目次
はじめに:シーズン4分の1を終えて見えてきた勢力図
2024-25シーズンも約4分の1が消化されました。開幕前の予想通りに進んでいるチームもあれば、ピストンズやサンズのような予想外の躍進、そしてクリッパーズの完全崩壊など、驚きの展開が続いています。
ここで改めて、優勝候補チームを7段階のランクに分けて整理してみましょう。結論から言えば、オクラホマシティ・サンダーの独走ぶりが異常です。
【Sランク】絶対王者:オクラホマシティ・サンダー(21勝1敗)
昨季68勝を挙げ、初の優勝を果たしたサンダー。今季はさらに進化しています。
開幕から21勝1敗という驚異的な成績は、NBA史上4チーム目となる20勝1敗以上のスタートです。平均得点差は+15.3という信じられない数字。ディフェンシブ・レーティングは103.8で、2位のロケッツ(110.3)との差は、ロケッツと21位のブルズ(116.6)の差とほぼ同じです。つまり、サンダーだけが別次元にいるということです。
昨季MVP・ファイナルMVPのシェイ・ギルガス・アレキサンダーは得点ランキング2位、シューティングスプリットは54.8/43.4/87.9と圧巻。しかも、昨季オールスター・オールNBA・オールディフェンス選出のジェイレン・ウィリアムズは怪我で開幕19試合を欠場しており、復帰した今、チームはさらに強化されています。
【Aランク】最大の対抗馬:ロケッツ&ナゲッツ
ヒューストン・ロケッツ(14勝5敗)
開幕前にフレッド・バンブリートを失いながらも、ケビン・デュラント、アルペレン・シェングン、エイメン・トンプソン、そして昨季ベンチ要員から主力に成長したリード・シェパードという布陣で+11.4の得点差を記録。攻守ともにリーグ2位という安定感を見せています。3ポイント試投数はリーグ最少ながら、オフェンシブ・リバウンドとセカンドチャンスポイントで補っています。
デンバー・ナゲッツ(15勝6敗)
ニコラ・ヨキッチが今季も平均トリプルダブルを記録中で、SGAとMVP争いを繰り広げています。アーロン・ゴードン、クリスチャン・ブラウンという先発2人が負傷離脱しながらも、オフェンシブ・レーティングはリーグ1位。接戦での勝負弱さ(クラッチゲーム2勝6敗)が気になりますが、昨季はサンダーを第7戦まで追い詰めた実力は健在です。
【Bランク】十分な実力派:6チーム
デトロイト・ピストンズ(17勝5敗)
今季最大のサプライズ。イースタン・カンファレンス首位に立ち、2005-06シーズン以来の好スタートです。ケイド・カニンガムは昨季のオールNBA選出から、得点・リバウンド・アシスト・スティールすべてを向上。ジェイレン・デュレンは平均ダブルダブルを記録し、リーグ屈指のお買い得契約と評されています。
ロサンゼルス・レイカーズ(15勝5敗)
ルカ・ドンチッチ、オースティン・リーブス、レブロン・ジェームズというトップヘビーな構成ながら、昨季ウエスト3位と同程度のネット・レーティングを維持しています。
サンアントニオ・スパーズ(15勝6敗)
ビクター・ウェンバンヤマがふくらはぎの怪我で9試合欠場中ですが、その間7勝2敗と驚異的な成績。ディアロン・フォックス、ステフォン・キャッスル、ディラン・ハーパーも欠場期間がありながらこの成績です。健康体で臨めば、プレーオフで番狂わせを起こす可能性を秘めています。
ニューヨーク・ニックス(13勝7敗)
OGアヌノビーがハムストリング負傷で8試合欠場中ながら、イースト最高の+7.2の平均得点差を記録。イースト優勝オッズではキャバリアーズと並びトップです。
ミネソタ・ティンバーウルブズ(13勝8敗)
アンソニー・エドワーズがキャリア最高のシューティング効率を記録中(eFG 58.3%、TS 63%)。過去2シーズン連続でカンファレンス・ファイナル進出しており、プレーオフでの勝負強さは証明済みです。
クリーブランド・キャバリアーズ(13勝10敗)
昨季はオフェンス1位・ディフェンス8位でしたが、今季は攻守ともに11位に低下。直近5試合で4敗と調子を落としており、Cランクへの降格が危ぶまれています。
【Cランク】イースト混戦グループ:4チーム
トロント・ラプターズ(15勝7敗)
退任したマサイ・ウジリ前GMが構築したロスターが予想以上の成績を残しています。
マイアミ・ヒート(14勝8敗)
足首負傷から復帰したタイラー・ヒーローは5試合連続20得点以上。ノーム・パウエル、バム・アデバヨ、アンドリュー・ウィギンズ、ハイメ・ハケスJr.と役者が揃っています。攻守ともにトップ10に近い位置につけています。
オーランド・マジック(13勝9敗)
パオロ・バンケロが股関節負傷で離脱中ですが、直近10試合で7勝と好調を維持しています。
アトランタ・ホークス(13勝10敗)
トレイ・ヤングが膝の怪我で離脱中ですが、ジェイレン・ジョンソンがキャリアハイの数字を量産中。ただし、ジョンソンもふくらはぎの問題で離脱しており、不安が残ります。
【Dランク】予想外の健闘:サンズ&セルティックス
フェニックス・サンズ(13勝9敗)
ケビン・デュラントをロケッツに放出した時点で、多くの専門家がシーズン終了を宣言しました。デビン・ブッカーとジェイレン・グリーン、ディロン・ブルックスの共存も疑問視されていました。しかしグリーンがハムストリング負傷で離脱する中、ブルックスがスターターとしてキャリアハイの平均22.3得点を記録。プレーオフで1ラウンド勝てれば上出来という低い期待値を考えれば、大健闘と言えます。
ボストン・セルティックス(12勝9敗)
ジェイソン・テイタム不在ながら、ニックス(Bランク)を撃破。ジェイレン・ブラウンがキャリア最高のシーズンを送り、昨季シックスマン・オブ・ザ・イヤーのペイトン・プリチャードが先発に昇格して責任を果たしています。デリック・ホワイトがシュートタッチを取り戻せば、さらに上位進出も見えてきます。
【Eランク】話題性だけ:ゴールデンステイト・ウォリアーズ(11勝11敗)
ステフィン・カリーが大腿四頭筋の怪我でロードトリップに帯同せず。ジミー・バトラーも膝の負傷でステータス不明。ドレイモンド・グリーンを含めた主力3人が揃っても、成績は5割、得点差はほぼイーブン。ディフェンスは7位と健闘していますが、オフェンスはなんと23位。厳しい状況です。
【Fランク】論外:その他全チーム
特に悲惨なのがクリッパーズとバックスです。
クリッパーズは遠征中にクリス・ポールを突然放出し、リーグ最年長ロスターで直近10試合8敗。
バックスも直近10試合で8敗。ヤニス・アデトクンボがふくらはぎを負傷し、さらにミルウォーキーからの退団を視野に入れているという報道も出ています。どちらがより悲惨か、判断が難しい状況です。
まとめ:今後の注目ポイント
サンダーの独走は当面続くでしょう。問題は、ロケッツとナゲッツがプレーオフでどこまでサンダーに食らいつけるかです。
イースタン・カンファレンスでは、ピストンズの快進撃がどこまで続くか、そしてニックスがOGアヌノビー復帰後にどこまで調子を上げるかが焦点となります。
また、ヤニスの動向次第では、トレード市場が大きく動く可能性もあります。シーズン中盤に向けて、さらに勢力図が変化する可能性は十分にあるでしょう。
引用: cbssports

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