレイとライン・ハワードです。グレイは平均18.4得点(チームトップ)・5.3リバウンド・3.5アシストとキャリア最高の成績を残し、持ち前の3×3五輪金メダリストの勝負強さを随所で発揮しました。ハワードも2022年の新人王にして今季平均17.5得点と、1試合平均約10本もの3Pを放つ爆発力で1試合9本の3P成功・37得点のゲームも記録しています。この両名が揃って好調ならばフィーバー守備陣でも止めるのは困難でしょう。さらに新人PGパオパオやシックスウーマン賞最有力とも言われるナズ・ヒルモン(本来ベンチスタートながらカナダ離脱後は先発で奮闘)らも含め、ドリームは非常に層が厚いです。経験豊富なグライナーは今やベンチ起用となりましたが、いざという場面で相手インサイドにプレッシャーをかける切り札になり得ます。対するフィーバーの要はやはりエースシューティングガードのケルシー・ミッチェルです。昨季まで低迷期を支え続けた生え抜きスコアラーで、今季はついにAP通信選出のオールWNBA1stチームにも輝きました。20.2得点・3.5アシスト、3P成功率39.4%という成績でチームをけん引し続けたミッチェルは、主力大量離脱の危機にあっても「毎試合ヒーローになる」活躍でフィーバーを踏ん張らせました。インサイドでは昨季新人王のアリーヤ・ボストンも15.0得点・8.2リバウンド・3.7アシストとオールラウンドに成長しており、このミッチェルとボストンのコンビがフィーバーの核です。Xファクターはフィーバー側の新戦力の化学反応でしょう。後半戦のフィーバーは故障者続出により、元WNBAオールスターのオデッセイ・シムズや前線守備に定評あるシェイ・ペディ、さらにはエリアル・パワーズらベテラン勢を相次いでハードシップ契約で補強しました。彼女たちは短期間でステファニー・ホワイトHCの下に戦術順応し、なんとか戦力低下を最小限に食い止めています。特にパワーズは勝負強いスコアラーですし、シムズも元オールスターPGの経験値があります。プレーオフといった修羅場で光るのは往々にしてベテランですから、苦しい台所事情のフィーバーにあって彼女たちの出来が番狂わせの鍵を握るかもしれません。

勝敗予想: 万全の戦力であれば大接戦必至の好カードですが、やはりフィーバーはクラーク不在をはじめとした戦力ダウンが痛すぎる印象です。ドリームは初優勝へ向けて充実の陣容と勢いを保っており、ホーム開催のアドバンテージも活かしてくるでしょう。フィーバーもミッチェル&ボストンのデュオを中心に粘り強く対抗するはずですが、総合力で上回るドリームが2勝1敗でシリーズを制すと予想します。アトランタでの第1戦をドリームが先手必勝で取り、第2戦はインディアナの地元熱狂の後押しでフィーバーが一矢報いる展開も考えられます。しかし最終第3戦は地力の差が出て、ドリームが着実に勝利を掴むのではないでしょうか。

