NBA史上最多23シーズン目を戦うレブロン・ジェームズ。40歳を迎えてなお現役を続ける「キング」が、自身のキャリアの終わりについて「まだ決めていない」と語っていることが明らかになりました。
筆者としては、これほどの偉大な選手が引退のタイミングを決めかねている姿に、むしろ人間らしさを感じます。通算5万ポイント超え、史上唯一の「30000得点・10000リバウンド・10000アシスト」達成者であっても、キャリアの終え方には正解がないのでしょう。
坐骨神経痛からの復帰と変化したプレースタイル
今シーズンのレブロンは、開幕前から坐骨神経痛に悩まされていました。10月9日にレイカーズが発表したこの怪我により、彼はキャリア初となる「シーズン開幕戦欠場」を経験しています。チームの最初の14試合を欠場し、11月18日のジャズ戦でようやくシーズンデビューを果たしました。
この復帰戦で記録したのは11得点・12アシスト。注目すべきは、復帰後4試合での平均スタッツが16.5得点、8.3アシスト、5.0リバウンドという数字です。得点は控えめながら、アシスト数が際立っています。復帰後2試合で計20アシストを記録するなど、明らかにプレースタイルが変化しています。
レブロン不在の間、ルカ・ドンチッチとオースティン・リーブスがスコアリングの中心として機能することを証明しました。12月30日に41歳を迎えるレブロンにとって、すべてを一人で背負う必要がなくなったこの状況は、むしろ好都合かもしれません。
積み重ねられた歴代記録の数々
ESPNのデイブ・マクメナミンによれば、レブロン自身も今季が最後になるのか、あと1〜2年続けるのか決めかねているとのこと。しかし、仮に今季で引退しても、彼が残す記録は圧倒的です。
通算得点42,184点はNBA歴代1位。カリーム・アブドゥル=ジャバーの38,387点を2023年2月に抜いて以来、独走状態が続いています。プレーオフ得点も歴代1位の8,289点で、2位マイケル・ジョーダン(5,987点)に2,000点以上の差をつけています。2025年3月には通算5万ポイント(レギュラーシーズン+プレーオフ)を史上初めて達成しました。
オールスター選出21回、オールNBA選出21回はいずれも歴代最多。通算出場時間も歴代1位となり、23シーズンプレーという記録はヴィンス・カーターを抜いて単独トップです。さらに2024年には息子ブロニーとNBA史上初の父子同時出場を果たし、2025年にはオリンピック「リディームチーム」のメンバーとして現役のまま殿堂入りを果たしました。
自由契約となる来夏、決断の時
今季終了後、レブロンは無制限フリーエージェント(UFA)となります。レイカーズGMのロブ・ペリンカは9月の時点で「レブロンがレイカーとして引退することを望んでいる」としながらも、「彼自身のストーリーの終わり方を選ぶ自由を与えたい」と発言しています。
つまり、レブロンには3つの選択肢があるということです。今季限りでの引退、レイカーズとの再契約、そして他チームへの移籍。シーズン開幕前に「ラストシーズン」の発表がなかったことから、多くの関係者は来季以降もプレーを続けると予想していました。しかしESPNの報道により、引退の可能性も十分にあることが明らかになりました。
筆者の見解としては、レブロンほどのスター選手が「フェアウェルツアー」なしで静かに引退することは考えにくいと感じます。スポットライトを浴びることに長けた彼であれば、最後のシーズンを大々的に祝うことを望むのではないでしょうか。しかし同時に、坐骨神経痛という怪我の影響や、息子と同じコートに立つという夢を叶えた今、「やり切った」という思いがあっても不思議ではありません。
いずれにせよ、私たちにできることは残りの試合を一戦一戦大切に見届けることです。NBA史上最も偉大な選手の一人が、いつコートを去るのか。その答えは、本人にもまだわかっていないようです。
引用:cbssports

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