試合展開
2025年9月19日(現地時間)、フェニックスのPHXアリーナで行われたWNBAプレイオフ第1ラウンド第3戦は、歴史的な一戦となりました。第4シードのフェニックス・マーキュリーが、前年度王者で第5シードのニューヨーク・リバティを79-73で下し、準決勝進出を決めたのです。
試合序盤は両チームともに硬さが見られ、第1クォーター序盤はリバティが16-10とリードしていました。しかし、マーキュリーはここから徐々にペースを上げ、第1クォーター終了時には25-25の同点に追いつきます。
そして第2クォーター、マーキュリーが爆発します。サバリーとトーマスを中心に13-0のランを見せ、一時は19点差までリードを広げました。前半終了時点で51-37と14点のリードを奪います。
第3クォーターに入ってもマーキュリーの勢いは止まらず、開始早々10-2のランで一気に20点差まで突き放しました。リバティはこのクォーターわずか15失点に抑える守備を見せましたが、自分たちも得点が伸びず、苦しい展開が続きます。
第4クォーターに入ると、ブレアナ・ステュワートが奮起し、このクォーターだけで14得点を挙げる活躍を見せました。一時は76-73まで詰め寄りましたが、マーキュリーは最後の1分間でリバティにターンオーバーと3本のミスシュートを強い、逃げ切りに成功しました。
注目選手・スタッツ
フェニックス・マーキュリー
- アリサ・トーマス: 20得点、11リバウンド、11アシストのトリプルダブル達成
- WNBAプレイオフ史上初となる20得点でのトリプルダブル
- プレイオフ通算5度目のトリプルダブル(歴代7度のうち5度を記録)
- 今シーズン9度目のトリプルダブル
- サトゥ・サバリー: 23得点、12リバウンド、3アシスト
- プレイオフキャリアハイの12リバウンド
- 第1戦の不振(17投2中)から見事に復活
- ケーリア・カッパー: 12得点、9リバウンド
- 終盤の重要な場面でアクロバティックなレイアップを決める
- サミ・ウィットコム: ベンチから13得点
- デワナ・ボナー: 8リバウンド
- キャンダス・パーカーを抜いてプレイオフ通算リバウンド歴代1位(614個)に
ニューヨーク・リバティ
- ブレアナ・ステュワート: 30得点、9リバウンド、3アシスト、2スティール、2ブロック
- 第4クォーターだけで14得点の猛追
- 第1戦で負傷したMCLの捻挫を抱えながらの奮闘
- サブリナ・イオネスク: 22得点、6リバウンド、4アシスト
- チーム全体: 3ポイントシュート32投7中(21.9%)
- 後半だけで17投1中という不振
試合後のコメント
アリサ・トーマスは試合後のインタビューで「まだ終わりたくないです。私たちには特別なグループがあります。プレイを続けたいです。今夜はこの勝利を取ることだけに集中していました」と語りました。
さらに準決勝で対戦するミネソタ・リンクスについて聞かれると、「彼らはまだフルストレングスの私たちを見ていません。準備はできています」と自信を見せました。
サトゥ・サバリーは自身のダブルダブルについて「トーマスがやったことと比べると控えめに見えます」と冗談を交えながらも、「興奮しています」とコメントしました。
ネイト・ティベッツヘッドコーチは「これが今年のトーマスの最初のトリプルダブルですか?」と冗談を言いつつ、「もう慣れてきました。これが彼女のやることです。彼女は多くの異なる方法で試合に影響を与えます。彼女が気にかけているのは勝つことだけです。彼女のような才能のある選手がいて、ゲームに勝つために何でもする誇りを持っているとき、素晴らしいチームになります」と称賛しました。
一方、敗れたリバティのブレアナ・ステュワートは「トーマスは信じられないです。これは悔しいですが、彼女がプレイオフの残りで何を続けるか見るのが楽しみです。私たちは彼女を守るのに悪夢を見ました。きっと他のチームもそうなるでしょう」と相手を称えました。
サンディ・ブロンデロヘッドコーチは「フェニックスは本当に重要な場面でより良く実行しました」と試合を振り返りました。

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