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【完全版】WNBA全13チーム前半戦成績表!リンクスがA+評価でぶっちぎり、サンはまさかのF判定

WNBAのオールスターウィークエンドが終了し、いよいよシーズン後半戦がスタートします。レギュラーシーズン終了(9月11日)まで残り2か月を切った今、CBS Sportsが全13チームの前半戦を徹底評価。最高評価のA+から最低評価のFまで、各チームの現状と課題を詳しく分析します。

ミネソタ・リンクス:A+(20勝4敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ2位
  • ディフェンス:リーグ1位
  • ネットレーティング:+12.4(リーグ1位)

楽観的要素:第1シードレースを完全にリード

悲観的要素:フリースロー獲得率がリーグ最下位(.234)

17勝2敗という驚異的なスタートを切ったリンクスは、オールスター前の5試合で3勝2敗とやや失速。しかし、これは18日間で10試合という過酷な日程の影響で、シェリル・リーブHCは「25年間のコーチ歴で最も非論理的なスケジュール」と批判しました。

ナフィーサ・コリアーは初のMVP受賞に向けて順調に歩みを進めており、オールスターで話題となった「StudBudz」コンビを含むサポート陣も充実。攻守両面でエリートレベルのパフォーマンスを見せており、心配する要素はほとんどありません。

唯一の懸念は、最大のライバルであるリバティがエマ・メーセマンとステファニー・タルボットを補強したことくらいでしょう。

フェニックス・マーキュリー:A(15勝7敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ5位
  • ディフェンス:リーグ3位
  • ネットレーティング:+4.9(リーグ5位)

楽観的要素:ビッグ3(トーマス、サバリー、カッパー)が6試合しか一緒にプレーしていないのに3位

悲観的要素:健康を維持できるか?

シーズン序盤の好スタートはフロックではありませんでした。新ビッグ3のアリッサ・トーマス、サトゥ・サバリー、カーレア・カッパーが怪我で揃わない中でも、マーキュリーは3位をキープ。攻守両面でトップ5に入る安定感を見せています。

ディフェンスは容赦なく、リーグ最高の相手ターンオーバー率21.2%を記録。これがトランジションでの得点(1試合15.4点、リバティに次ぐ2位)につながっています。

アリッサ・トーマスはMVPは獲れないでしょうが、そのレベルでプレー。シーズン平均15.2得点、7.3リバウンド、リーグトップの9.5アシスト、FG成功率51.7%という圧巻の成績です。

ニューヨーク・リバティ:A-(15勝6敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ1位
  • ディフェンス:リーグ2位
  • ネットレーティング:+9.7(リーグ2位)

楽観的要素:エマ・メーセマンとステファニー・タルボットという大型補強

悲観的要素:連覇を達成したのは過去3チームのみ

9連勝でスタートしたリバティは、その後6勝6敗とやや失速。しかし、オールスター前は3連勝でプレーオフ圏内のチームを全て撃破し、勢いを取り戻しました。

さらに朗報が続きます。6月19日以来欠場していたジョンケル・ジョーンズが復帰。ベテランウィングのステファニー・タルボットがシーズン終了まで契約し、2019年ファイナルMVPのエマ・メーセマンも加入予定(ビザ承認待ち)。

メーセマンは2022年以来WNBAでプレーしていませんが、海外では圧倒的な活躍を続けています。フロントコートの層が厚くなり、連覇の可能性が高まりました。

ゴールデンステート・バルキリーズ:A-(10勝12敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ10位
  • ディフェンス:リーグ4位
  • ネットレーティング:+1.4(リーグ7位)

楽観的要素:フィールドゴール被成功率40.1%でリーグトップ

悲観的要素:フィールドゴール成功率40.2%でリーグ12位

オールスター前の6試合で5敗を喫し、勝率5割を切ってプレーオフ圏外に転落。それでも、新チームとしての前半戦は極めてポジティブでした。

前回の拡張チーム(2008年ドリーム)が初年度に4勝しかできなかったことを考えると、すでに10勝は立派な成績。6位まで1.5ゲーム差で、拡張チーム史上初のプレーオフ進出も十分可能です。