第4シード:フェニックス・マーキュリー vs 第5シード:ニューヨーク・リバティ

今季戦績・スタッツ: マーキュリーは27勝17敗(勝率.614)で4位となり、2018年以来のプレーオフでホームコートアドバンテージ(第1戦・第3戦の開催権)を手にしました。シーズン序盤はやや波に乗り切れない時期もありましたが、後半は直近11試合で8勝と調子を上げてフィニッシュしています。最大の特徴はトリプルダブル量産マシンとも呼ぶべきアリッサ・トーマスを擁したことです。オフに4チーム間トレードで加入したトーマスは、平均15.7得点・9.0アシスト・9.3リバウンドという驚異的なスタッツを記録し、シーズン通算でWNBA新記録の8回ものトリプルダブルを達成しました(自身が持つ前年記録6回を更新)。1試合で15リバウンド15アシスト以上を2試合連続で達成するなど前人未到の数字を積み上げ、マーキュリーの攻撃は「トーマスを起点に外角シューターが決める」という形で機能しました。実際マーキュリーはチーム全体で7人もの選手が平均1本以上の3ポイントを決めるほどアウトサイドシューティングが充実し、この数字は同じく7人を擁するバルキリーズと並んでリーグ最多です。さらに先発4人+シックスウーマンのデワンナ・ボナーまで身長6フィート1インチ(約185cm)以上という長身揃いの布陣で、サイズとシューター揃いの稀有なチームとなりました。他方、リバティは27勝17敗(勝率.614)でマーキュリーと同勝率ながら5位に終わりました。昨季(2024年)フランチャイズ初のWNBA制覇を成し遂げたディフェンディングチャンピオンですが、今季は開幕9連勝スタートから一転、終盤に失速しています。オールスター後に2019年のファイナルMVPエマ・メースマンを電撃補強するという超攻撃的な動きを見せましたが、その矢先の7月26日にエースのブレアナ・スチュアートが右膝の打撲で戦線離脱。一時13試合連続欠場するなど、怪我人続出でケミストリーを構築し直す時間が足りなかった印象です。結果、オールスター以降4連敗もあり、過去10試合でも3勝7敗と不本意な終盤となりました。平均得点82.9点(リーグ6位)・失点80.6点(同4位)と数字は平凡ですが、これは主力欠場時の戦績が影響しており、ベストメンバーが揃えば依然リーグ屈指のタレント軍団です。

直接対決と戦術的ポイント: 両者はレギュラーシーズンで4度顔を合わせ、マーキュリーが対戦成績で勝ち越しました。詳細な戦績は不明ながら、「マーキュリーは自分たちより下位のチームにはほぼ全て勝ち越し、唯一シアトルと2勝2敗で五分だった」との情報があり、リバティ(レギュラーシーズン5位)はマーキュリーより下位扱いのため、マーキュリーがシリーズ勝ち越したことになります。これは第1戦・第3戦をホームで戦える今シリーズに向け好材料です。一方でマーキュリーには課題もあります。レギュラーシーズン中、上位3チーム(リンクス、エーシズ、ドリーム)との対戦で合計2勝9敗と大きく負け越しており、真のタイトルコンテンダーを相手に分が悪い点です。もっともリバティは5位ですので初戦では当てはまらないものの、先を見据えると不安材料ではあります。戦術面では、マーキュリーの高さとトーマス中心のゲームメイクにリバティがどう対応するかがポイントです。リバティもブレアナ・スチュアート(昨季MVP)とジョンケル・ジョーンズ(昨季ファイナルMVP)という元MVPデュオを擁し、インサイドの人材はリーグトップクラスです。またバックコートにはサブリナ・イオネスク(平均18.4点・5.5アシスト)、ナターシャ・クラウド(5.3アシスト)という攻守にバランスの良いガード陣もいます。つまりリバティは「スーパー・チーム」とも称されるタレント集団で、個々の能力ではマーキュリーに引けを取りません。マーキュリーとしてはトーマスがリバウンドやアシストで支配力を見せ、リバティ守備を翻弄したいところです。トーマスがパスをさばきつつサトゥ・サバリー(平均16.4点)、カーレア・コーパー(15.9点)らウイング陣にシュートを決めさせる形が出ればマーキュリー優位に進むでしょう。逆にリバティとしては、高さで負けないだけにマーキュリーの3Pに対ししっかりとチェックを怠らず、トーマスに好きなようにゲームメイクさせない守備を敷くことが重要です。レギュラーシーズン終盤のリバティは怪我人の影響で守備が不安定でしたが、ここで踏ん張れればシリーズを優位に運べます。なお物語的な視点では、リバティのサンディ・ボンドロHCはかつてマーキュリーで2014年に優勝を飾り、2018年にもファイナル進出へ導いた名将ですが、2021年のファイナル敗退後に解任されています。今回は古巣マーキュリーとの対戦となり、因縁のカードとしても興味深い対戦です。

