シーズン序盤の苦戦から一転、怒涛の快進撃
ラスベガス・エーシズのエイジャ・ウィルソンが、WNBA史上初となる単独4度目のMVP獲得に向けて猛チャージをかけています。シーズン序盤、チームの不振とともにMVP候補から外れかけていたウィルソンですが、エーシズの4連勝とともに再び最有力候補として浮上してきました。
2024年に満票でMVPを獲得したウィルソンは、今季も圧倒的なスタッツを記録。しかし、ナフィーサ・コリアーやアリッサ・トーマスがMVP争いの本命とされる中、エーシズの低迷がウィルソンの評価に影を落としていました。それが今、劇的に変わりつつあります。
直近の試合や成績の詳細
ウィルソンの2025シーズン成績
- 平均22.2得点
- 平均9.6リバウンド
- 平均3.4アシスト
- 平均1.6スティール
- 平均2.1ブロック
直近4試合では3回のダブルダブルを記録し、3試合で25得点超えを達成。特筆すべきは、コネチカット・サン戦での歴史的パフォーマンスです。32得点、20リバウンド、5アシスト、2スティールを記録し、WNBA史上初めて1試合で30得点20リバウンドを達成した選手となりました。
エーシズはこの快進撃により、シーズンの大半を下位に沈んでいた順位から一気に6位まで浮上。現在18勝14敗で、フィーバーと同率の成績となっています。プレーオフ圏内の8位ストームとは2ゲーム差まで広がり、プレーオフ進出の危機から脱しつつあります。
過去との比較や背景解説
現在、WNBA史上最多MVP受賞者は4人います。シェリル・スウープス、リサ・レスリー、ローレン・ジャクソン、そしてウィルソン。全員が3度の受賞で並んでいます。もしウィルソンが4度目のMVPを獲得すれば、史上単独最多記録保持者となります。
エーシズの復活の鍵は、ベッキー・ハモンHCの戦略変更にありました。元シアトル・ストームのスター、ジュエル・ロイドをベンチスタートに変更したことで、チームバランスが劇的に改善。ロイドは新しい役割で活躍し、チームは即座に連勝街道を走り始めました。
しかし、エーシズの成功はロイドの適応だけではありません。ウィルソンがチームを牽引し、出場時間、得点、リバウンド、スティール、ブロックの全てでチームトップの数字を記録。まさに「チームの大黒柱」として、エーシズを支えています。
今後の展望や影響
MVP争いにおいて、コリアーとトーマスがウィルソンより優位とされていた理由は「チーム成績」でした。しかし、エーシズの急上昇により、この構図は大きく変わりつつあります。
現在の順位争いは熾烈です。
- エーシズ、フィーバー:18勝14敗(6位タイ)
- バルキリーズ:1.5ゲーム差
- ストーム(8位):2ゲーム差
- スパークス:2.5ゲーム差
エーシズがさらに上位進出を果たせば、ウィルソンのMVP獲得の可能性は飛躍的に高まります。前回王者としてプレーオフ圏外の危機から、上位シード獲得まで導くことができれば、その功績は計り知れません。
ウィルソンは単なる個人成績だけでなく、チームを危機から救い出すリーダーシップも証明しています。オリンピック金メダリスト4人を擁しながら低迷していたチームを、自身のプレーで牽引し、復活へと導く姿は、まさに「GOAT(史上最高選手)」の称号にふさわしいものです。
残りのシーズンでエーシズがどこまで順位を上げられるか、そしてウィルソンが歴史に名を刻む4度目のMVPを獲得できるか。WNBA史に残る偉業達成への道のりは、まだ始まったばかりです。
引用: highposthoops

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