フランチャイズの柱石を維持

ESPNのティム・ボンテンプス記者によると、メンフィス・グリズリーズは日曜日にデズモンド・ベインをオーランド・マジックにトレードした後も、ジャ・モラントやジャレン・ジャクソンJr.をトレードすることを検討していません。

「ESPNの情報筋によると、グリズリーズは残る2人のフランチャイズの柱石のどちらもトレードすることを検討していない」とボンテンプス記者は書いています。

「チームは過去数ヶ月間、今オフシーズンにジャクソンの契約の再交渉と延長を完了させるためにサラリーキャップスペースを空けることに費やしており、彼が2026年にフリーエージェンシーに向かうことを防ごうとしている。」

ジャクソンとの契約延長への道筋

「延長契約が成立する見込みだと関係者は述べている。しかし、ベインのトレードにより、メンフィスはその契約でジャクソンにさらに多くを与え、長期間確保する道筋を得た」と報告されています。

デズモンド・ベインのトレードは、単純な戦力整理ではなく、ジャレン・ジャクソンJr.との長期契約を実現するための戦略的な動きだったことが明らかになりました。これにより、グリズリーズはより魅力的な条件でジャクソンとの契約延長を行うことが可能になります。

プレーオフでの課題と実績

グリズリーズは今年のプレーオフ第1ラウンドで、オクラホマシティ・サンダーにスイープされました。モラントは第3戦で負傷し、第4戦を欠場しました。メンフィスは、2019年のNBAドラフトでマレー州立大学からモラントを全体2位で指名して以来、プレーオフシリーズで勝利したのはわずか1回のみです。これは、チームが才能ある若手コアを持ちながらも、まだポストシーズンでの成功に結びついていないことを示しています。

長期的なチーム構築戦略

モラントとジャクソンJr.は、どちらも今オフシーズンに契約延長にサインする資格があります。これは、グリズリーズにとって長期的なチーム構築において極めて重要な夏となることを意味しています。

ジャ・モラントは、すでにマックス契約を結んでいますが、さらなる延長により長期間の確保が可能になります。

彼の爆発的な得点能力とスピードは、チームの攻撃の中核を成しています。一方、ジャレン・ジャクソンJr.は、現代NBAにおいて非常に価値の高い「ストレッチ5」として機能できる選手です。彼の3ポイントシュート能力とrim protectionの組み合わせは、チームに戦術的な柔軟性をもたらします。

グリズリーズの決断は、モラント、ジャクソン、そして他の若手選手たちを中心とした長期的なチーム構築を継続することを示しています。ベインのトレードは痛手ですが、残る2人のスター選手により多くのリソースを集中投資する戦略と言えます。

今後の展望

チームが「過去数ヶ月間サラリーキャップスペースを空けることに費やした」という報告は、これが計画的で長期的な戦略であることを示しています。単発的な動きではなく、慎重に練られた計画の一部だったのです。ジャクソンが2026年にフリーエージェンシーに向かうことを防ぐことは、小規模市場のメンフィスにとって極めて重要です。

モラントとジャクソンを確保することで、グリズリーズは他の選手の獲得により集中できるようになります。ベインを失った穴を埋めるための補強や、ベンチの深度を増す選手の獲得が今後の課題となるでしょう。

2人のスター選手を長期間確保できれば、チームはより安定した環境でプレーオフでの成功を目指すことができます。

まとめ

メンフィス・グリズリーズの方針は明確です。デズモンド・ベインという重要な選手を手放したにも関わらず、ジャ・モラントとジャレン・ジャクソンJr.という2人のフランチャイズプレーヤーは絶対に手放さないという強い意志を示しています。

この戦略は、短期的な痛みを伴いながらも、長期的なチームの競争力向上を目指した賢明な判断と言えるでしょう。ベインのトレードで得られたサラリーキャップスペースを活用し、ジャクソンとより良い条件で契約延長を結ぶことで、チームの基盤をより強固なものにすることができます。今後、この2人のスター選手を中心とした新しいグリズリーズがどのような成功を収めるか、非常に注目されるところです。

引用:YARDBARKER