試合は序盤からリンクスが主導権を握ります。リンクスは開始直後にケイラ・マクブライドがロングレンジから3ポイントシュートを沈めて5-2とリードを奪い、以降一度もリードを明け渡すことはありませんでした。
第1クォーターを24-14とリンクスがリードして終えると、第2クォーターはウィングスが反撃して25-22で上回りましたが、ハーフタイム時点でもスコアは46-39とリンクスが7点のリードを保ちました。
後半、第3クォーター終盤にウィングスが猛追を見せます。ダラスは17-4のランで点差を詰め、残り1秒でマディ・シーグリストがレイアップを決めて57-56とついに1点差にまで迫りました。
しかし第4クォーターが始まると同時にリンクスが再び流れを引き戻します。ナフィーサ・コリアーが立ち上がり早々に3ポイントシュートを成功させ、続けてミドルレンジからのジャンプショットも決める連続得点で点差を広げ、以降ウィングスに追いつかれることはありませんでした。試合残り2分24秒にはナティーシャ・ヒーダマンがダメ押しとなる3ポイントを沈め、リンクスが77-62とリードを15点に広げます。最終クォーターはリンクスが24-9と圧倒し、最終スコア81-65でリンクスが快勝しました。
リンクスはこれで開幕9連勝となり、2016年に記録した13連勝以来となる好スタートでリーグ史上4番目の開幕ダッシュとなっています。一方のウィングスはこれで5連敗となり、今シーズンの戦績を1勝9敗としました。
注目選手とスタッツ
この試合の勝利の立役者はリンクスのエース、ナフィーサ・コリアーです。コリアーはフィールドゴール10/19、3ポイントシュートも6本中3本成功と高い精度で28得点を挙げ、さらに10リバウンドを記録してダブルダブルを達成しました。加えて4アシスト、スティールとブロックもそれぞれ複数記録するオールラウンドな活躍で攻守にチームを牽引しています。
ケイラ・マクブライドも外角から6本の3ポイントシュートを沈めて21得点とオフェンスを支えました。リンクスはチーム全体でもフィールドゴール29本中25本にアシストがつく見事なボールムーブを展開し、スティール12本に対してターンオーバーは僅か6つと隙のない内容でした。
ウィングスではガードのアリケ・オグンボワレが意地を見せました。オグンボワレはゲームハイとなる26得点を挙げ、そのうち6本が3ポイントシュートによる得点でした。
ベンチから出場した新人のマディ・シーグリストも15得点をマークし、特に第3クォーター終盤の追い上げ時には重要な得点を奪いました。しかしオグンボワレとシーグリスト以外には二桁得点の選手は現れず、チーム全体で第4クォーターに失速したことが響きました。
なお、ドラフト全体1位指名の新人ガード、ペイジ・ビューカーズは病気のためこの日も欠場し、これで4試合連続の欠場となりました。
試合後のコメント
試合後、リーブHCは主力ガードであるコートニー・ウィリアムズの出場時間が17分と短かった点について説明しました。ウィリアムズは平均出場時間が30分を超える先発選手ですが、この日はハーフタイムに違和感を訴えたため後半開始からベンチに下げられた形です。
しかし第4クォーター開始時、ウィリアムズ本人がプレー続行を強く望んだといい、リーブHCは明かしています。チームはトレーナーとも相談の上で短時間だけ再出場させる判断を下し、その結果ウィリアムズはわずかな出場時間で2本のアシストを記録してコリアーの連続5得点をお膳立てし、リンクスは再び試合の主導権を握ることができました。
リーブHCの判断について問われると、リスクを抑えつつも選手の闘志に応えた采配だったことを強調しました。試合後のロッカールームは大勝の安堵と開幕連勝を9に伸ばした喜びに包まれており、コリアーをはじめ選手たちは次戦以降への意気込みを示していました。

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