ディフェンディングチャンピオンのニューヨーク・リバティが深刻な問題に直面しています。開幕9連勝という魔法のようなスタートを切ったチームが、ここ7試合で5敗という失速ぶりを見せているのです。最大の問題は、昨シーズンのチャンピオンシップに大きく貢献したサブリナ・イオネスクのシュート不調です。直近4試合で3回もフィールドゴール成功率25%を下回る惨状で、チームの連覇に暗雲が立ち込めています。
イオネスクのシュートが止まらない深刻な状況
サブリナ・イオネスクの不調は目を覆いたくなるレベルです。火曜日のアトランタ・ドリーム戦(81-90で敗戦)では14得点を記録したものの、15本のフィールドゴール試投に対して成功はわずか5本という惨憺たる結果でした。これでチームは2連敗となり、イオネスクの不調がチーム成績に直結していることが明確になっています。
特に深刻だったのは6月26日のゴールデンステート・バルキリーズ戦(81-78で勝利)で、この試合でのフィールドゴール成功率はなんと9.1%という信じられない数字でした。リーグ屈指のシューターとして知られるイオネスクにとって、これは悪夢のような数字と言えるでしょう。
しかし、興味深いことにイオネスクの自信は揺らいでいないようです。この不調期間中も1試合平均約13本のシュートを放っており、サンディ・ブロンデロHCが彼女に対する信頼を失っていないことを物語っています。チームとしても、彼女の復調がチーム浮上の鍵であることを理解しているのでしょう。
怪我人続出で追い打ちをかける状況
イオネスクの不調に加えて、リバティは主力選手の怪我にも悩まされています。センターのジョンケル・ジョーンズは6月19日のフェニックス・マーキュリー戦で右足首捻挫を負い、現在も復帰の目処が立っていません。ジョーンズは昨シーズンのファイナルMVPであり、チームの内線を支える重要な存在です。
さらに、レオニー・フィービッヒもユーロバスケットへの参加のため、まだチームに合流できていません。フィービッヒはユーロバスケットでドイツを5位に導く活躍を見せ、平均14.8得点、6.0リバウンドという素晴らしい成績を残しました。彼女の復帰は近いとされていますが、それまでチームは主力不在の状況を乗り切らなければなりません。
これらの怪我により、イオネスクにかかる得点とプレイメイクの負担が増大し、それが更なるプレッシャーとなって不調に拍車をかけている可能性があります。
個人成績は好調でもチームへの影響は深刻
皮肉なことに、イオネスクは個人成績では実はキャリアハイの数字を記録しています。現在平均18.6得点、1.5スティールを記録しており、3度のオールスター出場を誇る彼女にとって、得点面では最高のシーズンを送っているのです。
しかし、シュート成功率の低下がチーム全体の攻撃リズムを狂わせており、昨シーズンのような流れるような攻撃ができなくなっています。リバティの強みであった多彩な攻撃パターンが機能せず、相手チームにとって守りやすい状況を作り出してしまっているのが現状です。
フィービッヒの復帰により、イオネスクにかかる負担が軽減されることが期待されています。ファンとしては、これが彼女の本来の輝きを取り戻すきっかけになることを願うばかりです。プレーオフが現実味を帯びてくる前に、リバティは早急にこの問題を解決し、連覇に向けた軌道修正を図る必要があるでしょう。このまま不調が続けば、ディフェンディングチャンピオンとしての威厳に関わる事態となりかねません。
引用:HOOPSRUMORS

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