ケルシー・ミッチェル wnbaファンブログ

フィーバーのロスター維持は可能か?ESPNが示す2026年シーズンへの楽観的見通し

2025年シーズン、インディアナ・フィーバーは壮絶な怪我との戦いを乗り越え、WNBAファイナルまであと一歩という大躍進を見せました。ケイトリン・クラーク、ソフィー・カニンガム、エイリ・マクドナルド、シドニー・コルソン、クロエ・ビビーと5名の主力選手をシーズン途中で失いながら、チームはプレーオフで奇跡的な粘りを見せたのです。ステファニー・ホワイトHCが育んだチームケミストリーの賜物でした。

しかし、このロスターをそのまま維持することは、フロントオフィスにとって大きな課題となっています。今オフシーズンは2つの新規拡張チームが誕生し、既存チームの選手を獲得する一方で、フィーバーのロスターのほぼ全員がフリーエージェント(FA)になるという異例の事態に直面しているのです。

ESPNが予測する「大きな変化はない」シナリオ

そんな中、ESPNのアレクサ・フィリッポーは10月15日の記事で、フィーバーを「大きく変わらないかもしれないチーム」のカテゴリーに分類しました。この予測は、一見不可能に思える状況の中で、希望の光を見出すものです。

フィリッポーは記事の中で、「2025年シーズンを通じて多数の怪我に見舞われたため、フィーバーは昨オフのFA補強で刷新したロスターが健康な状態で何を成し遂げられるかを実際に見ることができませんでした。それでも、彼らはWNBAファイナル進出まであと5分というところまで迫りました」と指摘しています。

この分析の核心は、クラークとアリヤー・ボストンがまだルーキー契約中であるという事実にあります。WNBAのサラリーキャップ制度において、これは極めて重要な要素です。両選手とも比較的安価な契約で確保できているため、フィーバーには他のベテラン選手と再契約するための資金的余裕があるのです。

ケルシー・ミッチェルの去就が鍵を握る

フィーバーのGMアンバー・コックスは、チームの最優先事項がケルシー・ミッチェルとの再契約であることを明言しています。2025年シーズン、ミッチェルはMVP級の活躍を見せ、フランチャイズ記録となる平均20.2得点をマークしました。彼女はホワイトHCとの関係やインディアナでの時間について絶賛のコメントを残しており、チームへの愛着の深さを示しています。

実際、フィーバーは1月中旬にミッチェルをコア選手に指定し、独占交渉権を獲得しました。これにより、彼女には1年間のスーパーマックス契約(24万9244ドル)が保証されることになります。そして1月29日、ミッチェルは正式にこの契約にサインし、8年目のシーズンもフィーバーのユニフォームを着ることが決まりました。

コックスがオフシーズンの変化について尋ねられた際、彼女は2025年チームの特別なケミストリーに焦点を当て、FAには多くの不確実性が残っているものの、「これらの選手の多くが我々のプランに含まれている」と述べています。

怪我との壮絶な戦い

2025年シーズンのフィーバーが示した粘り強さは、WNBAの歴史に残るものでした。クラークは7月中旬に鼠径部の怪我でシーズンエンドとなり、わずか13試合の出場に終わりました。彼女は左鼠径部と大腿四頭筋を痛め、復帰後には右鼠径部を負傷。さらに左足首の骨挫傷も抱えていました。

8月7日のフェニックス戦では、マクドナルドが足の骨折、コルソンがACL断裂で同時に戦線離脱。その日、クラークもワークアウト中に足首を負傷しています。その後、カニンガムがMCL断裂、ビビーも膝の怪我で離脱。ダミリス・ダンタスは脳震盪でプレーオフに出場できませんでした。

ベンチの半分が怪我人で埋まる異常事態の中、フィーバーはアトランタ・ドリームとのファーストラウンドで1勝2敗から逆転勝利を収め、2015年以来となるプレーオフシリーズ勝利を達成。セミファイナルでは第2シードのラスベガス・エーシズ相手に第1戦を勝利し、第5戦までもつれ込む大接戦を演じました。

最終戦では、ミッチェルが第3クォーターに横紋筋融解症で倒れ、ボストンがレギュレーション終了26.4秒前にファウルアウト。それでもオデッセイ・シムズが終盤にレイアップを決めて延長戦に持ち込み、チームの諦めない姿勢を体現しました。

2026年へ向けた展望

フィーバーのロスターが完全に同じ形で2026年を迎えることは不可能ですが、核となる選手たちは残る可能性が高いです。クラーク、ボストン、ミッチェルという「ビッグ3」を軸に、ナターシャ・ハワード、レクシー・ハル、ナリッサ・スミスらも契約が残っています。

ミッチェル再契約後のキャップスペースは約40万8495ドルと報じられており、2つの枠に対して十分な資金があります。この金額があれば、トップクラスの選手2名、または堅実なローテーション選手3名を獲得できる計算です。

フィーバーファンが期待するのは、この特別なケミストリーを持つチームが、できるだけ多くのメンバーを残して2026年に挑戦することです。今季の怪我だらけのロスターでファイナルまで5分まで迫ったチームが、フルメンバーで戦えば何ができるのか。その答えが来シーズン明らかになるかもしれません。

ホワイトHCは、「選手たちがコートの内外で経験したあらゆる状況において、彼らは瞬きもせず、頭を下げることもなく、ただ堂々と立ち向かっていきました。最近はこういう姿をあまり見かけません」と選手たちを称賛しました。

この逆境を乗り越えた経験こそが、2026年のフィーバーをさらに強くする財産となるはずです。ESPNの予測通り、ロスターの大部分が残れば、今度こそWNBAチャンピオンシップに手が届くかもしれません。

引用:si

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です