WNBAファイナルズで0勝2敗と崖っぷちに立たされたフェニックス・マーキュリーが、10月8日のGame 3でついにホームコートに戻ってくる。エーシズに連敗を喫した彼女たちが頼りにするのは、リーグ屈指の熱狂的なファンベース「X-Factor」の存在だ。
0-2からの逆転は可能か
マーキュリーはラスベガスでの2試合で、Game 1を86-89、Game 2を78-91と落とし、厳しい状況に追い込まれています。特にGame 2では、ジャッキー・ヤングに第3クォーターだけで21点という記録的なパフォーマンスを許し、13点差での完敗となりました。
しかし、今回のファイナルズは史上初のベスト・オブ・7方式。まだシリーズは終わっていません。そして何より、マーキュリーには「ホームコートアドバンテージ」という大きな武器が残されています。
リーグ最高峰の「第6の選手」
マーキュリーのファンは「X-Factor」と呼ばれ、WNBAでも特別な存在として知られています。シーズン中、マーキュリーはホームで16勝5敗と圧倒的な強さを誇り、ホームでのポイント差は+7.8とリーグトップクラスでした。一方、アウェイでは8勝7敗とほぼ五分の成績。この差がホームの力を物語っています。
サトゥ・サバリーは9月29日のチームの公式SNSで「私たちは決して一人じゃない。X-Factorが咆哮と歓声で私たちに力を与えてくれる」とコメント。プレーオフを通じて、選手たちは何度もファンの存在に言及してきました。
興味深いのは、相手チームの選手たちもマーキュリーのホームコートの恐ろしさを認めている点です。シカゴ・スカイのスター、エンジェル・リースも今シーズン、「X-Factorは特別。毎晩、本物の愛がある」とツイートし、そのアトモスフィアを称賛しています。
セミファイナルズで見せた第4クォーターの強さ
マーキュリーがホームで真価を発揮するのは、試合の終盤です。セミファイナルズのミネソタ・リンクス戦では、Game 2で20点差をひっくり返す歴史的な逆転勝利を達成。Game 3とGame 4でも、第4クォーターに爆発的な得点力を見せて勝利を収めました。
ヘッドコーチのネイト・ティベッツは「このようなファンベースを持つことは非常に重要です。プレーオフは全く違うものになります」と語っており、ホームでの戦いに確かな手応えを感じています。
ビッグ3の奮起が不可欠
もちろん、ファンの力だけでは勝てません。カリーア・カッパー、サバリー、アリッサ・トーマスのビッグ3が、これまで以上のパフォーマンスを見せる必要があります。
Game 2では、カッパーが23点、サバリーが22点と健闘しましたが、チームの3ポイントシュートは28本中5本と低迷。エーシズのゾーンディフェンスに苦しめられました。ホームではこの課題をどう克服するかが焦点となります。
また、トーマスはファウルトラブルに悩まされ、本来の力を発揮できていません。彼女の安定したプレーメイキングは、マーキュリーの攻撃において不可欠な要素です。
歴史を作るチャンスは残されている
NBA史では、ファイナルズで0-2から逆転した例は331勝中28勝。確率は約8%と決して高くありません。しかし、今年のマーキュリーは、ダイアナ・タウラジとブリトニー・グライナーという2大レジェンドを失いながらも、アンダードッグとして這い上がってきたチームです。
PHXアリーナに響き渡る紫色の歓声の中、マーキュリーが反撃の狼煙を上げられるか。Game 3は日本時間10月9日午前10時にティップオフです。X-Factorの力が、エーシズの3連覇への道を阻むことができるのか。注目の一戦となります。
引用: yardbarker

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