WNBAのオールスター投票結果が大きな話題となっています。ルーキー・オブ・ザ・イヤーのケイトリン・クラークがファン投票では史上最多票を獲得して1位に輝いたものの、現役選手による投票では9位という結果になりました。この格差に多くのファンが疑問を持つ中、元ESPNのジェメル・ヒルがSNSで詳しい解説を投稿し、注目を集めています。
ファン投票と選手投票の大きな差
クラークは今回のオールスター投票で、ファンから129万3536票という史上最多の票数を獲得しました。この数字はWNBA史上前例のない圧倒的な支持を示しています。一方で、現役選手たちからの評価は意外にも厳しく、9位という結果でした。
ヒルは「多くの選手が彼女を今シーズンの成績だけを見てトップ4にランクしなかった。それは妥当な判断だ」と説明しています。実際のデータを見ると、クラークは16試合中約半分を怪我で欠場し、リーグ最多の6ターンオーバーを記録。3ポイント成功率29%、フィールドゴール成功率39%という数字が並んでいます。
「客観的に見て、これらはオールスターレベルの数字ではない」とヒルは厳しく指摘しました。現役選手たちは感情的な判断ではなく、純粋に今シーズンのパフォーマンスを基準にして投票していることが分かります。
人種論争説に対する冷静な反論
この投票結果について、一部では「嫉妬する黒人選手が白人スターを陥れようとしている」という意見も出ました。SNS上では激しい議論が交わされ、ファンの間で分裂が生じる事態となっています。
しかし、ヒルはこの見方を明確に否定しています。「ペイジ・ビューカーズもサブリナ・イオネスクも両方がトップ4に選ばれている」と指摘し、単純な人種対立ではないことを強調しました。白人選手であっても実績を残している選手は適切に評価されているという事実があります。
ヒルは「一部の人たちは何があっても『嫉妬深い黒人女性が白人の人気選手を引きずり下ろそうとしている』という物語を作りたがる」と批判的にコメントしています。現役選手たちは純粋に今シーズンの実績を基準にして判断しているというのがヒルの見解です。
人気と実力のジレンマ
結局のところ、ヒルは「人気がオールスターゲームを動かす現実」を認めています。クラークの成績が完璧でなくても、彼女は数百万人が見たいと思うスター選手です。視聴率を大幅に押し上げる存在として、統計以上の価値があることは間違いありません。
実際、クラークが出場する試合の視聴率は他の試合と比べて大幅に高くなっており、WNBAの知名度向上に大きく貢献しています。「彼女は素晴らしい選手だが、今シーズンは素晴らしいシーズンを送っているとは言えない」とヒルは率直に評価しました。
オールスターゲームは本来、エンターテイメントの側面が強いイベントです。ファンが最も見たい選手が選ばれるのは自然な流れとも言えるでしょう。クラークはまだリーグ最高レベルの選手ではないかもしれませんが、確実にその頂点を目指している注目の存在として、今後の成長が期待されています。
引用:YARDBARKER

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