ダラス・ウィングスのルーキー、ペイジ・ビューカーズが水曜夜の復帰戦でキャリアハイの35得点を記録しました。しかし、フェニックス・マーキュリーに93-80で敗れ、チームの苦境は続いています。
脳震盪プロトコルからの見事な復帰
2025年WNBAドラフト1位指名のビューカーズは、脳震盪プロトコルで3試合、体調不良で1試合を欠場していました。最後の出場は5月29日でしたが、復帰戦では全くブランクを感じさせませんでした。
第1クォーターで5投5成功の完璧なスタートを切り、前半だけで22得点を記録。これまでの自己ベストの21得点を前半だけで上回りました。
フランチャイズ史上ルーキーの前半得点としては3番目に高い記録です。
37分間のプレータイムで19投13成功、3ポイント7投5成功という高い効率性を見せ、6リバウンド、4アシスト、1スティール、1ブロックも記録しました。ウィングス史上30得点以上を記録したルーキーとしては4人目で、チームメイトのアリケ・オグンボワレが2019年に達成して以来の快挙でした。
チームメイトの深刻な低調ぶり
しかし、ビューカーズの素晴らしいパフォーマンスも、チーム全体の不調をカバーするには至りませんでした。前半でビューカーズが22得点を記録した一方で、他の選手たちの合計はわずか14得点でした。
試合終了時点で、ビューカーズ以外の選手たちは合計で48投16成功(成功率33.3%)、3ポイントは12投0成功という惨憺たる結果でした。
特にオグンボワレの苦戦が目立ちました。シーズン序盤からの不調が続いており、前半は7投全て外すという厳しいスタート。最終的に10投2成功、4ターンオーバーでチームワーストのマイナス15を記録し、最後はファウルアウトしました。
JJクワイナリーの可能性
第3クォーター終盤にビューカーズが休憩を取った際、ベンチからJJクワイナリーが投入されました。その時点でウィングスは10点差でまだ逆転の可能性がありました。
ウェストバージニア大学出身のクワイナリーは、ベンチから高いエネルギーでプレーし、ダラスにちょっとした活気をもたらしました。
最初のフィールドゴールは外しましたが、その後スティールを決めて30秒間で2回得点を重ねました。わずか6分間の出場で4得点、1アシスト、1スティールを記録しました。
6月6日のスパークス戦では16分間で14得点4アシストを記録するなど、これまでも光る場面を見せています。チームがこれほど苦戦している状況では、クワイナリーの出場時間増加、さらにはビューカーズとの併用も検討すべきかもしれません。
チームの厳しい現状
ビューカーズの復帰戦での圧巻のパフォーマンスにも関わらず、ウィングスは6連敗を喫し、シーズン成績は1勝10敗となりました。これは2012年の1勝11敗以来の最悪のスタートで、現在リーグワーストの成績です。
ビューカーズ自身も試合後に「休憩明けで少し息切れを感じました。もっと声を出し、より破壊的にプレーし、リバウンドにも積極的に行くべきでした」と語り、満足していない様子を見せました。
個人の優秀なパフォーマンスがチームの勝利に直結しないWNBAの厳しさが改めて浮き彫りになった一戦でした。ビューカーズが本来の実力を発揮する中で、周囲の選手たちがいかにサポートできるかが、ウィングスの今後を左右することになりそうです。
引用:CBS SPORTS

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