注目選手とXファクター: マーキュリーの注目選手はやはりアリッサ・トーマスです。前述の通りシーズン最多トリプルダブル記録を樹立し、まさに「攻守両面で歴史的シーズン」を送っています。フィールドゴール成功率もキャリア最高の53.5%とシュート精度が向上し、加えて1試合平均9.2アシストは歴代最高ペースです。実際、338アシストというシーズン新記録も打ち立てており、パサーとしてもスコアラーとしても手が付けられません。プレーオフの大舞台でもトリプルダブル級の活躍が期待され、マーキュリーの攻撃をどこまで自在に操れるかが勝敗を左右します。またフォワードのサトゥ・サバリー(平均16.4点・5.9リバウンド)は「ユニコーン(唯一無二)」の異名をとる多才なスタイルでチームトップスコアラーを務め、カーレア・コーパー(15.9点)は昨季ファイナルMVPの経験を持つ勝負強いウイングです。この2人も存在感を発揮できればマーキュリーは鬼に金棒でしょう。対するリバティはタレントが多すぎて迷いますが、やはりブレアナ・スチュアートから目が離せません。昨季のMVPであり、今年も平均18.1点・6.6リバウンドとチームトップ級の成績を残しました。7月の負傷離脱前まではMVPレースをリードする勢いでしたが、その怪我で13試合も欠場した影響がチームに出ました。プレーオフには万全で戻ってくると思われますので、持ち前の勝負強さと万能ぶりでチームを再びまとめ上げる役割が期待されます。サブリナ・イオネスク(18.4点・5.5アシスト)もMVP級のガードですし、ジョンケル・ジョーンズやエマ・メースマン、ベテランのナターシャ・ハワード(※途中加入のレオニー・フィービッヒの負傷代替としてハワードが復帰)など総動員すれば個々の実績ではマーキュリーに勝ります。Xファクターとなるのは「ケガからの復調度とチームの噛み合わせ」でしょう。リバティはシーズンを通じて怪我人の影響でラインアップが安定せず、メースマン加入後もフルメンバーが揃った時間がほとんどありませんでした。「全員揃えば間違いなく王者の力があるが、”もし”がつく」と評された通り、ポテンシャルを発揮できるかは未知数です。しかし逆に考えれば、調子が出始めれば昨年王者の底力が一気に爆発する可能性も秘めています。ファン視点では、スター揃いのリバティがプレーオフでようやく本来の”スーパーシティ”ぶりを取り戻せるのかが最大の注目ポイントと言えるでしょう。

勝敗予想: 実力は拮抗していますが、リバティの不安定さと怪我明けのコンディションを考慮すると、ホームコートを持つマーキュリーがやや有利かもしれません。ただし昨季チャンピオンの意地、そしてスチュアートやイオネスクといった大舞台に強いスターの存在は計り知れません。長期シリーズになれば総合力で勝るリバティ有利とも見えますが、今回は3戦制です。2勝1敗でニューヨーク・リバティがシリーズ突破と予想します。マーキュリーはホームの第1戦を取りそうですが、第2戦でリバティが息を吹き返し、第3戦は経験値と勢いでリバティが接戦を制する展開を予想します。昨季の優勝メンバーが多く残るリバティが踏みとどまり、王者の底力を示すと信じます。

MVPレースとファン注目のストーリー

プレーオフを語る上で欠かせないのが、今季のMVPレースとそれに絡む物語です。今季のMVP最有力候補は、レギュラーシーズン首位チームを牽引したミネソタ・リンクスのナフィーサ・コリエと、驚異的な後半戦追い上げを見せたラスベガス・エーシズのエイジャ・ウィルソンに絞られると言われています。コリエは前述の通り23.0得点・50-40-90クラブ達成とリーグ屈指のスタッツでチームを支え、リンクスを昨年の雪辱に燃える最有力優勝候補へ押し上げました。一方のウィルソンも23.4得点・10.2リバウンドに加え、WNBA史上初の30点20リバウンド達成や複数回の40点ゲームなど伝説級の活躍を連発し、AP通信選出の年間最優秀選手にも2年連続で輝いています。プレーオフではこの二人が直接対決する場面があるのか、そしてその内容がMVP投票にどう影響するかが大きな見どころです。仮にリンクスとエーシズがファイナルで激突するようなことになれば、「コリエ vs ウィルソン」の頂上対決として一層ドラマチックな展開となるでしょう。

また各チームの背景にもファン心をくすぐるストーリーが満載です。例えば、ゴールデンステート・バルキリーズは今季から参加したエクスパンションチームでありながら初年度から快挙を連発しました。15,000件を超えるシーズンチケット予約を集め、22試合全てを完売にするほど地元サンフランシスコで熱狂的な支持を得て、更には創設1年目のプレーオフ進出というWNBA史を塗り替える偉業まで成し遂げました。「史上初の初年度シリーズ勝利、そしてもしかすると優勝まで?」というシンデレラストーリーへの期待も膨らみます。過去にはNBAでは初年度優勝の例もなく、彼女たちがどこまで”歴史”を更新するか大注目です。

