NBAのトレード市場を揺るがす大型案件が現実味を帯びてきています。ミルウォーキー・バックスのスーパースター、ヤニス・アデトクンボ(30歳)の動向です。
筆者の第一印象として、これは単なる噂話ではなく、バックスという球団の将来を左右する分岐点だと感じています。現在ふくらはぎの負傷で2〜4週間の離脱中、そしてトレードに関する公式コメントを一切出していない状況は、むしろ交渉の余地が大きく残されていることを示唆しています。
ニューヨークやLAだけじゃない、5つの「穴場」チームとは
メディアの注目はニックス、レイカーズ、ウォリアーズといったビッグマーケットに集中しています。しかし、アデトクンボは現時点で具体的な希望移籍先リストを公表していません。これは他球団にもチャンスがあることを意味します。
CBS Sportsが注目する5つのダークホースは、アトランタ・ホークス、オーランド・マジック、クリーブランド・キャバリアーズ、インディアナ・ペイサーズ、そしてポートランド・トレイルブレイザーズです。
特に注目すべきはアトランタ・ホークスです。トレイ・ヤング、ザカリー・リシェイシェ(2024年ドラフト全体1位指名)、ダイソン・ダニエルズ(2025年最優秀進歩賞候補)、クリスタプス・ポルジンギスに加え、複数の1巡目指名権を放出するシナリオが想定されています。
ホークスの強みは、エース級のジェイレン・ジョンソンと2026年ペリカンズ指名権(極めて価値が高い)を手放さずに交渉できる立場にあることです。ジョンソンとアデトクンボが同じフロントコートに並んだら、リーグ屈指の破壊力を持つコンビが誕生します。ファストブレイクとペイント内での支配力は圧倒的でしょう。
最も大胆なシナリオ、エバン・モブリー放出の是非
最も議論を呼びそうなのがクリーブランド・キャバリアーズのケースです。24歳のオールNBAプレイヤー、エバン・モブリーを手放してアデトクンボを獲得するという大胆な案が浮上しています。
キャブスは現在13勝10敗と、優勝候補としては物足りない成績です。怪我の影響もありますが、ドノバン・ミッチェルとのデュオで本当に優勝できるのかという根本的な疑問が生じています。
仮にこのトレードが成立すれば、ミッチェル、アデトクンボ、ダリウス・ガーランド、マイルズ・ターナーという超攻撃的なラインナップが完成します。ガーランドはNBA最高の「第3のボールハンドラー」になり、ターナーはタイリース・ハリバートンとプレイした時以上に簡単なシュートを打てるでしょう。オクラホマシティ・サンダーの守備的なマシーンに対抗できる、攻撃面での回答になり得ます。
しかし、モブリーはキャブスがレブロン・ジェームズ以来最高の自前ドラフト選手です。今後10年にわたるフランチャイズの柱を、31歳になるスーパースターと引き換えにするのか。この決断には球団の覚悟が問われます。
最もドラマチックな展開、ポートランドの可能性
最後に触れておきたいのがポートランド・トレイルブレイザーズです。デイミアン・リラードとジュルー・ホリデーという、かつてアデトクンボとチームメイトだった2人がいるチームです。
ブレイザーズは2028年、2029年、2030年のバックス1巡目指名権を保有しています。バックスにとって、自分たちの指名権を取り戻すことは再建への必須条件です。ここに興味深いパワーバランスが生まれています。
仮にスクート・ヘンダーソン、ドノバン・クリンガン、ジェラミ・グラントらをバックスに送り、アデトクンボとターナーを獲得するシナリオが実現すれば、リラードが長年望んでいた「スーパースターとの共闘」がようやく実現します。ミルウォーキーでは機能しなかったリラード×アデトクンボの組み合わせが、ポートランドで花開く可能性もゼロではありません。
リラードのトレードで得た指名権を使って、リラードの元チームの歴代最高選手を奪うという皮肉なストーリーは、ドラマ性に富んでいます。
まとめ:ファンとして見逃せない展開が続く
アデトクンボのトレード交渉は、今後数週間から数ヶ月にわたってNBAの話題を独占するでしょう。ビッグマーケットだけでなく、今回紹介した「穴場」チームからも競争力のあるオファーが出る可能性があります。
日本のNBAファンとしては、毎日の報道から目が離せない状況が続きます。特にキャブスのモブリー放出案やホークスの若手資産活用など、球団経営の観点からも非常に学びの多い案件です。
アデトクンボ関連グッズは今後価値が変動する可能性があります。バックスのジャージを持っている方は大切に、移籍先が決まれば新チームのグッズも要チェックです。
引用: cbssports

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