2025年5月20日(現地時間)にインディアナ州インディアナポリスで行われたWNBAレギュラーシーズン、インディアナ・フィーバー対アトランタ・ドリームの一戦は、終始緊迫した展開となりました。
第1クォーターは開始早々にフィーバーのケルシー・ミッチェルのレイアップが決まったものの、その後はドリームが高さを生かしたインサイド攻撃で主導権を握り、31-23とドリームがリードして終了します。
第2クォーターではフィーバーが反撃し、特にケイトリン・クラークがこのピリオドだけで11得点と活躍して前半を44-42の2点差まで追い上げました。
後半に入ると、第3クォーター立ち上がりでドリームが一気に突き放します。ドリームのライネ・ハワードが連続して3本の3ポイントシュートを沈め9-0のランを作り、リードは一時67-53の14点差にまで拡大しました。しかしフィーバーも粘りを見せ、第4クォーター序盤にクラークが得意の超ロングレンジから立て続けに2本の3ポイントを沈め、残り7分28秒で80-76と再び4点差まで詰め寄ります。
ドリームは一時残り4分09秒で89-80と再び9点差まで引き離しましたが、ここからフィーバーの守備が機能し始めました。ミッチェルの3ポイントシュートを皮切りに、クラークのレイアップやクラークからのアシストを受けたアリーヤ・ボストンのゴール下得点が決まり、残り1分04秒で89-89とついに同点に追いつきます。
勝負は最後の数秒にもつれ込みました。残り21.7秒、ボストンがフリースローを1本沈め、フィーバーがこの試合で試合開始直後(2-0)以来となるリードを90-89で奪います。
しかし直後の守備でファウルを犯してしまい、ドリームのハワード(ライネ)がフリースロー2投を落ち着いて決めて91-90と再逆転しました。
残り9秒あまりでフィーバーにも最後の攻撃機会が巡り、インディアナのハワード(ナターシャ)が立て続けにシュートを放ちましたが、最初のレイアップはニア・コフィーにブロックされ、こぼれ球を拾って放ったジャンプショットもリングに嫌われます。劇的な攻防の末、1点のリードを守り切ったドリームが敵地での接戦を制しました。
注目選手とスタッツ(主な得点者やリバウンド・アシストなど)
- アトランタ・ドリーム:この試合、ドリームは先発のブリトニー・グライナーが21得点を挙げ存在感を示しました。ライネ・ハワードも3ポイントシュート4本成功を含む20得点をマークし、終盤には勝負を決めるフリースローを沈めています。さらに、新加入のブリアナ・ジョーンズは19得点・13リバウンドのダブルダブルを記録し、アリーシャ・グレイも16得点・6アシストの活躍で勝利に貢献しました。
- インディアナ・フィーバー:フィーバーではエースガードのケイトリン・クラークがゲームハイの27得点に加えて11アシストを記録するダブルダブルの活躍を見せました。インサイドのアリーヤ・ボストンも24得点・10リバウンドのダブルダブルをマークし、2試合連続のダブルダブルとなっています。ベテランガードのケルシー・ミッチェルも24得点を挙げる奮闘を見せ、クラークとの連携から終盤の追い上げに大きく貢献しました。
試合後のコメント(選手・監督の声)
接戦を落としたフィーバーの選手たちは、試合後に悔しさと次戦への意欲を口にしました。
ミッチェルは、
「第1Qから第4Qまでやるべきことは決まっていたのに、第3Q終盤になるまでそれを体現できませんでした」
と語り、
「集中力を欠いた時間帯が長すぎました。我々にそんな余裕はありません」
とチームの課題を厳しく指摘しています。
一方、27得点と奮闘したクラークは、
「勝ちたかったですが、これはチームにとって良い経験です。少し逆境があっても決して諦めず戦い抜き、また追いつくことができました」
と前向きに振り返りました。
さらに
「またすぐ相手の本拠地でやり返すチャンスがあるので、しっかり修正したいです」
と続け、僅か1日後に迫る再戦へ闘志を燃やしています。
フィーバーを率いるステファニー・ホワイト・ヘッドコーチも、
「相手のフィジカルなプレーに対処し切れませんでした。どのチームも我々に対して同じようにフィジカルに来るでしょう。我々はその激しさを逆手に取る術を身につけなければなりません」
と述べ、相手の当たりの強さへの対応が今後の課題だと語りました。

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