ナズ・ヒルモン

ナズ・ヒルモンがアトランタ・ドリーム史上初のシックスプレイヤー賞獲得!ベンチから輝きを放つ新星の軌跡

2025年9月20日、WNBAから嬉しいニュースが届きました。アトランタ・ドリームのフォワード、ナズ・ヒルモンが2025年シックスプレイヤー・オブ・ザ・イヤーに選出されたのです。これはドリーム史上初の快挙であり、彼女のキャリアにとっても初めての個人タイトルとなりました。

圧倒的な得票数で初受賞を飾る

全米のスポーツライターと放送関係者72名による投票で、ヒルモンは44票という圧倒的な支持を獲得しました。2位のミネソタ・リンクス、ナティーシャ・ハイデマン(22票)に倍近い差をつけての受賞です。3位にはリンクスのジェシカ・シェパード(4票)、そしてシアトル・ストームのドミニク・マロンガとフェニックス・マーキュリーのサミ・ウィットコムがそれぞれ1票を獲得しました。

この賞は、先発よりも控えとしての出場が多い選手の中で、最も優れたパフォーマンスを見せた選手に贈られる栄誉です。ヒルモンはまさにその条件を完璧に満たす活躍を見せました。

キャリアハイを更新し続けた飛躍のシーズン

4年目のシーズンを迎えたヒルモンは、44試合に出場(先発17試合)し、平均8.6得点、6.2リバウンド、2.4アシスト、25.5分という数字を残しました。これらすべてがキャリアハイという素晴らしい成長ぶりです。

特に注目すべきは、彼女の3ポイントシュートの進化です。2025年シーズンまでのキャリアでわずか1本しか決めていなかった3ポイントを、今季はなんと53本も成功させました。7月30日のダラス・ウィングス戦では、キャリアハイの21得点を記録し、5本の3ポイントを沈めています。その中には第4クォーター残り2.6秒で決めた同点を破る劇的な3ポイントも含まれていました。

ベンチからチームを支える存在感

ヒルモンは控えとして出場した試合で、10得点5リバウンド以上を記録した試合が8回ありました。これはリーグで2番目に多い数字です(1位はマロンガの12回)。さらに、彼女が15得点以上を挙げた試合では、ドリームは5戦全勝という驚異的な勝率を誇りました。

まさにシックスプレイヤー賞にふさわしい、ベンチからチームに勢いをもたらす選手として、その真価を発揮したのです。流れを変える能力、必要な時に得点を奪える決定力、そして安定したリバウンド力。これらすべてが、ドリームの躍進を支えました。

フランチャイズ記録を塗り替えた大躍進

ヒルモンの活躍もあり、ドリームは30勝14敗という成績でシーズンを終えました。これはフランチャイズ史上最高の30勝という記録です。前シーズンの15勝から倍増という驚異的な成長を遂げ、プレーオフでは第3シードを獲得しました(前年は第8シード)。

この大躍進の陰には、ヒルモンのような信頼できるベンチプレーヤーの存在が不可欠でした。先発メンバーが休息を取る間も、チームのペースを落とさず、むしろ勢いを加速させる。それがまさに彼女の役割でした。

鉄人としての耐久性も魅力

2022年のWNBAドラフトで全体15位指名を受けてドリームに加入して以来、ヒルモンは驚異的な耐久性を見せています。現在、フランチャイズ記録となる151試合連続出場中であり、過去3シーズンで124試合すべてに出場しています。

ミシガン大学時代には4度のオールビッグテン・ファーストチーム選出という輝かしい実績を持つ彼女。その大学時代から培われた強靭な肉体と精神力が、プロでも遺憾なく発揮されています。

新たな歴史の始まり

今回の受賞により、ヒルモンは5,150ドルの賞金と記念トロフィーを手にしました。しかし、それ以上に価値があるのは、ドリーム史上初のシックスプレイヤー賞受賞者として、チームの歴史に名を刻んだことです。

2007年に創設されたこの賞の歴代受賞者には、デアリカ・ハンビー(2度受賞)、デワナ・ボナー(3度受賞)など、後にリーグを代表する選手となった名前が並んでいます。ヒルモンもまた、この栄誉ある系譜に名を連ねることになりました。

26歳という若さを考えれば、これはまだ始まりに過ぎません。3ポイントシュートという新たな武器を手に入れた彼女が、今後どのような進化を遂げるのか。ベンチから始まり、いずれは先発として、そしてチームの中心選手として成長していく可能性も十分にあります。アトランタ・ドリームの未来を担う存在として、ヒルモンの今後の活躍に大いに期待が集まります。

引用:wnba

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