一方、インディアナ・フィーバーは長らく低迷していたフランチャイズが蘇りつつあります。2012年に初優勝して以降、2016年を最後にプレーオフから遠ざかっていましたが(昨年2024年に7年ぶり復帰)、2年連続での進出を果たしました。特に本拠地ゲインブリッジ・フィールドハウスでは2016年以来となるプレーオフゲーム開催が決まり、地元ファンにとって大きな喜びとなっています。不運にも若きスターのクラークは欠場となりましたが、それを補って余りあるチームの結束力と勝利への執念は、「大番狂わせを起こすならこのチーム」との声もあります。

ニューヨーク・リバティには「連覇」そして「王朝化」の期待がかかります。昨季スーパーチームを結成して悲願の初優勝を達成したリバティは、今季さらなる補強で挑みましたが結果は5位。しかし、いまだリーグ随一とも言えるスター軍団であることに変わりはなく、ここから巻き返して連覇を果たせば新たな王朝の幕開けとして語り継がれるでしょう。加えて、リバティのサンディ・ボンドロHCとマーキュリーの初戦対決は前述の通り因縁がありますし、カンファレンス制度のなくなった現在では珍しく元ファイナルの対戦カード(2014年ファイナルはボンドロ率いるマーキュリーが優勝)が序盤で再現される形です。往年のファンには胸熱なマッチアップとなっています。

シアトル・ストームは「ポスト・スー・バード時代」の本格的な挑戦が始まっています。2022年限りでWNBAのレジェンド、スー・バードが引退し、2023年にはブレアナ・スチュアートも移籍したストームですが、今季は大型補強で再び優勝戦線に名乗りを上げました。しかしプレーオフではまだその新体制で勝利を掴んでおらず、仮に今回も1回戦で散るようだとオフには再編の可能性すら噂されています。4度の優勝を誇る名門だけに、ここで踏ん張れるかどうかは今後のチーム史にも関わる重要な局面です。

アトランタ・ドリームは創設以来タイトルに手が届いていません(2010・2011・2013年にWNBAファイナル進出も全て準優勝)。悲願の初優勝へ向け、今年は球団史上最高の戦力と勝率を実現しました。WNBAではかつてグウィネヴィア・ディート(フィクション)HCが「待てば海路の日和あり」と語ったとの逸話もありますが、まさにこのチームは長年の下積みを経て好機を迎えています。プレーオフでも新戦術”ペース&スペース”を駆使し、「栄冠なき名チーム」から真の王者へ飛躍できるか注目です。

このように、プレーオフ出場各チームそれぞれに固有のドラマが存在し、ファンの熱量を高めています。今年は特にMVP級スターの活躍と新旧勢力の攻防、そして歴史的な出来事(初年度チームの挑戦、ファイナル形式刷新など)が絡み合い、例年以上に見応えのあるポストシーズンとなりそうです。

準決勝・ファイナル展望:勝ち上がり予想と注目カード

最後に、ファーストラウンドを勝ち上がった後の準決勝・ファイナルの展望を予想します(準決勝は5戦3勝制、ファイナルは7戦4勝制)。

準決勝の予想対戦カード(筆者予想):

