MVP候補が見せた多才な活躍
フェニックス・マーキュリーのアリッサ・トーマスは、2025年シーズンでWNBAの最も多才な選手の一人であることを証明しました。MVP争いに名を連ね、さらにはシーズン8回のトリプルダブルという歴史的な記録を達成したトーマスは、得点、アシスト、そしてリバウンドの全ての面で卓越したパフォーマンスを見せています。特にリバウンド能力においては、西カンファレンスで2番目に優れた選手として、マーキュリーのプレーオフ進出に大きく貢献しました。
西カンファレンスは今シーズン、熾烈な競争が繰り広げられました。ミネソタ・リンクスがリーグ最高の34勝10敗で首位に立ち、プレーオフでも好調を維持しましたが、マーキュリーが3勝1敗で下す波乱がありました。ラスベガス・エーシズ、シアトル・ストーム、ゴールデンステート・バルキリーズもプレーオフに進出し、西カンファレンスの層の厚さを示しています。
トーマスのリバウンド成績と西カンファレンスの状況
トーマスはシーズン平均8.8リバウンドを記録し、西カンファレンスでエイジャ・ウィルソンに次ぐ2位の成績を残しました。ウィルソンは平均10.2リバウンドで西カンファレンス首位、リーグ全体ではエンジェル・リースの12.6リバウンドに次ぐ2位の成績です。リースは東カンファレンスのシカゴ・スカイ所属で、リーグのリバウンド王として君臨しています。
トーマスのシーズンベストパフォーマンスは、ロサンゼルス・スパークス戦で記録されました。この試合では16リバウンド、15アシスト、12得点のトリプルダブルを達成し、チームの勝利に貢献しています。トーマスはほぼトリプルダブル平均に近い数字をシーズン通して維持し、その安定感と影響力の大きさを示しました。
興味深いことに、西カンファレンスのリバウンドランキング3位にもマーキュリーの選手が名を連ねています。アレクシス・プリンスはマーキュリーで1試合のみの出場でしたが、その試合で8リバウンドを記録しました。同じく平均8.0リバウンドを記録したアズーラ・スティーブンスが続き、ディアリカ・ハンビーが平均7.9リバウンドで5位に位置しています。
マーキュリーのリバウンド力がもたらした成功
マーキュリーはチーム全体として優れたリバウンド力を持っていました。サトゥ・サバリーとナターシャ・マックも西カンファレンスのトップ15に入っており、サバリーは平均5.9リバウンドで12位、マックは平均5.8リバウンドで13位にランクされています。複数の選手がリバウンドで上位に食い込んでいることは、マーキュリーのチーム戦術が機能していた証拠といえます。
リバウンドは試合の流れを決定づける重要な要素です。オフェンスリバウンドはセカンドチャンスを生み出し、ディフェンスリバウンドは相手の攻撃機会を制限します。トーマスとチームメイトたちがシーズンを通じてボードを支配したことが、マーキュリーのプレーオフ進出、そしてリンクスを破る快挙につながりました。
トーマスのような多才な選手がリバウンドでも卓越していることは、現代WNBAにおけるポジションレスバスケットボールの重要性を示しています。身長だけでなく、ポジショニング、タイミング、そして何よりもバスケットボールIQが、リバウンド成功の鍵となります。トーマスはこれら全ての要素を兼ね備えた選手です。
歴史的なシーズンとMVP争い
トーマスの8回のトリプルダブルは、WNBAの歴史に名を刻む偉業です。一つの試合で得点、リバウンド、アシストの全てで二桁を記録することは容易ではありませんが、トーマスはシーズンを通じて何度もこれを達成しました。この記録は、彼女がコートのあらゆる局面で影響を与えられる稀有な選手であることを証明しています。
MVP争いにおいても、トーマスは有力候補の一人として挙げられました。最終的な受賞者は誰であれ、トーマスのシーズンパフォーマンスは、彼女がリーグ最高峰の選手であることを疑う余地のないものにしました。得点、アシスト、リバウンドの全てで高いレベルを維持できる選手は限られており、トーマスはその中でも特別な存在です。
マーキュリーにとって、トーマスは単なるスタープレイヤー以上の存在です。彼女はチームの心臓部として、若手選手の模範となり、勝利への道筋を示す存在です。リバウンド能力はその一側面に過ぎませんが、チームの成功に不可欠な要素でした。
来シーズンに向けて、トーマスとマーキュリーがさらなる高みを目指すことは間違いありません。西カンファレンスの競争は激しさを増していますが、トーマスのような選手がいる限り、マーキュリーは常に優勝候補の一角を占めるでしょう。
引用: yardbarker

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