ニューヨーク・リバティのサブリナ・イオネスクが、7月18日にインディアナポリスで開催されるWNBAオールスター3ポイントコンテストへの出場を表明しました。2023年に驚異の37点という男女通じて史上最高記録を樹立したイオネスクの参戦により、地元ファンが熱望するケイトリン・クラークとの「夢の対決」が実現する可能性が高まっています。
37点という異次元の記録が持つ衝撃的な意味
イオネスクが2023年のオールスター週末に記録した37点(40点満点)という数字は、単なる記録更新ではありませんでした。これは、NBAのステフィン・カリー(31点)やタイリース・ハリバートン(31点)の記録を大幅に上回り、男女の垣根を超えた「バスケットボール史上最高」の3ポイントコンテスト記録となったのです。
その内容も圧巻でした:
- 27本中25本成功(成功率92.6%)
- 途中20本連続成功という驚異的な連続記録
- 最後の2本を外すまではパーフェクトペース
- ラスベガスの親エイシス派の観客さえも総立ちに
「ああ、全部入るって分かってたわ」と試合後に語ったイオネスクの言葉は、単なる自信ではなく、究極のゾーンに入った選手だけが感じる確信でした。
ステフ・カリーとの歴史的対決、そして新たな挑戦へ
今年2月のNBAオールスター週末では、イオネスクはステフ・カリーとの「男女対抗3ポイント対決」に挑戦。26対29で敗れはしたものの、世界最高のシューターとほぼ互角の勝負を演じ、女子選手の実力を世界に証明しました。
「ステフが勝ったのには理由があるし、次は彼を倒さなきゃね」と語ったイオネスク。しかし今回の相手は、同じWNBAの新世代スター、ケイトリン・クラークになるかもしれません。
クラークの参戦に高まる期待と「地元の利」
クラークは現在、3ポイント成功数でリーグ5位タイ(1試合平均2.5本)の成績を残しており、実力は十分。さらに重要なのは、今回の会場が彼女の本拠地ゲインブリッジ・フィールドハウスであることです。
興味深いのは、クラークが今年1月にNBAオールスター週末への招待を断った理由です。彼女の代理人は「ケイトリンは初めての3ポイントコンテストを、この夏のインディアナポリスでのWNBAオールスターで行いたいと考えています」と明言。つまり、地元での初挑戦にこだわっていたのです。
すでに確定している参加者と注目の顔ぶれ
現時点で出場が確定しているのは:
- サブリナ・イオネスク(リバティ):2023年優勝者、史上最高記録保持者
- ソニア・シトロン(ミスティクス):第3位指名ルーキー、平均1.6本成功
さらに有力候補として:
- ケイトリン・クラーク(フィーバー):地元の大スター、出場可能性大
- アリケ・オグンボワレ(ウィングス):リーグトップの1試合3.3本成功
- ケルシー・プラム(エイシス):昨年準優勝者
単なる技術競争を超えた「世代間対決」の構図
今回のコンテストは、単なるシューティング技術の競い合いを超えた意味を持ちます。
イオネスク(26歳)
- オレゴン大学の伝説的選手
- NCAA史上初の2000得点・1000リバウンド・1000アシスト達成者
- 2020年ドラフト全体1位
- リバティを初優勝に導いた立役者
- ナイキとのシグネチャーシューズ契約
クラーク(22歳)
- アイオワ大学でNCAA通算得点記録を更新
- 2024年ドラフト全体1位、新人王
- インスタグラムフォロワー440万人
- WNBAの新時代を象徴する存在
2人の対決は、確立されたスターと新世代の象徴という構図でもあり、ファンの注目度は計り知れません。
今後のスケジュールと見どころ
- 7月18日(金)午後8時(東部時間):3ポイントコンテスト&スキルチャレンジ(ESPN放送)
- 7月19日(土)午後8時30分(東部時間):オールスターゲーム(ABC放送)
イオネスクは今季、キャリアハイの平均19.4得点を記録し、3ポイント成功率も好調を維持。一方のクラークは、最近の試合で3ポイントが不調(過去3試合で23本中1本)ながら、地元での大舞台で爆発する可能性は十分です。
果たして、イオネスクは自身の持つ「人類最高記録」を更新できるのか。それとも、地元の声援を背にクラークが新女王の座に就くのか。あるいは、ダークホースが現れるのか。
男女の垣根を超えた「史上最高のシューター」を決める戦いが、まもなく幕を開けます。
引用:YAHOO!SPORTS

WNBA FAN BLOG運営者/バスケットボールジャーナリスト
WNBA・NBAをこよなく愛し、バスケットボール歴30年以上。特にWNBAの魅力を日本に広げるため、2025年5月に WNBA FAN BLOG をスタートしました。試合結果や選手情報だけでなく、独自の視点による戦術分析や選手インタビュー、海外ニュースの速報翻訳まで幅広くカバーしています。
現在、日本国内では数少ないWNBA専門メディアとして、最新ニュースをどこよりも速く正確にお届けすることをミッションにしています。
得意分野
試合分析・戦術解説
選手のデータ分析(EFF、PER など)
海外ニュース速報翻訳(英語 → 日本語)
サイト目標
日本最大の WNBA 情報ポータルサイト構築
日本のバスケットボールファンコミュニティ作り
関連 SNS アカウント
X(Twitter):@WNBAJAPAN
フォローしてWNBA の最新情報をキャッチしてください!