NBAオフシーズンに激震が走っています。フェニックス・サンズとブラッドリー・ビールが、残り2年総額1億1000万ドル(約160億円)の契約買い取りについて話し合いを進めていることが明らかになりました。わずか2年前に鳴り物入りで結成されたサンズの「BIG3」が、ついに終焉を迎えようとしています。
巨額契約の重荷が招いた現実
アリゾナ・リパブリック紙のデュアン・ランキン記者によると、ビールとサンズは現在、契約買い取りの可能性について協議中です。ビールは2022-23シーズン前に締結した5年総額2億5100万ドルの巨額契約を履行中ですが、その重荷がチームの足枷となっていました。
サンズはビールをトレードで放出することを望んでいましたが、彼の契約にはノートレード条項が含まれています。さらに重要なのは、過去6シーズンで平均52試合しか出場していない32歳のビールに、これほどの巨額を支払いたいチームがほとんど存在しないという現実です。
ビールは最高契約にサインする前の2シーズンで1試合平均30点以上を記録していましたが、その約1年後にサンズにトレードされて以降、成績は着実に低下しています。フェニックスでの2シーズンでは平均17.6点、3ポイント成功率41%、年間53試合の出場にとどまりました。
買い取りの仕組みと金額の詳細
この買い取りは、今週ミルウォーキー・バックスがデイミアン・リラードに対して行ったものと同様の仕組みになります。バックスはリラードをウェイブし、残り2年1億1300万ドルの契約をNBAのストレッチ条項を使って5年間に分散させました。
ビールの場合、サンズは契約残金の大部分について買い取り交渉を行うことになります。ランキン記者によると、約9000万ドルを5年間にストレッチする可能性があります。NBAサラリーキャップアナリストのヨッシ・ゴズラン氏によると、ビールはフェニックスが契約をストレッチできるよう、最低でも1380万ドルを返還する必要があります。
13年のベテランとなったビールは、その後フリーエージェントになります。しかし、彼は残り2000万ドルを回収できる他チームとの取引をサンズが成立させることを希望している可能性が高いでしょう。
サンズの財政問題と今後の戦略
現在、サンズはリーグのセカンドエプロンを1000万ドル超過しており、これにより高額な税金が課せられ、可能なトレードも制限されています。ビールの契約をストレッチすることで、サンズはこの基準値を下回り、チームは2億3000万ドルを節約できることになります。
7月6日からNBAチームは正式に選手と契約を結ぶことができるようになります。同日には、サンズがケビン・デュラントをヒューストン・ロケッツにトレードした取引(ジェイレン・グリーン、ディロン・ブルックス、2025年1巡指名権、5つの2巡指名権と交換)も正式に成立します。そのため、両サイドともその日までに買い取りを完了させる動機が十分にあります。
3度のオールスター出場経験を持つビールですが、デュラント、デビン・ブッカーとの「BIG3」は期待を大きく下回る結果に終わりました。フェニックスでの2シーズンで合計85勝79敗、プレイオフ1回戦敗退という成績は、この超豪華な組み合わせに対する期待とは程遠いものでした。
引用:YAHOO!SPORTS

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