大きな疑問は、エリートレベルの守備が貧弱な攻撃をシーズン通してカバーできるかどうか。攻守のギャップがこれほど大きいチームは他にありません。

ワシントン・ミスティックス:A-(11勝11敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ12位
  • ディフェンス:リーグ7位
  • ネットレーティング:-2.9(リーグ9位)

楽観的要素:オールスター明けでプレーオフ圏内をキープ

悲観的要素:リーグ最悪クラスのオフェンス

オフシーズンにアリエル・アトキンスをトレードし、ドラフトでトップ6から3人を指名したミスティックスは、誰もが再建の年と予想していました。実際、3勝6敗でスタート。

しかしその後は8勝5敗と好調で、リンクス、ストーム、エイシーズ(2回)を破って7位に浮上。ディフェンスで試合に留まりますが、オフェンスは不安定でフリースロー頼み(獲得率.373でリーグトップ)。

後半戦で得点力不足を解消できなければプレーオフは厳しいですが、長期的視点では抽選順位が上がる方が良いかもしれません。

アトランタ・ドリーム:B+(13勝9敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ4位
  • ディフェンス:リーグ6位
  • ネットレーティング:+6.6(リーグ3位)

楽観的要素:カール・スメスコHCのオフェンスは本物

悲観的要素:ジョーディン・カナダ復帰後、主力スターティング5の12試合でネットレーティング-0.9

オールスター前は苦戦が続きました。直近8試合で5敗を喫し、フィーバー戦ではライン・ハワードが膝を過伸展して8月まで離脱が決定。

新任のカール・スメスコHCが導入したオフェンスは本物です。大量の3ポイントシュート、オフェンスリバウンド、少ないターンオーバーが特徴。しかし、ディフェンスが問題化しつつあり、特に第4クォーターの守備的レーティング107.4はリーグ12位。終盤にリードを守れない場面が目立ちます。

シアトル・ストーム:B(14勝9敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ7位
  • ディフェンス:リーグ5位
  • ネットレーティング:+3.7(リーグ6位)

楽観的要素:残りスケジュールがリーグ2番目に易しい

悲観的要素:一貫性の欠如

ストームはダークホース候補か、それとも再び1回戦敗退か?答えは試合によって、時にはクォーターによって変わります。首位のリンクスを破ったかと思えば、最下位のサンに敗れるなど、最も一貫性に欠けるチームです。

注目すべきは3ポイントシュート。昨季リーグ最悪の28.8%から、今季序盤は37.7%でリーグトップ。しかしその後は30.7%(リーグ11位)に低下しています。

インディアナ・フィーバー:B-(12勝11敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ3位
  • ディフェンス:リーグ8位
  • ネットレーティング:+5.5(リーグ4位)

楽観的要素:クラーク出場時は8勝5敗、オフェンシブレーティング108.6

悲観的要素:クラークの健康問題

ケイトリン・クラークは右鼠径部の問題で、オールスター明け初戦のリバティ戦を欠場。今季3度目の軟部組織の怪我で、24試合中13試合の出場に留まっています(コミッショナーズカップを含めると25試合中13試合)。

出場時も3ポイントシュートが入りません。アウェイでは35本中2本成功、シーズン全体でも27.9%と低調。それでもフィーバーは6位で、ネットレーティングは4位。各種指標はクラークが健康ならトップチームの一つであることを示していますが、コートに立ち続けられるかが鍵です。

ロサンゼルス・スパークス:C(8勝14敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ6位
  • ディフェンス:リーグ10位
  • ネットレーティング:-4.4(リーグ10位)

楽観的要素:キャメロン・ブリンクが7月末までに復帰予定

悲観的要素:ストームに1巡目指名権を譲渡済みで、抽選圏内に入りそう

昨季ACLと半月板を断裂したキャメロン・ブリンクが、1年以上のリハビリを経て復帰間近。5対5の練習を再開し、リン・ロバーツHCはオールスター前に「7月末までには復帰できる」と明言しました。

2024年ドラフト全体2位のブリンクは、ルーキーシーズンわずか329分の出場でリーグ13位のブロック数を記録。彼女の存在はスパークスの貧弱なディフェンスを大きく改善するはずです。

残念ながら、プレーオフ争いからは3ゲーム差で、しかも1巡目指名権をストームに譲渡済みという厳しい状況です。

ラスベガス・エイシーズ:C-(11勝11敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ9位
  • ディフェンス:リーグ9位
  • ネットレーティング:-1.6(リーグ8位)

