NBAカップ準決勝、スパーズがサンダーを111-109で破り、決勝進出を決めました。ふくらはぎの怪我から復帰したビクター・ウェンバンヤマが22得点を記録し、24勝1敗と圧倒的な強さを見せていたサンダーにシーズン2敗目を喫させたのです。
この試合は単なる1勝以上の意味を持っています。NBAの次の10年を象徴するライバル関係が、ついに本格的に動き始めた瞬間でした。
試合展開:第1Qの劣勢から逆転勝利への道のり
試合開始から、サンダーはいつも通りの圧倒的なプレッシャーでスパーズを追い詰めました。第1クォーター終了時点で11点のリードを奪い、今季の強さを見せつけます。
しかし、ウェンバンヤマがコートに立つと空気が変わりました。前半わずか7分間の出場でしたが、その時間帯にスパーズは20点のアドバンテージを築きます。ガード陣が安定し、シュートが決まり始め、ウェンバンヤマは試合のリズムを掴んでいきました。
サンダーは何度も攻勢を仕掛けますが、スパーズはその度に立ち上がります。最終的に111-109という僅差での勝利は、両チームの実力が拮抗していることを証明しました。
過去の対戦と背景:2つのフランチャイズの因縁
ウェンバンヤマとサンダーの対戦はこれまで4回ありましたが、1勝3敗と分が悪い成績でした。しかし、それらは言わば「練習試合」のようなものでした。当時のスパーズはまだ構築段階にあり、本気の勝負ではなかったのです。
今回は違います。西カンファレンス4位のシードとしてNBAカップ準決勝に臨んだスパーズは、ベガスの中立地で真剣勝負を挑みました。
興味深いのは、両チームのフロントオフィスの繋がりです。サンダーのGMサム・プレスティはスパーズでキャリアをスタートさせた人物であり、両チームはCBAのサラリーキャップ問題にいち早く対応してきた点でも共通しています。短期間のタンクを経て、ドラフトピックを蓄積し、適切なベテランを補強してきた戦略は驚くほど似ています。
今後の展望:NBAを10年支配するライバル関係の幕開け
この試合は、様々な歴史的ライバル関係を想起させます。
80年代のレイカーズとセルティックスのような、毎年プレーオフでぶつかり合う2強時代になるかもしれません。あるいは、ウォリアーズとキャバリアーズのように、圧倒的なチーム力が歴史的な個人を凌駕するパターンになる可能性もあります。逆に、ブルズとピストンズのように、一時代を支配した守備的チームが、やがて世代を定義する真のスター選手に王座を明け渡す展開も考えられます。
ウェンバンヤマの試合前コメントも注目に値します。ホルムグレンとのマッチアップについて聞かれた際、「MVPにヘルプに行かなければならないときは、誰を守っても難しい」と発言しました。これはレブロン・ジェームズがゴールデンステイトのスーパーチームを見て感じた感情に似たものがあるかもしれません。現状、ウェンバンヤマのチームはまだ若く、これから強くなる段階ですが、将来的には「最高の選手 vs 最高のチーム」という古典的なライバル構図になる可能性が高いです。
両チームは12月23日にサンアントニオで、そしてクリスマスの12月25日にはオクラホマシティで再戦します。わずか2週間で3度の対戦は、このライバル関係を一気に加速させるでしょう。
NBAファンにとって、これは最高のクリスマスプレゼントになりそうです。サンダーの歴史的な強さに唯一対抗できるチームが現れたこと、そしてその対決が今後何年も続く可能性があること。NBAの未来は、この2チームを中心に回っていくことになるかもしれません。
引用:cbssports

WNBA FAN BLOG運営者/バスケットボールジャーナリスト
WNBA・NBAをこよなく愛し、バスケットボール歴30年以上。特にWNBAの魅力を日本に広げるため、2025年5月に WNBA FAN BLOG をスタートしました。試合結果や選手情報だけでなく、独自の視点による戦術分析や選手インタビュー、海外ニュースの速報翻訳まで幅広くカバーしています。
現在、日本国内では数少ないWNBA専門メディアとして、最新ニュースをどこよりも速く正確にお届けすることをミッションにしています。
得意分野
試合分析・戦術解説
選手のデータ分析(EFF、PER など)
海外ニュース速報翻訳(英語 → 日本語)
サイト目標
日本最大の WNBA 情報ポータルサイト構築
日本のバスケットボールファンコミュニティ作り
関連 SNS アカウント
X(Twitter):@WNBAJAPAN
フォローしてWNBA の最新情報をキャッチしてください!




