レブロン・ジェームズの「セカンド・ディシジョン」が単なるヘネシー広告だったことが判明した後、レイカーズのJJ・レディックヘッドコーチは記者団に対して痛烈な一言を放ちました。「お前ら馬鹿だろ。みんな広告だってわかってたよな?」
レディックの容赦ない記者批判
10月7日、レイカーズの練習後に行われた記者会見で、レディックは引退騒動について質問を受けました。記者たちがレブロンの投稿について問い合わせのテキストメッセージを受け取ったかどうか尋ねたところ、レディックは冷笑的な表情で答えました。
「お前らは馬鹿だ」とレディックは記者団に向かって言いました。「俺たちはみんな広告だってわかってたよな?僕にテキストを送ってきたほとんどの人も、おそらく広告だってわかってたと思う。誰もパニックになんてなってなかった」
ESPNのデイブ・マクメナミンが撮影した動画では、レディックが自信たっぷりにこの発言をする様子が映し出されています。元NBAプレーヤーで現在2年目のヘッドコーチであるレディックは、デューク大学出身者特有の「傲慢な態度」というステレオタイプを体現するかのような発言でした。
レディックの発言は、チケット価格が500%以上も急騰し、実際に多くのファンが引退発表を信じて高額チケットを購入したという事実を考えると、かなり見下したような態度だと受け取られています。レイカーズの最終ホームゲームのチケットは82ドルから580ドルに跳ね上がり、多くのファンが経済的な損失を被りました。
チームメイトたちの反応は温度差あり
レブロンのチームメイトたちも、それぞれ異なる反応を示しました。オースティン・リーブスは「何件か電話がかかってきて、『これは何なんだ?』って聞かれた」と明かしました。リーブスは4年間レブロンと一緒にプレーしており、最終的には軽く受け流したようです。「みんな彼が引退すると思ってたよ」とリーブスは付け加えました。
八村塁は、レブロン本人にテキストメッセージを送って真相を確かめようとしたと語りました。レブロンは絵文字で返信してきたそうですが、八村はどの絵文字だったかは明かしませんでした。「彼はああいうことをするのが好きなんだよ。サプライズってやつさ」と八村は笑いながら語りました。
八村の反応は、レディックの辛辣なコメントとは対照的に、レブロンの遊び心を理解し受け入れているように見えました。チーム内でも、このスタントに対する受け止め方には温度差があったようです。
レブロンの炎上商法への批判
レブロンは今回が初めてではなく、過去にも同様の手法でファンを混乱させたことがあります。2025年6月にも似たようなティーザー投稿を行い、結局は広告だったという前歴があります。多くのファンは「また騙された」という思いを抱き、SNS上では批判の声が相次ぎました。
特に今回のスタントが物議を醸したのは、レブロンが実際に引退を匂わせる発言を繰り返してきたからです。9月29日のメディアデーでは「旅がどう展開するかはわからない。終わりがいつ来るかはわからないが、かなり近いことは確かだ」と語っており、ファンたちが引退発表だと信じる理由は十分にありました。
インターネット上の探偵たちは、広告であることは予想していましたが、どのブランドが関わっているかについては誤った推測をしていました。一部ではアマゾンの広告ではないかという憶測も飛び交っていました。
史上23シーズン目への挑戦
レブロンは現在40歳で、12月30日には41歳の誕生日を迎えます。今シーズンは前人未到の23シーズン目となり、NBA史上最年長の現役選手です。昨シーズンは70試合に出場し、平均24.4得点、8.2アシスト、7.8リバウンドを記録し、驚異的なパフォーマンスで21年連続のオールNBA選出を果たしました。
レブロンの現在の契約は1年5260万ドルで、今シーズン終了後には再びフリーエージェントになります。興味深いことに、これは2018年にレイカーズに加入して以来、初めての単年契約です。過去にレブロンは複数年契約を結んできましたが、今回は異なるアプローチを取っています。
レイカーズは今オフにルカ・ドンチッチを獲得し、大型契約延長を結んだため、フランチャイズの顔が世代交代しつつあることは明らかです。レブロンが引退ツアーを望むのであれば、事前に最終シーズンを発表し、各チームやファンが彼のキャリアを祝う時間を持てるようにするのが理にかなっています。
ファンとメディアの複雑な感情
レディックの「馬鹿」発言は、ファンやメディアに対して無神経だという批判を受けていますが、一方でレブロンのマーケティング手法に対する正直な反応だとも言えます。スポーツ界のスーパースターが商業的な目的でファンの感情を弄ぶことについて、どこまで許容されるべきかという議論を巻き起こしました。
実際、レブロンの影響力は計り知れません。偽の引退投稿だけでバスケットボール界全体を止めることができるという事実は、彼のレガシーの大きさを物語っています。しかし、その影響力を商業目的で利用することに対して、ファンたちは複雑な感情を抱いています。
レディックの発言は表面上は冗談めかしていましたが、その裏には「メディアやファンがレブロンの些細な動きに過剰反応しすぎている」というメッセージが込められていたのかもしれません。レイカーズとしては、シーズン開幕を10月21日のゴールデンステート・ウォリアーズ戦に控え、不要な憶測に時間を費やしたくないという思いがあったのでしょう。
今回の騒動は、スポーツマーケティング、ファン心理、そしてメディアの役割について、多くの問題を提起しました。レブロンが本当に引退を発表する時が来たら、それは彼自身の条件で、彼のキャリアの他のすべてと同じように行われるでしょう。その時まで、ファンたちは次の「決断」に対して、より慎重な姿勢を取る必要がありそうです。
引用: yardbarker

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