インディアナ・フィーバーのソフィー・カニンガムが、TikTokに投稿した審判批判動画で500ドル(約7万5000円)の罰金を科せられました。しかし本人は「なぜか笑えてくる」と、むしろこの処分を面白がっている様子。120万回再生された問題の動画と、WNBAが抱える「もっと重要な問題」について詳しく見ていきます。
問題のTikTok動画は120万回再生の大ヒット
7月18日に投稿されたカニンガムのTikTok動画は、瞬く間に話題となりました。
動画の内容:
- ホテルの部屋で撮影
- サブリナ・カーペンターの楽曲「Manchild」に合わせてリップシンク
- 歌詞は「Stupid or is it slow? Maybe it’s useless」(バカなの?それとも遅いの?たぶん役立たず)
- 各形容詞に合わせて部屋の中を指差す
- 動画には「@some refs」(一部の審判へ)というテキストを追加
この動画は120万回再生を記録。明らかに審判を揶揄する内容でしたが、多くのファンから支持を集めました。
本人の反応「なんで笑えるのか分からない」
5日後の7月23日、カニンガムはX(旧Twitter)で罰金処分についてコメントしました。
「このTikTokで500ドルの罰金を受けました。なんでこれが私にとって笑えるのか分からない。分かった、了解!だってリーグにはもっと心配すべき重要なことがあるでしょ」
500ドルという金額と、TikTokでの軽い批判に対する処分のアンバランスさに、本人も困惑しつつ笑ってしまったようです。
フィーバーは審判批判の常習犯?ホワイトHCも罰金経験あり
実は、フィーバーの審判批判はこれが初めてではありません。
今年5月、ステファニー・ホワイトHCもワシントン・ミスティックス戦後の記者会見で審判について言及し、罰金を科せられていました。
ホワイトHCの発言: 「ゲームの判定方法、一貫性のある判定について、特定の分野で改善できると思います。流れるようなオフェンシブなゲームを望むのか、それともタフでフィジカルなゲームを望むのか?どちらにしても選手とコーチは適応しますが、1クォーターと別のクォーターで判定基準が変わるのは困ります」
そして最後に「また罰金を取られたいの?だって私、つい最近罰金を払ったばかりなのよ」と皮肉を込めました。
選手たちの不満は審判だけじゃない!「正当な報酬を」運動も
カニンガムが言う「もっと重要なこと」とは、おそらく選手の待遇問題を指しています。
実際、オールスターゲームでは選手たちが**「Pay us what you owe us」(私たちに正当な報酬を払え)**と書かれたTシャツを着用し、労使交渉への不満を表明しました。
WNBAの現状:
- メディア権料で年間2億ドル(約300億円)の収入見込み
- 新規参入する3つの拡張チームから各2億5000万ドル(約375億円)の加盟料
- しかし選手への分配率は依然として低い
TikTok世代の新しい抗議方法
カニンガム(28歳)の行動は、SNS世代らしい新しい形の抗議と言えるでしょう。
従来の記者会見での批判ではなく、TikTokという若者に人気のプラットフォームを使い、ユーモアを交えて問題提起。結果的に120万回も再生され、500ドルの罰金以上の宣伝効果を生み出しました。
まとめ:笑いながら戦う新世代
ソフィー・カニンガムのTikTok罰金事件は、一見すると単なる審判批判のように見えます。しかし、その背景にはWNBAが抱える様々な問題――審判の質、選手の待遇、表現の自由――が潜んでいます。
500ドルの罰金を「笑える」と表現し、「もっと重要なことがある」と指摘するカニンガム。彼女の姿勢は、真剣な問題提起をユーモアで包みながら、効果的に世論を味方につける新世代のやり方かもしれません。
果たしてWNBAは、TikTokでの批判よりも「重要なこと」に目を向けることができるのでしょうか。
引用:YAHOO!SPOTRS

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