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ブリオナ・ジョーンズ完全ガイド:メリーランド大学からWNBAスターへの軌跡

ブリオナ・ジョーンズ(Brionna Jones)はメリーランド大学で2013年から2017年までプレーし、4年間で通算1912得点・1194リバウンドを記録しました。

特にシュート成功率が非常に高く、キャリアフィールドゴール成功率65.2%は当時のビッグ・テン・カンファレンス記録となりました。

最終学年の2017年にはAP通信など主要団体からオールアメリカンに選出され、2015年から3年連続でオールビッグ・テン1stチームにも名を連ねています。大学での活躍を経て、2017年のWNBAドラフトでジョーンズは全体8位指名を受け、コネティカット・サンに入団しました。

WNBA入り直後の数シーズン、ジョーンズは主に控え選手として経験を積みました。

デビュー当時は1試合平均数分の出場に留まりましたが、着実に成長を続け、2020年に新型コロナウイルスの影響で実施された「バブル」でのシーズンでは才能の片鱗を見せ始めました。

そして翌2021年シーズンに飛躍を遂げ、全32試合に先発出場して平均14.7得点・7.3リバウンドの成績を残し、チームの主力センターへと成長しました。

ジョーンズはこの活躍が評価され、2021年のWNBA最優秀進歩選手賞(Most Improved Player)を受賞するとともに、WNBAオールディフェンシブセカンドチームにも選出されています。またこの年、自身初となるWNBAオールスター選出も果たしました。

2022年シーズン、ジョーンズはチームのシックスウーマン(ベンチから試合の流れを変える第6の選手)として全36試合に出場し、平均13.8得点・5.1リバウンドと安定した貢献を見せました。

リーグ屈指の効率の良さでチームを支え、この年にはWNBAシックスプレーヤー賞(最優秀第6マン賞)を受賞するとともに、2年連続でオールスターにも選出されています。同年コネティカット・サンはWNBAファイナルに進出しました(ジョーンズにとって初のファイナル進出)が、惜しくも準優勝に終わりました。

しかし絶頂期にあったジョーンズに試練が訪れます。

2023年6月、試合中のアクシデントで右アキレス腱を断裂し、シーズン残りを全休する大怪我となりました。

リハビリに専念したジョーンズは驚異的な回復を見せ、翌2024年シーズン開幕戦で早くもコートに復帰します。

復帰初年度の2024年も衰えを感じさせないプレーで平均13.7得点・5.5リバウンドという安定した数字を残し、3度目のWNBAオールスター選出を果たしました。

そして2025年オフ、フリーエージェントとなったジョーンズは8年間在籍した古巣サンを離れ、アトランタ・ドリームへ移籍する契約を結びました。コネティカット一筋で成長を遂げたジョーンズの移籍は大きな話題となり、新天地アトランタでも主力としての活躍が期待されています。

注目スタッツとプレースタイル

ジョーンズは身長191cmのセンターで、恵まれた体格とパワーを活かし、自分より大柄な相手に対しても当たり負けしないインサイドの強さが持ち味です。

単に力任せに押し込むだけでなく、磨き上げたフットワークから繰り出すスピンムーブなど多彩なポストプレーでペイントエリアを制圧します。

アウトサイドシュートはほとんど打たないものの(WNBAでのキャリア通算3ポイント成功数は数本程度)、フリースローライン付近から放つ正確なミドルレンジジャンプショットも持ち味の一つで、相手にとって脅威となっています。

シュートの決定力が高い点も特筆され、2020年以降のフィールドゴール成功率は常にリーグトップクラスを維持しています。

特にインサイドでの得点効率が優れており、直近の2024年シーズンではペイントエリアでのシュート成功数がリーグ全体で第4位に入るなどゴール下で抜群の存在感を示しました。

リバウンドにも優れており、中でもオフェンスリバウンドでの貢献が光ります。2022年は平均オフェンスリバウンド数2.6本でリーグ2位、怪我から復帰した2024年も同2.2本でトップ10に入るなど、攻撃機会の継続に大きく寄与しました。

総じてジョーンズは「ペイント内で支配的かつ効率的なプレー」を体現するインサイドプレーヤーであり、堅実なリバウンドと得点力を兼ね備えた存在です。

代表歴・受賞歴

ジョーンズはアメリカ代表としても活躍しており、2022年にオーストラリアで開催されたFIBA女子ワールドカップでは主力の一人として全8試合に出場し、1試合平均10.4得点・5.6リバウンドの成績でチームの大会優勝(金メダル獲得)に貢献しました。

大学在学中の2015年ユニバーシアードでもアメリカ代表チームの一員として金メダルを獲得した経験があります。

さらに5人制のみならず3人制バスケットボールでも才能を発揮し、2021年にはFIBA 3×3アメリカカップでアメリカ代表を優勝に導いています。

WNBAにおける主な個人タイトル・表彰としては、2021年のWNBA最優秀進歩選手賞(MIP)受賞、2022年のWNBAシックスプレーヤー賞受賞、2021年のWNBAオールディフェンシブセカンドチーム選出などが挙げられます。

WNBAオールスターには通算3度(2021年・2022年・2024年)選出されており、リーグを代表するインサイドプレーヤーの一人として評価されています。

まとめ

ブリオナ・ジョーンズは、メリーランド大学での記録的な活躍からWNBAドラフト8位指名、そして最優秀進歩選手賞やシックスプレーヤー賞の受賞に至るまで、常に努力と成長を重ねてきた選手です。

2023年の重傷から驚異的な復帰を果たし、新天地アトランタ・ドリームでの新章を迎える彼女の姿は、多くのファンに勇気と感動を与えています。

ペイント内での支配的なプレーと堅実なリバウンド力を武器に、今後もWNBAを代表するインサイドプレーヤーとして活躍が期待される逸材といえるでしょう。

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