ロサンゼルス・レイカーズにとって、このオフシーズンの最重要課題は明確です。センターの獲得です。実際、複数のセンターが必要な状況にあります。
切迫したセンター不足の現実
レイカーズがセンター獲得に動くことは確実視されています。その理由は明白です。
トレード期限でマーク・ウィリアムズの獲得を試みたものの、メディカルチェックで失敗に終わったこと、プレーオフでルディ・ゴベール、ジュリアス・ランドル、ナズ・リードを相手にした試合の後半を、センターなしの同じ5人で戦い抜かなければならなかったこと、そして現時点でレイカーズは契約下にセンターが一人もいないことです。
ロブ・ペリンカGMも5月にセンター獲得の必要性を明言しており、問題はどのセンター(複数)を実際に獲得するかです。
レイカーズが求めるセンターの条件
ウィリアムズトレードは、レイカーズが求めるセンター像のテンプレートを示しました。優先順位順に以下の条件があります:
必須条件:
- リムプロテクト能力(これは非交渉事項)
- オフェンスでのロブキャッチ能力(ルカ・ドンチッチは史上最高のロブパサーの一人)
- 強力なディフェンシブリバウンド力
- 最低60%のフリースロー成功率
理想的条件:
- ベテランの1年契約、ルーキースケール契約、または複数年の安価な契約
- オフェンシブリバウンドとハードスクリーン能力
フリーエージェント候補
クリント・カペラ
リムプロテクターとリムランナーの典型例です。昨シーズンまでNBAダンク数トップ10付近を維持し、一貫して優秀なディフェンダーでした。タックスペイヤー・ミッドレベル例外で獲得可能と思われます。
しかし31歳で全ての面で衰えを見せており、バックアップレベルに落ちています。キャリア54.4%のフリースロー成功率も懸念材料です。
ブルック・ロペス
2018年にレイカーズを離れて以来、NBA最高の固定型リムプロテクターとして活躍しています。3ポイントシューティング能力もセンターとしては大きなプラスです。
ただし機動力に欠け、ドロップカバレッジでしかプレーできません。ドンチッチとのピック&ロールには向かず、バックアップレベルの選手です。
アル・ホーフォード
38歳にも関わらず、昨シーズンのボストンでリーグ4位のディフェンスで最高のディフェンシブプレイヤーの一人でした。この価格帯では最高のシューティングビッグマンです。
年齢が最大の懸念で、セルティックスとの関係を危険にさらしてまでレイカーズに来る理由があるかは疑問です。
トレード候補
ウォーカー・ケスラー
今回カバーする中で最高の純粋なリムプロテクターです。ディフェンシブ面での機動力も過小評価されており、オフェンシブリバウンドでは絶対的な存在です。ルーキー契約最終年で約490万ドルと非常に安価です。
しかしジャズはトレードで悪名高いほど要求が厳しく、過去には最低2つのファーストラウンドピックを要求しています。レイカーズの全てのトレード資産を使っても獲得できるかは不明です。
ニック・クラクストン
複数の重要なディフェンシブ要素をチェックします。リムプロテクターとしても優秀ですが、ペリメーターでのスイッチディフェンスが得意です。ショートロールでの優秀なプレイメーカーでもあります。
ただし、ハンドリングに難があり、ドンチッチの高いロブパスをキャッチするには理想的ではありません。背中の怪我の長期的な影響も懸念されます。
ジャレット・アレン
入手可能な候補の中では最高の総合力を持つ選手です。ケスラーとクラクストンの最良の部分を組み合わせています。優秀なリムプロテクターで、フリースローも決めることができます。
しかし、レイカーズがクリーブランドの欲しがるものを持っているかは疑問です。プレーオフでの実績にも不安があります。
獲得困難な選手たち
マイルズ・ターナー、ナズ・リード、バム・アデバヨらは、給与や所属チームの事情から獲得は困難とされています。
レイカーズの最適戦略
限られたドラフト資産を考慮すると、アレンへの道があれば最優先すべきです。ケスラー獲得には全資産を投入する必要があり、それが正当化されるにはレブロン・ジェームズの減俸か、ジャズが契約を引き受けることが必要です。
クラクストンは2031年のピック単体で獲得する価値があるかもしれませんが、スワップやダルトン・ネヒトを含める必要はありません。
2031年ピックを動かさない場合は、タックスペイヤー・ミッドレベル例外でフリーエージェントを獲得し、複数センター制を採用すべきでしょう。
真実は、レイカーズにとって単一の正解はないということです。
複数のセンターが必要で、リストの最高の選手たちがどれだけ獲得可能かは不明です。しかし確実なのは、来シーズンにこれらの選手の1人か2人がチームにいることでしょう。センター獲得は今オフシーズンのレイカーズにとって最も重要な目標なのです。
引用:CBS SPORTS

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