ミネソタ・リンクス vs ニューヨーク・リバティ

ラスベガス・エーシズ vs アトランタ・ドリーム

このように第1~3シードと defending champion(リバティ)の激突になると予想します。まずリンクス対リバティは、昨年のWNBAファイナルと同一カードです(2024年はリバティが3勝2敗でリンクスを破り初優勝)。”リマッチ”となるこの組み合わせは、リンクスにとっては雪辱の機会であり、リバティにとっては王者の意地を示す戦いです。戦術的にはリンクスのハイペースオフェンスとコリエを中心とした厚みのある攻撃陣が、リバティの誇る重量級フロントライン(スチュアート&ジョーンズ)とどう噛み合うかがポイントでしょう。レギュラーシーズンでは両者の対戦は2勝2敗と互角で、特にリンクスはコリエ不在時にリバティへ敗北を喫しているだけに、万全の状態でリベンジを期すはずです。一方リバティはシーズン序盤9連勝を飾った”本来の強さ”を取り戻せるかどうか。長期シリーズでは選手層の厚さやベンチワークも鍵となりますが、リンクスはHCシェリル・リーブの4度の優勝経験(2011, 2013, 2015, 2017)といった実績も心強く、リバティのボンドロHCも2014年優勝・昨年優勝と名将対決です。総合的にはリンクス有利と見ますが、フルメンバーのリバティは一度乗せると手が付けられない爆発力があるだけに、シリーズはフルゲーム(第5戦)までもつれる可能性が高いでしょう。最終的にはリンクスがホームコートの第5戦を制し、ファイナル進出と予想します。

もう一方のエーシズ対ドリームも見逃せない好カードです。今季レギュラーシーズンではエーシズが3勝0敗でドリームを一蹴しており、相性面ではエーシズ優位といえます。ただしドリームは終盤16戦で15勝を挙げた超ホットなチームでもあり、特に守備力ではリーグNo.1の牙城を築いています。エーシズの猛攻 vs ドリームの堅守のぶつかり合いは、このシリーズ最大の見どころになるでしょう。エーシズのウィルソンに対し、ドリームは元同僚でもあるブリトニー・グライナーやブリオナ・ジョーンズでどこまで応戦できるか、ガード陣の層ではドリームが上回る中でエーシズがどうディフェンスを固めるか、といったポイントが勝敗を左右しそうです。注目はエーシズのベッキー・ハモンHCとドリームのカール・スメスコHCの戦術対決でもあります。ハモンHCは2022・2023年優勝の名将、スメスコHCは今季WNBA初采配ながらドリームを躍進させコーチ賞候補と、新旧指揮官の采配もシリーズの鍵を握ります。筆者の予想では、ラスベガス・エーシズが3勝1敗で勝ち上がると見ています。ドリームの粘り強さはあるものの、エーシズは後半戦で見せた完成度とウィルソンを筆頭としたビッグゲームでの勝負強さが勝り、最多でも4試合以内に決着をつけるのではないでしょうか。

ファイナルの予想カード(筆者予想): ミネソタ・リンクス vs ラスベガス・エーシズ

順当に行けばレギュラーシーズン1位と2位による対決、すなわち「コリエ vs ウィルソン」のMVP候補同士が最後に雌雄を決する形になると予想します。これはWNBAファンにとって夢のような組み合わせでしょう。実はリンクスとエーシズは意外にもファイナルで対戦したことがなく(エーシズ前身のサンアントニオ時代を含めても初)、新たな歴史を作るカードでもあります。両チームとも複数回の優勝経験を持つ強豪同士(リンクス4回、エーシズ2回)であり、2020年代後半のリーグを象徴する対決になる可能性があります。シリーズ展開としては、リンクスがホームコートアドバンテージを持つため第1・2戦を地元ミネアポリスで迎えます。リンクスは今季ホーム20勝2敗と無類の強さを誇っただけに、この利点は大きいでしょう。エーシズもプレーオフ慣れした選手が揃いますが、7戦4勝シリーズとなる初のファイナルでは選手層の厚さや怪我人の有無など総合力が問われます。リンクスはコリエのみならずマクブライドやウィリアムズら経験ある選手が揃い、ベンチ層も豊富です。エーシズもウィルソン以外にグレイやヤング、ロイドとスターが並びますが、今季通しての安定感ではリンクスが上でした。接戦の連続となることが予想されますが、最終的にはリンクスが4勝2敗(あるいは劇的な第7戦勝利)でシリーズを制し、2017年以来となる通算5度目のWNBA優勝に輝くと予想します。

もちろんプレーオフは何が起こるか分かりません。下剋上が起きれば予想も大きく覆るでしょう。しかし、どんな結末になろうとも、ここまで挙げたデータの裏付けと物語性が各シリーズで絡み合い、ファンの皆さんにとって胸躍る名勝負が繰り広げられるはずです。史上初めてファイナルが7戦制となる記念すべき2025年、最後に頂点に立つのは果たしてどのチームか──。熱戦の行方を、データとともに存分に楽しみましょう!

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