楽観的要素:エイジャ・ウィルソンがいる

悲観的要素:プレーオフ圏内のチームに4勝9敗、抽選圏内のチームに7勝2敗

オールスター前、エイジャ・ウィルソンは深刻な手首の怪我を免れました。1試合欠場後、今季最高のパフォーマンスを2試合連続で披露。ウィングス戦で32得点16リバウンド4アシスト2ブロック、バルキリーズ戦で37得点10リバウンド2ブロック。

しかし、チームはそれぞれ2点差、4点差での辛勝。これが現在8位でプレーオフ最後の枠にしがみついているこのチームの現状を物語っています。エイシーズがプレーオフに進出すれば、短期決戦の1回戦でエイジャ・ウィルソンと対戦したいチームはいないでしょう。しかし、タイトル候補ではありません。

ダラス・ウィングス:D-(6勝17敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ8位
  • ディフェンス:リーグ11位
  • ネットレーティング:-5.8(リーグ11位)

楽観的要素:ペイジ・ビューカーズに加え、他の新人ガード(アジア・ジェームズ、JJ・クイナリー)も当たりかも

悲観的要素:アリケ・オグンボワレが壊滅的なシーズン

6月中旬に一時的に調子を上げたウィングスでしたが、オールスター前の4連敗は平均16点差という惨敗。アリケ・オグンボワレは親指の怪我で2週間以上欠場し、復帰後の2試合は22本中3本成功で11得点という悲惨な内容。

平均15.7得点、FG成功率34.6%はいずれもキャリア最低。ダラスはすでに将来を見据える時期で、その点では明るい材料もあります。ペイジ・ビューカーズはすでにリーグ屈指のガードに成長し、他の新人ガード、アジア・ジェームズとJJ・クイナリーも最近輝きを見せています。

シカゴ・スカイ:D+(7勝15敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ11位
  • ディフェンス:リーグ12位
  • ネットレーティング:-10.5(リーグ12位)

楽観的要素:エンジェル・リースが歴史的な不振から完全に立ち直った

悲観的要素:プレーオフ圏内のチームに1勝しかしていない

ドリーム戦での選手不足による敗戦を除けば、オールスター前のスカイはより競争力を見せていました。しかし、プレーオフレースからは4ゲーム差で、残りスケジュールは3番目に厳しく、現在プレーオフ圏内のチームに対して1勝しかしていません。

結果はどうあれ、エンジェル・リースのシーズン中盤での復活は非常に心強いものでした。歴史的な不振のスタート後、初のトリプルダブル以降の12試合で平均17.2得点、13.3リバウンド、4アシスト、FG成功率51.1%を記録しています。

コネチカット・サン:F(3勝19敗)

基本データ

  • オフェンス:リーグ13位(最下位)
  • ディフェンス:リーグ13位(最下位)
  • ネットレーティング:-19.8(リーグ13位)

楽観的要素:海外から到着したレイラ・ラカンが素晴らしい瞬間を見せている

悲観的要素:攻守両面で最下位となった史上5番目のチームになるペース

サンは直近14試合で13敗を喫し、フランチャイズ史上最悪のシーズンだけでなく、リーグ史上5番目に悪いシーズンになるペースです。勝率.136を下回ったのは、2011年ストーム、2020年リバティ、1998年ミスティックス、2008年ドリームの4チームのみ。

さらに悪いことに、サンはスカイと1巡目指名権のスワップ権を持っているため、この大敗続きでも全体1位指名権を獲得できません。唯一の明るい材料は、2024年1巡目指名のフランス人ガード、レイラ・ラカンの到着。WNBA初の5試合で平均9.8得点、2.8リバウンド、2アシストを記録しています。

まとめ:激動の後半戦へ

前半戦を終えて、リンクスの独走とサンの歴史的低迷という両極端な結果となりました。中位チームは混戦状態で、特にプレーオフ最後の枠を巡る争いは熾烈です。

各チームの補強や怪我人の復帰状況により、後半戦の勢力図は大きく変わる可能性があります。9月11日のレギュラーシーズン終了まで、目が離せない戦いが続きます。

引用:CBSSPORTS

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