フィラデルフィア・76ersで素晴らしいシーズンを過ごしたゲルション・ヤブセレが、自身のNBAでの未来について率直に語りました。2024年パリ五輪で銀メダルを獲得し、ヨーロッパでの長年の経験を経てNBAに復帰した彼は、今度こそリーグに定着する決意を固めています。
ヤブセレは2025年アディダス・ユーロキャンプでのインタビューで、これまでの人生について振り返りました。
「これまでの人生で起きたことすべてが素晴らしかった。本当に恵まれています」
と語る彼の言葉からは、苦労を乗り越えてきた経験への感謝が滲み出ています。レアル・マドリードでの学びの日々、2度のオリンピック出場、そして再びNBAでプレーできる現在の状況に深い満足感を示しています。
76ersとの再契約について質問されると、ヤブセレは今夏の動向を注意深く見守っていると答えました。
「ドラフトですべてが決まり、各チームがトレードなどで向かう方向が見えてくるでしょう」
と分析しながらも、「初めて本当にフリーエージェンシーを楽しめそうです。特にNBAでは初めてなので、とても興奮しています」と新たな挑戦への期待を隠しませんでした。
最も重要なのは、ヤブセレが「100%NBAに残りたい」と明言していることです。
プレーオフを観戦しながら、「あの場所にいたい」という強い競争心が彼を突き動かしています。もし76ersを離れることになっても、プレーオフを狙えるチームでの競争を求めており、
「同じ目標を持った選手たちと正しい方向を向いていたい」
と理想のチーム像を語りました。
76ersでは怪我人が続出する中、様々な役割をこなしてきたヤブセレ。
「チームが必要とするなら何でもやる」
という姿勢で臨んでいたといいます。個人的なコーチとの話で「彼らが必要とする選手になる」と決意を固め、勝利のためなら文句を言わずにプレーし続ける姿勢を貫いてきました。
特に興味深いのは、ボストン・セルティックス時代との心境の変化です。
当時は1巡目16位指名という期待とは裏腹に出場機会に恵まれず、フラストレーションを抱えていました。しかし今回は全く違う心境でNBAに挑んでいます。
「あの時はマーカス・モリス、アーロン・ベインズ、アル・ホーフォードという経験豊富な選手たちがいました。彼らより前に出るべきだなんて思えませんでした」
と当時を振り返り、その経験が後のキャリアに大きく影響したと語っています。
ヤブセレの転機となったのは、中国でのプレーが上手くいかず、一時期チームに所属しない状況に陥った時でした。
「誰かが怪我をするか解雇されて、自分がそのポジションに入れることを祈っていました」
という厳しい現実に直面し、1巡目指名選手だった自分がなぜこのような状況にいるのかを深く自問しました。
この苦境が彼を変えました。「みんなを見返してやる」という強い意志を持って毎日ジムに通い続け、ASVELからチャンスをもらった5試合で全力を尽くしました。そこからレアル・マドリード、代表チーム、そしてNBA復帰へと続く素晴らしい道のりが始まったのです。
バスケットボールを始めるきっかけとなったコービー・ブライアントについて語る時、ヤブセレの目は輝いていました。
「彼のブザービーターを見て、その後の動画を見続けるうちに、プレースタイルや動きのすべてが自分にとって当然のものになりました」
と、永遠のヒーローへの敬意を示しています。
現在フリーエージェントとなったヤブセレは、これまでの挫折と成長を糧に、NBAでの新たな章を書こうとしています。「諦めず、人々を見返す」という信念を持ち続ける彼の今後の動向から、目が離せません。
参照:hoopshype

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