NBAの歴史に新たなページが刻まれました。ロサンゼルス・クリッパーズのジェームズ・ハーデンが、通算得点で歴代10位に浮上したのです。かつてヒューストン・ロケッツでチームメイトだったカーメロ・アンソニーを抜き去る瞬間は、フリースローという彼らしい形で訪れました。
17年目のベテランにして、今シーズンは過去5年間で最高の平均得点をマーク。「ピークを過ぎた」と言われながらも、数字で黙らせ続けるハーデンの姿は、まさに一流スコアラーの証明といえるでしょう。
歴史的瞬間が訪れた一戦
12月6日(現地時間)、ミネソタ・ティンバーウルブズとの対戦で、その瞬間は訪れました。第3クォーター、ハーデンが沈めた2本のフリースローで通算28,290得点に到達。カーメロ・アンソニーの28,289得点を1点上回り、歴代10位の座を手にしました。
試合前の時点でアンソニーまで20点差だったハーデンは、この試合で34得点を記録。チームは109-106で敗れたものの、個人としては大きなマイルストーンを達成しました。試合終了時点での通算得点は28,304点となっています。
今シーズンのハーデンは平均26.5得点をマークしており、これは2019-20シーズン以来の高水準です。35歳を迎えてなお衰え知らずのスコアリング能力は、リーグ屈指といえます。
フリースロー王が築いた得点の山
ハーデンのスコアリングスタイルを語る上で、フリースローは欠かせない要素です。2012-13シーズンから8シーズンのうち7シーズンでフリースロー成功数・試投数ともにリーグトップ。特に最後の6シーズンは連続でリーグ1位を記録しました。
3ポイントシュートでも圧倒的な存在感を示してきました。2017-18シーズンと2019-20シーズンには1試合平均3ポイント成功数でリーグトップ(それぞれ3.7本、4.4本)。試投数も2017-18シーズンの10本から2018-19シーズンには13.2本、2019-20シーズンには12.4本と、いずれもリーグ最多を記録しています。
3年連続で平均30得点以上を記録し、得点王にも3度輝いた実績は伊達ではありません。2017-18シーズンには平均30.4得点でMVPを受賞。2019-20シーズンにはキャリアハイとなる平均34.3得点をマークしています。
歴代9位シャキール・オニール超えは今シーズン中に
次なるターゲットは、28,596得点で歴代9位に位置するシャキール・オニールです。現在の28,304得点からの差はわずか292点。今シーズンの平均得点ペースを考えれば、12試合前後で達成可能な計算になります。
興味深いのは、ハーデンのキャリアパスです。2009年にオクラホマシティ・サンダーから全体3位指名を受け、その後ロケッツ、ブルックリン・ネッツ、フィラデルフィア・76ers、そしてクリッパーズと5チームを渡り歩いてきました。チームフィットに疑問を呈されることも少なくなかったハーデンですが、どのチームでも得点能力だけは疑いようがありませんでした。
クリッパーズでの3シーズン目を迎え、カワイ・レナード不在の中でチームを牽引する姿は、かつての「自分勝手なスコアラー」というイメージとは異なります。今シーズンの復活は、単なる数字の積み上げではなく、新たなリーダーシップの形を模索する過程なのかもしれません。
通算得点ランキングのトップ10入りは、殿堂入り確実の証。ハーデンがどこまで順位を上げるか、今後も目が離せません。
引用:yardbarker

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